3時間半だけのバカンス
林檎さんとヒカルさんの「二時間だけのバカンス」を思い出した。
ちびっ子2人がいて忙しい友達。
なかなか予定が合わない。
友達とは高校の頃からの付き合い。
大学の頃もよく遊んだし、働いてからもよく遊んだ。
友達は歌うのが好きなのでカラオケに行って、フリータイムで朝まで歌って喉ガラガラになったりしていた。
若かったなぁ。
GW、予定を聞いてみたけどやっぱり忙しそうで、なんとか5月の後半に会えるかもと言っていた。
今朝、友達からLINEがきた。
「急なんだけど、今日、数時間だけなら大丈夫そう。予定どうかな?」
私は暇なので喜んで飛び付く。
求めよ、さらば与えられん。
雨の中、数年ぶりに友達と会う。
時間がないから、カラオケに直行。
「歌いたい曲があるんだけど、速いし、高いし、歌えるかわからない」
「私も!2人なんだから、気にしないでここで練習しておこうよ」
私は最近ハマってよく聴いているボカロの曲をどんどん入れた。
やっぱり速いし、高いし、難しかった。
友達は「おかあさんといっしょの曲、入れてもいいかな?」
「どうぞ、どうぞ〜」
ボカロの曲は精神破壊されそうな暗黒世界だと思っていたけど、おかあさんといっしょの曲もなかなかにカオスでヤバかった。
侮れん。
カラオケのお会計の時に金額をチラッと見て、友達に「お金ある?ちょっと私、トイレ行ってきていい?」と言って3000円渡した。
「ん?これ、多いよ?あとで精算するね」
駅のホームで友達がレシートを見ながら「え〜っと、4500円として〜、さっき3000円もらったのは多すぎるから〜」
私が「え?だって、残りの2500円くらい払ってくれてるから、そんなに多くないよ」
・・・ん!?
二人で顔を見合わせる。
「ちょっと待って!4500円から3000円引いたら1500円でしょ!?」
「ヒドい!計算できないにも程がある!」
中年女性二人が駅のホームで大爆笑。
「あ」
友達がレシートを眺めて言う。
「違う!見間違えてた!4500円くらいはおつりの金額だ!」
「ちょっと〜!?」
「ごめん、ごめん!お支払い金額は5500円くらいでした!」
「やっぱ、最初の計算でいいんじゃ〜ん!」
もう笑い止まらない。
笑いすぎて、顔とお腹が痛い。
先に友達が乗る下り電車が来た。
私はホームで手を振るけど、まだ笑いが止まらなくてニヤニヤしている。
ドアのところに立っている友達も口を押さえながら手を振る。
3時間半だけのバカンス。