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上上下下左右左右BA
基本スペックは低め。
それをわかっているので無理をしない戦い方をすると、弱いながらも壊滅的な壊れ方はしない。
そんな私の身体。
本日、人間ドック。
バリウムが苦手なので、胃カメラに変更した。
胃カメラは検査の最後。
間違いなく、ラスボスだった。
鼻から入らないのはわかっていた(以前、胃カメラをやった時に麻酔をしたけど、痛すぎて物理的に入らなかった)ので口から。
「胃の中の泡をなくすお薬です。全部飲んでください」と紙コップに入った、米のとぎ汁みたいな色の液体をゴクリ。
・・・まっずい。
飲み物ラブの私が胃カメラのために朝から何も飲んでいなかったけど、この飲み物なら飲まなくていい、と言える不味さ。
もともと飲み物を一気飲みすることが出来ないので、眉間にシワを寄せながらなんとか飲み込んだ。
「次はこれを噛まずに口の中でアメを舐めるように舐めてください」
お弁当カップに入った、小さい氷くらいのもの。
口の中に入れて舐めるのね?
ひんやりして・・・激マズー!!
え?ちょ!想像を絶する味。
これ、麻酔か。
舐めて飲み込むうちに喉が詰まったような違和感。
不味さに苦悶の表情をして、最後の一飲み。
待合室の椅子で苦不味い味を反芻しながら俯いていると名前を呼ばれた。
いよいよだ。
診察室のベッドに横向きで転がり、マウスピースをくわえる。
「ここ(寝転がった前方)にモニターもあって見られますからね。じゃあ、始めます」
うごごっ・・・
気持ち悪い。
「喉の力を抜いてください」
力を抜いているのか、入れているのかもわからない。
苦しい。
モニターなんて見てる余裕ある訳ない。
「胃の中に空気を入れていきますよ。げっぷをしたくなるかも知れませんが、げっぷをしない方が早く検査が終わります」
ずっと看護師さんが背中をさすってくれているけど、何度もえずく。
早くこの時間よ過ぎてくれ。
「あ、きれいな胃ですね」
今、全然喜べる気分じゃないから。
流れ出る涙とよだれ。
やっと苦行が終わり、よだれをふきふきしながら、ヨロヨロと先生の所見を聞く。
「お疲れ様でした。見たところ、胃も小腸もきれいで何も問題なさそうですね。胃の萎縮も見られないからピロリ菌もいなそう。背が高くて痩せ型の女性に多いんですけど、胃下垂ですね。痩せの大食いでたくさん食べられますよ」
背は標準だし、体重も標準よりは少し軽いけど、あんまり食べられないんですが?
検査中はそれどころではなかったけど、胃も腸もきれいなのは喜ばしいことだな、と思った。
胃カメラで検査は終了だったので、着替えて受付に行った。
「こちら、お食事券が付いているコースになりますのでどうぞ」と、タイトル画像の全国共通お食事券。
「有効期限はございませんので、今日じゃなくても大丈夫ですよ。ちなみにこの近所で使える場所は・・・」とプリントされた地図を見せて説明してくれたけど、胃カメラの検査の麻酔が効いているから1時間ほどは飲食禁止だし、私、もう、一刻も早くうちに帰りたい。
「ありがとうございます」とお礼を言い、人間ドックの代金を払って帰路に着く。
・・・ああぁ。
胃カメラ、辛かったなぁ。
でも、来年以降もバリウムか胃カメラかを選択するなら、胃カメラ一択だ!