スポーツトレーナー・淺井利彰さん【すぽきゃす人気インタビュー】
GODAI note編集部です。
スポーツ・健康に関するさまざまなゲストを招いてお話を伺うポッドキャスト「GODAIすぽきゃす」より、人気インタビューをご紹介します。
今回は、オリンピアンをはじめさまざまな競技のアスリートのトレーナーとして活躍され、テニスインストラクター養成専門学校「GODAIスポーツアカデミー」の講師も務めるスポーツトレーナーの淺井利彰さん(森永製菓トレーニングラボ契約トレーナー)へのインタビューを一部ご紹介します!
野球、テニス、フェンシング……さまざまなアスリートから支持される人気トレーナー
――本日はゲストにスポーツトレーナーの淺井利彰さんに来ていただいております。淺井トレーナーにはGODAIスポーツアカデミーでもトレーニング理論の授業をお願いしておりますが、今年で何年目になりますか?
今年で3年目になります。
――淺井トレーナーの経歴書を拝見していますが、アスリートへの指導歴がすごいですね。プロ野球選手、テニスの添田豪選手、フットサル、MTBのダウンヒル、フェンシング……。
フェンシングの選手とは、リオのオリンピックの時一緒に取り組みました。ありがたいことに、現地のリオにも帯同させていただきました。スポーツの第一線で頑張っている選手たちと多くご縁を持たせていただいています。
――トレーナーは、持っている知識や競技のパフォーマンスを高めることはもちろんですが、前提として選手との信頼関係がないと成り立たない仕事ですよね。その意味では、さまざまな競技のアスリートから選ばれているというのは相当なことだと思います。
一流のアスリートは「セルフマネジメント能力」が高い
――さまざまなアスリートとお仕事をされてきた経験を通じて、淺井トレーナーが学ばれたことは何ですか?
アスリートからは日々たくさんのことを学んでいますが、ナショナルチームに入って世界ツアーを回る方と接する中で、共通の学びとしてあるのは、一流のアスリートは自分自身のマネジメント能力・計画能力がすごく高いということです。フィジカルや技術のレベルはもちろん高いのですが、どのタイミングでどういうことをやればいいか、またその先どのようにつながっていくのか、4年後のオリンピックまでにどうなっていればいいのか、日々の行動を目標から逆算して、かなり明確に把握しています。
――こういったことは、なかなかできないですよね。やはりトップアスリートの方ほどすごいものですか?
すごいですね。ビジョンが明確に見えていて、そこに行動が伴っているというのが、トップアスリートに共通するポイントだと思います。練習をすると決めたら「この日は全てこなす」と明確に決めてやりきる。楽しいトレーニングもあれば、時には持久力をつけるしんどいトレーニングもあるのですが、「今日しなければいけないこと」については誰よりも手を抜かない印象があります。
――トップアスリートになると自身のビジョンも見えていて、その日にどういうことをやったらいいのか細かいプランを持っている。そこに対応するトレーナーは、大変な仕事ですね。実際にアスリートに対してどういったアプローチをされるのでしょうか?
トレーナーの役割には大きく、トレーニングをして体力を高めること(ストレングス)と、怪我や体の不具合を元に戻すこと(コンディショニング)の二つがあります。目指すべき方向性は選手が持っているので、その方向性を体力的な要素や基礎的な体の使い方などに落とし込んでいく作業が、トレーナーの仕事のプロセスとして重要です。
幸いにもいろいろな競技に参加させていただいているので、それぞれの競技の技術的なところも勉強するのですが、コーチと同じレベルまで知識を上げることは時間的にも難しいので、コーチや選手にも聞きながら補っていますね。
選手とのコミュニケーションを通じて「真のニーズ」を探る
――アスリートだけではなく周りにいる技術コーチやサポートの方々、マネージャーなども含めたコミュニケーションが大事なんですね。
アスリートやチームの目的は、勝利を積み重ねていくこと、結果を出すことなので、トレーニングもその目的に対してちゃんとプラスにつながるものでなければいけません。
たとえば、筋力を上げようとする場合、トレーナーとしては「体力ベースが上がればOK」だと思っていても、選手やコーチが考えていることとずれていると、トレーナーである私の独りよがりになってしまいます。選手がどこへ向かっているのか、コーチがどのような計画を立てているのかを知ることはかなり重要ですね。
――専門的な知識や技術とは別に、本当にコミュニケーションが求められる仕事なんですね。
トレーナーの私はアスリートをみていますが、ビジネスにおけるクライアントとの関わり方も一緒だと思います。ニーズがどこにあるのか、それにどう寄り添っていくかということは、仕事や職種にかかわらず大事ですよね。
――トレーナーがやりたいと思う体作りの方向性ではなく、選手に寄り添って、導いていくんですね。
選手たちとコミュニケーションをとる中で、たとえば単純に「体を大きくしたい」というニーズがあったときには、そのニーズの向こう側、「なぜ体を大きくしたいのか」「体を大きくしてどのようにパフォーマンスを変えたいのか」といったところまで質問をします。
選手がぼんやりと思っていることに対して、いろいろな投げかけをしながら、なぜ「体を大きくしたい」のか、「サーブのスピードを上げたい」のか、「出だしの1歩を速くしたい」のか、具体的なニーズに落とし込んでいきます。そのことで答えが見つかることもあるので、そこは突っ込んで聞くようにしていますね。
淺井トレーナーへのインタビューはまだまだ続きます。この後は、ぜひ「GODAIすぽきゃす」をお聴きください!
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