【CHC】Welcome to Chicago! MLBドラフト2023 【11-20】
日本時間7月12日にMLBドラフト11巡目から20巡目までの指名が行われ、幕を閉じました。
前回は、上位指名の選手を紹介していきました。
今回は、カブスの下位11〜20巡目の指名選手を簡単にご紹介していきたいと思います。
それでは、スタート。
11巡目 (#326) Zyhir Hope (OF・Colonial Forge HS)
11巡目はコロニアル・フォージ高校の二刀流高校生、ザイル・ホープを指名。
今シーズンは24試合に出場して、打率.530・9本塁打・38打点・29盗塁・OBP.663という驚異的な打撃成績をマーク。
投手としても、主にクローザーとして14.0イニングに登板し、1勝1敗・ERA1.25・3セーブ・23Kと投打において素晴らしい活躍です。
この身体能力抜群の選手に対してカブスは、春から相当彼に熱心な関心を寄せていたようで、エリアスカウトのBilly Swoopeらがしばしば彼の試合を視察に行っていたんだとか。
全体5位でツインズから指名されたWalker Jenkinsと同じノースカロライナ大学への進学が内定しています。契約には相当口説き落とさないとといったところですね。
12巡目 (#356) Carter Trice (2B・North Carolina State)
12巡目は、ノースカロライナ州大の内野手 カーター・トライスを指名。
オールドドミニオン大学(2021-22年)とノースカロライナ州立大学(2023年)の3シーズンで152試合に出場し、打率.308・37HR・122打点・33盗塁を記録。キャリア通算でも出塁率.398・OPS.988を記録している強打者です。
2B/SS/3B/LF/RFでプレーできるという万能っぷり。
13巡目 (#386) Sam Armstrong (RHP・Old Dominion)
13巡目はオールドドミニオン大学のサム・アームストロングを指名。
高校時代からニュージャージー州サセックス群のPOY、3度のオールカントリー、オールカンファレンスセレクションでの選出経験があるなど、注目されていた選手。
County College of Morrisを経て、オールドドミニオンでの2年間は、30試合(29試合先発)140.1イニングに登板し、12勝6敗・防御率4.36・125奪三振・WHIP1.38を記録。
14巡目 (#416) Grayson Moore (RHP・Vanderbilt)
14巡目では、ヴァンダービルト大学の右腕、グレイソン・ムーアを指名。
カレッジ3シーズンで33試合59.0IPに登板(先発3試合)し、2勝1敗・防御率4.58・81奪三振・通算K/9=12.4を記録。BB/Kも3.60と優秀ですね。
今年のカレッジ・ワールドシリーズのナッシュビル地区トーナメントのオレゴン大学戦にも登板し、4回を投げて被安打与四球0・4奪三振・無失点とパーフェクトリリーフを見せました。(チームは惜しくも敗退。)
15巡目 (#446) Ty Johnson (RHP・Ball State)
15巡目はボール州立大学の6フィート6の長身右腕 タイ・ジョンソンを指名。(本大学の卒業生には元オリックスのバリントンがいる。)
今シーズンは16試合10先発(53.2イニング)に登板し、4勝3敗・防御率4.53・68奪三振・WHIP1.36・K/9=11.4をマークしている。BB%=5.2と高め。
90mph中盤の速球と、スライダー、バルカンチェンジの3球種を組み合わせたスタイル。
16巡目 (#476) Daniel Brown (LHP・Campbell)
16巡目では、キャンベル大学のダニエル・ブラウンを指名。まあ結構なサプライズ指名感がありましたね。
最速は101mphに到達する剛腕投手だが、コントロールが壊滅的。
それもあってか、公式戦ではわずか10試合(今シーズンにやっと1イニングを投げ切れた)というさすがに筆者もスタッツを見たときにびっくりしたので気になる方はこちらからどうぞ。
持っているものは良いのですが、この投手がプロの世界でどのように活躍できるかはかなり未知数。
チャップマンのようなクローザーにでも成長する姿を願いますか。。
17巡目 (#506) Ethan Flanagan (LHP・UCLA)
17巡目では、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の左腕、イーサン・フラナガンを指名。
彼もまた高校時代にプロスペクトとして注目されていた選手で、UCLAでの2年間で34試合13先発(92イニング)に登板。5勝1敗・防御率3.91・107奪三振・WHIP1.32・K/9=10.5という成績をマークしたスウィングマン。
2022年にはフレッシュマンオールアメリカン、Pac-12 オールカンファレンスチームに選出されるなど実績も豊富。
18巡目 (#536) Brian Kalmer (3B・Gonzaga)
18巡目は、ゴンザガ大学の内野手 ブライアン・カルマーを指名。
1年2年次はアリゾナ州大でプレー。3年生次に所属したNJCAA Division Iのウォバッシュ・バレー・カレッジでは68試合に出場し、打率.421・20HR・109打点・OPS1.222(.486/.736)と圧巻の成績を残し、POYを獲得。最多安打、最多打点。
ゴンザガ入学後もその勢いは途切れず、52試合に出場し、打率.358・15HR・51打点・16二塁打・36四球・OPS 1.136 (.454/.682)と結果を残し、All-WCC のファーストチームに選出されました。
19巡目 (#566) Nick Dean (RHP・Maryland)
19巡目では1巡目指名のMatt Shawのチームメイト ニック・ディーンを指名。
90mph前半の速球と、チェンジアップ、スライダー、12-6カーブの4球種を丁寧に投げ込む技巧派。
大学での4年間は先発としてプレーし、今シーズンは15試合(74.2イニング)に登板し、3勝2敗・防御率5.54・77奪三振・WHIP1.47・32四球・K/9=9.3。
20巡目 (#596) Drew Bowser (3B・Stanford)
最後の20巡目(全体596位)では、スタンフォード大学の三塁手、ドリュー・バウザーを指名。ホーナーの後輩ですね。6フィート4、226 ポンドとかなり体格ががっちりしています。
3年生となった今年はNCAAで61試合に出場。打率.271・14本塁打・OPS.854 (.342/.512)を記録し、チームのカレッジ・ワールドシリーズ出場に貢献しました。
アプローチが脆く、K%=29.8%、BB%=9.6%、BB/K=0.32と極度のフリースインガー。しかし、パワーポテンシャルは確かなものがあるように見えます。
現在、カブス傘下No.1プロスペクトのピート・クロウ=アームストロングとハーバード=ウェストレイク高校の同級生だった彼。そんな旧知の仲が再びプロの世界でチームメイトになるなんてなんと運命的でしょうかね。
というわけでドラフト指名選手は以上となります。(すみませんあまりにも知らないことが多すぎたので下位の選手は軒並み簡単な紹介になりました。)
全部の内訳を見てみると、CLPが9人(RHP7, LHP2)、C/IFが8人(CL7, HS1)、OF3人(CL1, HS2)。昨年とは違い、ほぼカレッジの選手を指名しました。
かなり、コーナーの内野手を補強してきたなと思いましたし、裏を返せばフロントとしても危機感を持っていたという事でしょうか。
いずれにせよカブスの現状として内野の強化という部分が必要であることは筆者も感じてましたし、非常に評価のできるドラフトだったと思います。
ここからは、ドラフト外FAでまた何人かの選手と契約することになるかなと思います。
UDFAの選手たちの契約状況は、以下Baseball AmericaのTrackerでその都度更新されると思うので要チェック。
先日、さっそく第1弾としてマイアミ大学の右腕、ケンテン・エグバート(Kenten Egbert)とサインしたそうです。右足を高く上げたダイナミックなフォームと、背番号34も相まって、伝説の大投手、ノーラン・ライアンの雰囲気を感じさせる投手ですね。
今年指名された選手が無事にサインし、晴れてカブスの一員となれることをファンとして非常に楽しみにしています。
Welcome to Chicago! Go Cubs Go!
今回のNote執筆に伴って引用した主な媒体をこちらにまとめます。
~ Masato ~
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