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【CHC】 Cristian Hernandez はホンモノなのか?
皆さんこんにちは。CHC担当Masatoです。
MLBは労使交渉が着々と進められつつあり、まだまだ解除の見通しは立っていないものの、徐々に解除に近づきつつあります。
今回は、CHCのたくさんいるプロスペクトの中でも、ファンがこぞって注目している選手がいます。それが球団No.1プロスペクトのブレネン・デービス (Brennen Davis)と写っている左側のこの子👇
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そう。球団内3位にランクインする、クリスティアン・ヘルナンデス (Cristian Hernandez)君です。 CHCのファンでない方でも、彼の名前を知っている方は多いのではないでしょうか。
ファンは、私含めこぞって「彼はCubsの将来のスター候補だ🤩」と口にします。
では一体なぜ彼がスター候補と言われるのか。どのくらい凄いのかを深掘りしてみたいと思います!
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◼️ プロフィール
本名: Cristian De Jesus Hernandez
ドミニカ共和国 サント・ドミンゴ 出身 🇩🇴
2003年12月13日生 (18歳)
6-2, 175lbs (188cm, 79kg)
右投右打
ポジション: SS
★ MLB Pipeline CHC傘下3位
★ Baseball America Top100 Prospects 81位
★ Fangraphs Top49 Prospects 3位
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◼️ CHCと契約
去る2021年のインターナショナルFA、当時のインターナショナルプロスペクトランキングで5位にランクインしていた当時17歳だった彼を、契約金$3M (現在価値 3億4625万7000円)という巨額の契約金で契約しました。
※以下スカウティングレポート
◼️ヘルナンデスは5ツールプレーヤーであり、すべてのツールにプラスになる可能性がある。
◼️6フィート2、175ポンドで、若いアレックス-ロドリゲスに似ており、同じ年齢でマニー-マチャドに似た体格を持っている。
◼️ヘルナンデスは体が大きく、さらに大きく強くなることが期待されており、マイナーリーグのシステムを進む中でSSに留まる可能性が高い。
◼️打撃は、そのアプローチと能力から、高い打率で打つチャンスがあり、将来的にはプラスのパワーが期待される。
◼️将来的には30本以上のホームランを打てる3割バッターに成長する可能性があると言われている。
◼️ディフェンスでは、スムーズな手つきで腕のポテンシャルを発揮し、ホールでのプレーと中央でのプレーを同じように熟練して行うことができる。
◼️ボールをチャージすることもでき、入ってきたボールを簡単にプレーすることができる。フットワークが良く、バッターボックスでも活躍する。
◼️60ヤードのタイム走では6.5秒をコンスタントにマークする。
◼️ヘルナンデスは野球の勉強家として知られており、スカウトは彼の直感と高い野球IQ、またそのメイクアップ力も評価されている。
etc.
★ クリスティアン・ヘルナンデス (SS, 18歳)
— 🐻 CHC プロスペクトJP 🇯🇵 (@CHCProspectJP) February 5, 2022
IFA2021で契約金$3Mで契約。傑出したタレントを持つ5ツールアスリート。若き日のA-Rodやマチャドとも比較される逸材。21年はDSLで47G/BA.285/5HR/21SB/OPS.822をマーク。【3割, 30本】を狙えるポテンシャルを秘めた未来のスター。pic.twitter.com/B1bwy4RMlG
この中身を読んだだけでも若き日のA-Rod !? マチャド!? それって超すごくね!? となりますよね。さらには、6フィート2 (188cm)、175 lbs (79kg) と非常に恵まれたフィジカルを持っているのと、5ツール (ミート力, 長打力, 走力, 守備力, 送球力) プレイヤーと言われている "超" がつく逸材であるため、ファンがこぞってスター候補だと言っているのはこう言う背景があるためです。
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◼️ 2021年の成績
ヘルナンデスは、インターナショナルFAが解禁された2021年1月15日にCHCと契約を結んだ後、Rok級に該当する DSL (Dominican Summer League) 所謂、CHC傘下のドミニカ共和国のアカデミーチームのブルーチームに配属されました。
・打撃成績
彼は、主に2番バッターとして以下の成績を残しました。
★ Cristian Hernandez
47試合 打率.285(158-45)5HR 22打点 30四球 出塁率.398 長打率.424 OPS.822 132wRC+ wOBA.404
DSLは1シーズンの試合数が60試合しかないため、約8割程度出場した試合での結果ですが、これだけ見ても非常に優秀なスタッツを残しており、スカウティングレポートはほぼその通りだと言うことがよくわかりました。
この成績以外にも、BB%=15.7と非常に選球眼にも優れています。
しかし、Pull%=48.2とかなりプルヒッター傾向が強く、その影響からか、K%=20.4と三振率が若干高かった点はまだまだアプローチの改善を目指していく必要があるなと思いました。
いずれにしても、打撃は全てのアビリティにおいてハイクオリティなスタッツをマークしており、レポートにもあるように、体が成長して筋肉がつき、パワーがプラスされた時、どのような成績を残すのか、ワクワクしかありません。
★ DSL Cubs Red との試合でのホームラン
#Cubs Cristian Hernandez 🚀 pic.twitter.com/ezt1B3U1ME
— rafanieves.eth (@mlb_agent) August 10, 2021
・守備成績
では、一方の守備の方はどうだったでしょうか?
以下が2021年シーズンの主な守備成績です👇
守備位置: SS
出場試合数 47試合、47試合スタメン
イニング数 369.2
併殺 29
失策 19
Fld%=.908
RF/9=4.58
RF/G=4.00
この指標を見て、やはりまだまだ粗があるなあと感じたのが正直なところです。特に、スローイング(送球) エラーの失策が多かったように思いました。肩は非常に強く、力強いだけにちょっと勿体無いなと思ってしまった試合もしばしば。。
フットワークは非常に軽やかでいいのですが、やはりグラブ捌きと言う点で見てもフィールディングエラーもかなり目立った印象で、守備は総合的にまだまだ成長が見込めるなと感じました。
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◼️ あのスター選手との成績比較
(※ 2月4日 追加)
この17歳のプロデビューイヤーで、DSLでこの成績を残したことはどのくらい優秀なのか? ヘルナンデスと同じドミニカ出身で、現在、SDでプレーし、今やMLBのスタープレイヤーの1人に成長した、フェルナンド・タティスJr. が、彼と同じ歳のルーキー時代にどのような成績を残していたのか? 両者の成績比較がこちらです👇
タティスとクリヘルの17歳時点でのルーキーリーグ成績
— (株)素 (@OBsmith8413) February 5, 2022
43G .273 4HR 20RBI 14SB .312/.426/.738
47G .285 5HR 22RBI 21SB
.398/.424/.822 pic.twitter.com/hbYOfCzs5K
なんとタティスJr.より少し多い出場数で、タティスよりも優秀な成績を収めていたことがわかります (これは凄い.)
ですが、タティスJr. はこのルーキーイヤーに、Aでもプレーし、12試合に出場して、打率.273、1盗塁、OPS.761などの成績をマークし、その翌年には、A/AAで131G/BA.278/22HR/32SB/OPS.877とブレイクし、スター街道を登って行きました。
ヘルナンデスは、21年はDSLのみでのプレーでしたが、今シーズンはAやA+などへの昇格も期待され、上のクラスでの適応力が試されるシーズンになるかもしれません。いずれにしても、ルーキー時代からコツコツとスター街道を登っていった同胞の先輩のように、ヘルナンデスも同じようにシカゴのスターになれるのか。今シーズンはかなり注目のシーズンになることは間違い無いでしょう。
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◼️ 結局のところどうなん?
私個人の視点から見れば、ファンの言う「未来のスター候補」というのは決して間違いではないし、むしろそうなれる逸材だと思っています。しかしながら、上述で指摘したとおり、攻守にまだまだ成長していかなくてはなりません。しかし、彼は昨年契約してデビューしたばっかの若干18歳。体も技術もまだまだ成長過程で、むしろ伸び代しかなく、1年目でDSLでこれだけのスタッツを残したことは、"ホンモノ"のプロスペクトであることは誰の目から見ても明らかです。22年シーズンはおそらくACLやAといったクラスあるいはそれ以上に昇格できるアビリティを持っている事を21年に存分に証明してくれました。今季も非常に楽しみしかありません。
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◼️ 将来は兄弟二遊間
クリスティアンが契約して華々しいデビューを飾った1年後の今年、実の弟であるアレクシス・ヘルナンデス(インターナショナルプロスペクトランキング18位)が同じCHCと契約金$1.3M (現在価値 約1億5000万)で契約しました。彼もまたクリスティアン同様5ツールポテンシャルを秘め、ポジションも同じSSまた、アレクシスは2Bなども守ることができる逸材で、将来的に、SS 兄クリスティアン、2B 弟アレクシスという兄弟二遊間が見れるかもしれません。ロマンしかない😎
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◼️ 最後に
クリスティアン・ヘルナンデスは、未来のスター候補であり、”ホンモノ”のプロスペクトであることは間違いないことがよくお分かりいただけたかと思います。プロ1年目のあの華奢な体でこれだけの好スタッツをマークできたのですから、体ができてきたらと考えると本当にロマンしかありません。守備に関しても、まだまだ粗い部分が多いものの、持っているタレントは非常に素晴らしいため、今後もSSで十分戦っていけると思います。今年はどのクラスでプレーしているのか、あと2〜3年後あたりにメジャーでプレーしていたらまさに "ホンモノ" かもしれません。彼の活躍から一向に目が離せません。期待しましょう!
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!
もし読んでくださった方、良かったらスキ!(ハートマーク)を押していただけると、今後のモチベーションにもなるので嬉しいです!
Masato