Cubsの未来を決めるトレードデッドライン
皆さんこんにちは. 先日, ビッグなニュースが飛び込んできましたね.
関係者によると, カブスがこの夏のトレードデッドラインで既に主力選手の売却に踏み切る方向であると報じられました.
そして編成本部長のジェド・ホイヤーも記者からの取材に対し
「我々は2015年から彼らを信じてきた. そして彼らは多くの成功を収めてきた」
「この時期(=7月)になってプレーオフ進出確率が1ケタ台になってしまったら, 将来に目を向けて, 次のチーム作りを考えないといけない. 他球団からトレードの問い合わせを受けて, それを考えないのは無責任だと思う」
長年にわたってチームを支えてきた主力選手たちへの愛着を口にしたと同時に, 今後のチーム作りのために現在の主力選手をトレードに出す方針であることを改めて強調しました.
主な背景
ではなぜカブスがこのような方向に踏み切ったのか, 個人的な見解を主に3つ挙げます.
i) 緊縮財政
未だに世界で猛威を奮っている新型コロナウイルス感染症(COVID-19). カブスはこの影響を受けて収入が大幅に減少, さらにリグレーの改修工事費用などもあり, 財政的に厳しくなってきて, 高額年俸選手の保有が厳しくなってきたことなどがあります.
ii) 悪夢の11連敗
カブスは6月24日のドジャース戦で継投ノーヒッターを達成するなど, 地区首位争いをしているチームで, このトレードデッドラインでも買い手側の立場と言われていました.
しかしその翌日の試合から悪夢の11連敗を喫し, 一気に借金生活に突入したことがカブスの立場を大きく変えました.
iii) 主力選手の相次ぐFA
正直ここが一番大きいです. 現在カブスの主力として活躍しているアンソニー・リゾ, クリス・ブライアント, ハビアー・バイエズらが, 今シーズンオフに揃ってFAとなります.
そこで, 再建をするにはピッタリのタイミングとなっていて, FAで移籍されるよりは, トレードに出してプロスペクト(若手有望株)などの対価を得るほうが絶対に良いからです.
主なトレード候補
クレイグ・キンブレル【RHP】
2021年完全復活を遂げたカブスの絶対的守護神.
90mph後半のライジングファストボールとナックルカーブが武器.
今シーズンはここまで圧巻の数字を叩き出しており, オールスターにも選出されました.
カブスと来年は相互オプションとなっており, 年俸もかなり高額なことも考えると, 旬な今, トレードに出される可能性は極めて高いでしょう. 特にクローザーに苦しんでいるチームはこぞって手を挙げるでしょう.
クリス・ブライアント【UT】
こちらも2021年に復活を遂げ, 4度目のオールスターに出場が決まったカブスのスター選手の1人.
彼は去年からトレードの噂が絶えませんでした.
今季は本職の3Bに加え, 1BやOFも守るなど, ユーティリティ性も兼ね備える選手となりました.
こちらも契約延長オファーを拒否しており, フロントとの関係も良好ではないことなどを考えると, 野手の中では彼がトレードの筆頭候補なのかなと思います.
その他のトレード候補
SS ハビアー・バイエズ
1B アンソニー・リゾ
RHP ザック・デイビーズ
OF ジョク・ピーダーソン
RHP ライアン・テペラ
LHP アンドリュー・チェイフィン etc..
期待される対価
では主力選手を放出するとどんな対価が期待できそうなのか. 買い手となるのは, コンテンダーと言われるいわゆる優勝争いをしているチームが主です. そのチームは優勝に必要なピースならば, どんな対価を支払ってでも獲得することがあります. (ソースはカブスの2016 チャップマントレード)
そこで, 筆頭にあげた2人は, どちらも好調で旬な選手. コンテンダーのチームで喉から手が出るほど欲しいチームは多いでしょう. そうなるとカブスが貰えそうなのは, 既に40人枠に入っているプロスペクトや, 40人枠外の上位プロスペクトなど数人程度が期待できるのではないかと推測しています. (ここはフロントの手腕が問われます.)
とにかく, デッドラインまでのあと約3週間弱, どのチームが手を挙げるのか, そしてどんなディールが成立するのか. このトレードによってカブスの未来が決まります. この主力選手たちが成し遂げてくれた2016年の世界一, その感動を5年経った今でも鮮明に覚えています.
そして今, 4度目の世界一へ向け, 新たなチーム作りをするためにカブスが動き出しました.
8月から一体どんなチームに生まれ変わっているのか. 続報に期待したいと思います.