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あまり会わないけどよく思い出すあの子のこと

ふとした時に頭に浮かぶ友だちがいる。
以前地方の劇場で働いていた時に同僚だった子で、辞めたタイミングも一緒だった。

最初は「職場で歳の近い人もあまりいないし、話せる間柄になれるといいな…」というやや自分勝手な思いから話しかけていた。
好きなものもあまり被っていなかったし、
多分学校で同じクラスだったら
「友だちって言えるほど仲良くはない」
みたいな距離感の子だったと思う。

でもデスクが隣だったこともあって、
業務の相談をしたり
お菓子を分け合ったり
たまに愚痴を聞き合ったり
なんてことない雑談をしたり
そんなことをしているうちに、かなり仲良くなった。

引っ越しをした時には手伝ってくれたり、
ケーキを持って突然訪ねて来てくれたり、
近隣の県へプチ旅行までした。

一緒に働いたのはたった2年で
辞めた後私は地元に戻り、
その子は(その子の地元である)その地方の県にそのまま残った。
辞めてからはたまに生存確認のLINEをするくらいで
頻繁に電話をしたり会ったりなどはしていない。

けれどふとしたタイミングで、
(例えば地下鉄の階段を下っている時とか、
家でぼーっとしてる時とか)
元気にしてるかな?と思い出す。
思い出すたびに
多分、心身ともに元気にしてる、といいなぁ。
と思う。

コンスタントに連絡を取っているわけではないけど
つい気になってしまう大切な友達。
きっと向こうもたまに思い出してくれているはず。
頻繁に会うのではなくても、
ただ思い出すだけでも、
そんな友だちがいるのは良いことだなぁと思う。

いつかまた会えますように。

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