【試写】わたしのBig Friendly Giant
「おれたちなら90年代のルーカス&スピルバーグになれる!!」
我らアラフォーがローティーンの時分にハマりまくった「ハンサムな彼女」のこのシーン。このマンガは吉住先生の映画熱が最も伝わる作品でして、RMC(りぼんマスコットコミックス)では、おまけページにたくさんの洋画情報が載っていて、そこから色んな知識を得たものです。
そんな吉住先生が、キース(画像左)に語らせた先の台詞。映画監督志望の熊谷一哉(画像右)を“アメリカに残ってオレと一緒に映画を作ろう”と口説くシーン。私がルーカス&スピルバーグというフレーズをしっかりと認識したのはおそらくこのシーンです。
「あぁ、ルーカスとスピルバーグって、映画界で凄い人たちなんだ」という認識を作ってくれたのが、「ハンサムな彼女」のこのシーンであり、それはきっとずっと、色んな記録を塗り替える製作者が現れたとしても、消えることはないと思います。
それくらい、10代までの記憶って、大事だなと個人的には思います。
子を産むつもりはありませんが、おそらく情緒や思考におけるベースの形成って10代最初くらいまでですよ。世のお父さんお母さん!ぜひマンガも含めてたくさんの情報をお子さんに!
そんなスピルバーグの最新作「BFG」、本日公開でございます
予告でみてそわそわしてたんですけど、先日試写で観て、もう大満足。
おとぎ話をおとぎ話で終わらせない、でもメジャーヒットを狙わない、スピルバーグ先生のこだわりがちりばめられた作品です。
先に申し上げます。爆発的なヒットはまずしません。(先生勝手にごめんなさい)
でも、ヒットを狙わないことこそがBFGの良さです。大人になると、意識の有無の差はあれど、どんな行動にも予測や目論見が必ず折りこまれます。そしてそれが「当たり前」になっている。でも実は、少しずつ、すこーしずつ、そんな毎日に神経をすり減らして、きっと疲れているんです。肉体の酷使とまではいかずとも、ほんとうに、微量の筋肉疲労のように。
この作品では、そんな折りこまれ刻まれすぎた感覚を忘れて、素直な気持ちで絵本のページをめくってワクワクしていた頃の自分に出逢えると思います。わたしもBFGと友達になりたい。一緒に巨人の国に行ってみたい。傷ついた心を友達のひとことで強くして、女王陛下の前でブレックファストを食べたい。
そんな“すんばらしい!”体験を、ぜひ映画館で。
BFG演じるマーク・ライランスの演技に癒され、驚かされ、気づけばあなたも巨人のお友達になっていると思います。
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