【追悼 渡辺雅弘】Girasoul ~聴く者の魂を揺さぶるヴォーカリストMamiと、パーカッシブなカッティングを得意とするギタリスト渡辺雅弘によるアコースティックデュオ 《第3話》
cover photo by Keiji Koizumi
第2話 ↓
2013年6月29日(土)
@町田 705cafe(Girasoul - 14回目)
町田のカフェで行われたイベントに、パーカッションを加えたトリオで出演。音響の悪さを逆手にとったMamiの生歌が強烈だった。
2013年7月7日(日)
『下北沢音楽祭』
@下北沢 あずま通りステージ、Colored Jam、MUJIステージ(Girasoul - 15回目)
北沢タウンホールをはじめ、ライブハウスや町内各所で行われる『下北沢音楽祭』。Girasoulは、あずま通りステージ、Colored Jam、MUJIステージ(無印良品サイドデッキ)の3か所でライブを敢行。KOHKIやTHE NEATBEATSの土佐和也も駆けつけた。
Mr.Lawdyこと土佐和也も、東京木曜會のメンバーとして柔術の稽古に励んでいる。
2013年7月14日(日)
@渋谷 Loop annex(Girasoul - 16回目)
キーボード、ベース、ドラムを加えたバンド編成。鍵盤を加えたアレンジが新鮮だった。
2013年7月20日(土)
@渋谷 Gallery&bar Cocoon(Girasoul - 17回目)
Cocoonというバーのイベントに、Girasoulが出演。デュオで始まり、freecubeのエミコとc.j.もゲスト参加。
なお、この日のライブにRHYMESTERのDJ JINを誘っている。彼も木曜會の練習に何度も参加してくれている友人で、私が贔屓にしているGirasoulに興味を示していた。
2013年8月17日(土)
@相模原住宅公園(Girasoul - 18回目)
モデルハウスがずらりと並ぶ、住宅展示場のイベント。
2013年8月18日(日)
『下北沢夏祭り』
@下北沢 あずま通り(Girasoul - 19回目)
下北沢の夏祭りに出演。Girasoulは青空が似合う。1年前にライブを初めて観たのも下北沢の路上だったことを思い出し、感慨にふける。
前々日、群馬の水上高原リゾート200で9月に開催される『New Acoustic Camp 2013』に、Girasoulが出演することが発表された。ニューアコの愛称で知られる『New Acoustic Camp』は、OAUがオーガナイザーを務める人気フェス。KOHKIがGirasoulの音楽を気に入ってくれなければ、彼らの出演は実現しなかっただろう。
あの日、KOHKIがライブを観に来てくれて本当に良かった。Mamiと雅弘が熱望していたニューアコに出演できることが、自分のことのように嬉しかった。
20代のころ、SUPER JUNKY MONKEYというバンドに心酔していた。1999年2月5日にヴォーカリストのMutsumiが亡くなって以来、活動を休止していた彼女たちが、2009年と2010年に復活ライブを行ったことはこの上なく喜ばしい出来事だった。だが、圧倒的な存在感を放っていたMutsumiがいない淋しさをまったく感じなかったといえば嘘になる。
今でもSUPER JUNKY MONKEYが一番重要なバンドであることに変わりはない。それでもGirasoulは、Mutsumiがこの世を去った1999年以降、初めて本気で追いかけたいと思える存在だった。
2013年8月21日(水)
@スターバックス コーヒー麹町店(Girasoul - 20回目)
麴町のスターバックスコーヒーでインストアライブ。
2013年8月31日(土)
『Girasoul presents "arco iris vol1"』
@渋谷 Liaison Cafe(Girasoul - 21回目 / 渡辺雅弘 - 1回目)
Girasoulのキャリア初となるフルアルバム『arco iris』の発売記念ライブ。対バンとしてfreecube、そして雅弘がソロ名義でパフォーマンスを行った。Girasoulのギタリストではなくシンガーソングライターとしての雅弘の楽曲を聴いたのは、この日が初めて。
よしうらけんじをゲストに迎えたGirasoulのライブも素晴らしく、記念すべき主催イベントを成功させている。
発売されたばかりのCDのジャケット内側に、ふたりがサインを入れてくれた。
2013年9月8日(日)
『幡ヶ谷再生大学格闘部 presents 東京日曜會 ~東京木曜會 10th anniversary』
@上野 Bar Islanders(Girasoul - 22回目)
上野のレゲエ・バーIslandersで、東京木曜會の10周年イベント。所属メンバーやKOHKIのDJと、Girasoulのライブが行なわれた。私もDJとして参加。
Girasoulは、CD発売記念ライブの売り上げの半分を幡ヶ谷再生大学復興再生部に寄付。2011年3月11日に発生した東日本大震災で被災した地域の復興支援に活用された。
2013年9月14日(土)~15日(日)
『New Acoustic Camp 2013』
@群馬県 水上高原リゾート200(Girasoul - 23回目)
Girasoulが『New Acoustic Camp 2013』に初出演。私は幼なじみの木下敦也と共に、彼らのスタッフとして参加することに。
立体造形作家として活動する木下とは10年ほど交流がなかったが、震災復興支援のボランティア活動でBRAHMANを知って連絡をくれたのが約1年前。一緒にライブを観に行くようになり、Girasoulの音楽も気に入ってくれた。
Mamiと雅弘は、サポートを依頼したパーカッショニストのよしうらけんじのスケジュールに合わせ、遅れて水上に向かうことになっていた。私と木下は、東京木曜會のメンバーでもある小泉慶嗣率いる和術慧舟會AKZAの格闘家たちと合流し、ひと足早く水上に到着していた。
Girasoulの出演予定時間は16時20分から16時40分。出番の1時間前になってもGirasoulとよしうらが姿を見せず、ニューアコのスタッフと気を揉んでいたが、なんとか30分ほど前に到着。無事に出番を終えることができた。
急遽、深夜の部にも出演することになり、OAUのKOHKI、KAKUEIとのセッションが実現。「風の谷のナウシカ」のカバー(Mami、雅弘、KAKUEI)と、Girasoulの「Moon River」(Mami、雅弘、KAKUEI、KOHKI)を披露してくれた。
日中のパフォーマンスに納得していなかったMamiも、このセッションは楽しかったという。おそらく他の3人もそうだったに違いない。演奏する彼らの表情がそれを物語っていた。
2日目の明け方。キャンプスペースに設営したテントで眠っていると、スマホに着信が。音が鳴り終えたスマホに表示されていたのは、雅弘の名前。何事かと思い、電話をかけ直すと、朝風呂の誘いだった。
アーティストと関係者が宿泊するホテルの前で、雅弘と待ち合わせて大浴場へ。汗と泥にまみれた身体を洗い流せるのがありがたかった。
30分以上湯船につかりながら、Girasoulの今後の活動や柔術、仕事の相談を受けた。雅弘とふたりだけで、これほど長く語り合ったのは初めてだった。彼と会うときはいつも、Mamiや木曜會のメンバーがいたので。
ニューアコの中でも印象深い出来事のひとつで、雅弘とわかれてからロビーの自販機で氷結レモン(缶酎ハイ)を買って飲んだことも、直後に会ったTOSHI-LOWが「こんな朝っぱらから飲んでるの? 凄いね(笑)」と言って呆れた表情を浮かべたことも覚えている。
台風が接近しているという情報を聞きつけ、フェスの途中で帰ることに。Mamiは、友人と最後まで観るというので、木下のクルマで雅弘と帰京。
都内の蕎麦屋で打ち上げたあと、雅弘の自宅に寄らせてもらい、影響を受けたアーティストのCDや、好きな漫画などを見せてもらう。
Girasoulの前身となるSUNGのCD-Rをいただいた。
(つづく)
第4話 ↓
サポートしていただけましたら大変助かります。 いただいたサポートは、両膝の前十字靭帯再建手術と変形腰椎症の治療に使わせていただきますので。