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【Girasoul】渡辺雅弘が遺した楽曲を歌い続けるMami 《前編》

Mami(vo)と渡辺雅弘(g)からなるGirasoulについて書いたこちらもぜひ。

第2話
https://note.com/gobe_vinyl/n/n763efda1a8f1

第3話
https://note.com/gobe_vinyl/n/n74e9d4efe729

第4話
https://note.com/gobe_vinyl/n/n074ef08face9

第5話
https://note.com/gobe_vinyl/n/nad26480b6ce5

第6話
https://note.com/gobe_vinyl/n/n76b4d2455036

第7話
https://note.com/gobe_vinyl/n/n3aa01075f2da

第8話
https://note.com/gobe_vinyl/n/nfe1dcac861f7

第9話(最終話)
https://note.com/gobe_vinyl/n/n51b1d52e37dc




2023年8月5日(土)

 新宿のカフェで、MamiとMacoに会う。初期Girasoulジラソウルにパーカッショニストとして在籍していたMacoと会うのは二度目。前回会ったのが2017年2月4日なので、6年半ぶり。その日は当時解散していたGirasoulが「一夜限りの復活」と称してJZ Bratでライブを行い、Macoは観客として来場していた。

 2023年4月25日に亡くなった渡辺雅弘わたなべまさひろの通夜式に参列できなかったMacoはこの日、雅弘の家族や共通の友人たちに会うために青森から上京。Girasoulについて書いたnoteを読んでくれたMacoが、私にも会いたいと言ってくれた。

 Macoが在籍していたころのGirasoulのエピソードや、雅弘の思い出話などを聞かせてもらった。雅弘とMamiがふたりで活動するようになってからのGirasoulしか知らない私には、すべてが貴重なエピソードばかり。

 MacoからCD-Rをいただいた。雅弘が地元青森で活動していた時代の作品を焼いてくれたもの。

 初めて聴く若き日の雅弘の音楽。演奏や歌は粗いが、すでに雅弘らしいメロディを奏でている。もちろん、私が知っている雅弘の楽曲とは印象の異なるものもあった。


渡辺雅弘 『夜を駆ける言葉』

1. 月夜のワルツ / 2. 青 / 3. 裸足の月 / 4. 君に続く千路 / 5. 夢の跡形 / 6. 銃声と青い空 / 7. きみがいること / 8. 夜を駆ける言葉 (シークレットトラック)

7曲+αの全8曲入り。最も印象に残ったのは、シークレットトラックとして最後に入っていたタイトル曲「夜を駆ける言葉」。


渡辺雅弘 『acid night music』

1. 夜を駆ける言葉 / 2. 君の歌声 – '05.9.3 (Sat) ライブ音源 @弘前Mag-Net / 3. 明日を待つ雨 / 4. イロウタ – girasoul 3人時代のライブ音源

 ブックレットには4曲の歌詞が記載されているが、音源には「夜を駆ける言葉」と「明日を待つ雨」の2曲しか入っていなかったそうで、Macoが「君の歌声」と「イロウタ」のライブ音源を加えてくれた。

「イロウタ」は、Macoが在籍していたトリオ時代のGirasoulによる演奏で、ヴォーカルはMami。
 のちに雅弘が歌詞を変え、自身が歌う再録版をYouTubeで発表している。


SUNG 『The Sun Flower』

1. ここにいる / 2. 彩々 / 3. おやすみのほし / 4. こころつむぐ / 5. 遥かへ
Mami (vocal), Masahiro Watanabe (guitar), Eight (percussion)

 SUNGは、Girasoulの前身バンド。なんとZENI GEVAでドラムを叩いていたEito Noroが、Eight名義で参加している。


2023年8月7日(月)

『PAPICO×木村イオリ×Girasoul =MO'JAM=』
@本郷 FARO(Girasoul - 61回目)

 本郷のFAROというカフェで、Girasoulのライブ。6月4日の『下北JUNCTION』、7月23日の『太陽のおと vol.0』に続き、木村きむらイオリのサポートを得ての出演となる。
『太陽のおと vol.0』は、雅弘が地元の青森で企画していた音楽フェス。雅弘の友人で青森商工会議所青年部に所属するDJの中村公一なかむらこういちに引き継がれ、無事に開催された。Mamiはイオリと共にフェスのトリを務めている。

 この日の3曲目は「太陽」。雅弘が余命宣告を受けてから書いた曲で、自身のソロライブでは披露していたが、Girasoulのライブで演奏されたのは『太陽のおと vol.0』が初。Mamiが歌う「太陽」を耳にして、涙があふれる。雅弘が亡くなった日の夜に一番聴いたのがこの曲だった。

 アンコールはPAPICOを加え、ピチカート・ファイヴ「悲しい歌」をカバー。Mamiから「PAPICOさんと一緒に歌うとしたら何が良いと思う?」と聞かれたので、この曲をリクエストしておいた。

[Setlist]
1. Moon River
2. Estrella
3. 太陽
4. いびつ
5. 群青
6. Sunset

[encore]
1. 悲しい歌


2023年8月18日(金)
『T.F.M.(Thinking for Future of Music) SESSION2』
~KENDRIX「音楽ができるまでをのぞいてみた」公開収録
@下北沢 Era

 mouse on the keysの川﨑 昭かわさきあきら率いるPULSE DiSPLAYの初ライブを観に、下北沢Eraで開催されたKENDRIXのYouTubeチャンネル企画「音楽ができるまでをのぞいてみた」の公開収録へ。

 PULSE DiSPLAYは川﨑(ds)の新プロジェクトで、メンバーは飛田雅弘とびたまさひろ(g)、セノオGEE(MC)、bonstar(turntable)、榎元 駿えのきもとしゅん(b)。この日は、日本音楽著作権協会(JASRAC)が2022年にスタートしたKENDRIXという楽曲情報管理システムのイベントに、ライブアクトとして出演した。

 GirasoulのMamiも来場。自分たちのライブや、渡辺雅弘の通夜式に足を運んでくれた飛田雅弘の演奏を生で聴いてみたかったという。PULSE DiSPLAYのパフォーマンスは非常に素晴らしく、Mamiも絶賛していた。

 初めてGirasoulのライブを観たのが、2012年8月19日の『下北沢一番街阿波踊り』。1日早いが、11年前に知り合った下北沢でMamiと会うのは感慨深いと思いつつ、隣に渡辺雅弘がいないことが残念でならない。それでも、同じ名前のギタリストの演奏を、Mamiと一緒に聴けたことが嬉しかった。

 終演後は、森下貴之もりしたよしゆきが勤めるワインバーへ。『下北JUNCTION』の主催者であり、Girasoulが定期的に出演していたColored Jamの元店主でもある森下と、昔話に花が咲いた。


(つづく)






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