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道具のメーカー「PREDUCTS」 はじめます

この度デスク製品を開発し、世に送り出す事になりました。

ブランド名をPREDUCTS(プレダクツ)といいます。このブランドのための新たな会社も立ち上げました。

12月中旬に発売・発送開始の予定で準備しています。昨年の5月からはじまって約一年半。ここまで長かった…

このnoteでは、なぜデジタルのデザイナーの私がリアルなプロダクトのメーカーを立ち上げデスクを開発するに至ったのか、デスクの紹介と共にその背景をお伝えします。


1. PREDUCTS DESK

今回どのようなデスクを作ったのか簡単にご紹介します。

PREDUCTSのプロダクトの第一弾は DESK MODULAR SYSTEMという機構を備えた、モジュール式のデスクです。

天板の裏に4本のレールを備え、様々なモジュールを装着できます。例えばノートPCを差し込んだり、頻繁に使う書類を手元に置くためのトレイや、電源・充電器を収納するボックスなど。

また、PCやスマホをはじめとするガジェット類やデスクの上が散らかってしまいがちな電源・ケーブルを目立たない形で綺麗にワイヤリングすることも可能です。この機構について特許も取りました(←大事)。

視界に入りノイズになってしまう、雑多だけれども仕事に欠かせない大事な道具達を、自分にとって最適な状態で収納する仕組みを備えています。


2. Space for Good Work

このデスクのコンセプトは”Space for Good Work”です。

“Space“には、ガジェットや書類などを整理・整頓して快適な空間(Space)を作り出したい、仕事を妨げる余計なノイズを極力省き思考にも余白(Space)を作り、より仕事にフォーカスしてもらいたい、という2つの意味を込めています。


3. デスクをすっきりさせるライフワーク

ここから、なぜ私がデスクを作るに至ったかを辿っていきます。

私はデスクをすっきりさせるためにデスクの配線を完璧に隠すという事を長年ひっそりと楽しんできました。もはや趣味というより執着に近いかもしれません。

こんな完全に自己満足でしかない趣味を2年ほど前に、初めてnoteで記事にしました。

こんな偏執的な営みに誰が共感してくれるのかと恐る恐る公開したものの、多くの方に反応いただき、とても嬉しく、とても驚きました。

また同じように配線を隠すDIYをしたためてくれたnoteが次々と投稿されました。こうしたnote達を何かしらの形でまとめたいと思い「デスクをすっきりさせるマガジン」をnote上に誕生させました。

noteを巡回しては新たに生まれたデスクnoteを見つけてマガジンに加え、私自らがソーシャルで紹介するという事をここ2年ほど続けています。多くの方に読んでいただいているメディアに育ちました。


4. 自分だけのためのクリエイティブ

多くの方のデスクnoteを拝見していて、実に多様な試行錯誤が積み重ねられた結果、自分だけのデスクが生まれているのを辿るのは本当に面白いです。

どうすれば自分が仕事をする場所として一番最適な状態になるのか、自分のワークスタイルや使っているツール達の条件を組み合わせて、デスクの大きさや配置をデザインしていく。

出来上がっても他人に見せる事もなく、けれど自己満足で悦に浸る。それはとてもクリエイティブな行為だと思いました。

一方でこうしたクリエイティブにはDIYのスキルがある程度は必要になります。慣れている方は木材屋に天板をサイズを指定してオーダーし、自分で鉄脚を探してDIYで組み立てるという事をされています。しかし、あまりDIYに慣れていない方にとってはドリルを使う事すら躊躇してしまう様子もソーシャルで同時に見てきました。

どうすれば、こうした方々にも自分のデスクを構築する体験をしてもらえるだろう。そんな事を長らく考えていた末に「デスクのプロダクトを作りたい」というアイディアが浮かび、次第に強くなっていきました。


5. みんなでいい仕事をしたいから作ったテーブル

少し遡りますが、私は2012年にTHE GUILDというフリーランスのデザイナー・エンジニア達6人でデザインスタジオを立ち上げ、今に至ります。

立ち上げ当初に、まずはメンバー全員が集まって一緒に仕事をするための場所を作ろうと費用を出し合って、オフィスの立ち上げをしました。

ここで私はみんなが気分よく仕事が出来るワークテーブルを作りたいと掛け合い、予算からテーブル製作の費用を捻出しました。

どうしてもカッコいいテーブルが作りたくて家具デザイナーの友人の協力も得て、兵庫の家具メーカーに頼み込んで自分で考えたテーブルを作りました。

SAYLチェアは創業祝いでメンバーの友人達に寄贈いただきました

オフィス立ち上げのために捻出した予算100万円のうち、半分にあたる50万円をテーブルに充てたので、リフォームに充てられる費用がなくなり自分たちでリフォームをしました。

低予算なスタジオ立ち上げの予算配分としては、いま振り返ってもおかしいなと思います。

それでも、当時メンバーみんながテーブルをとても気に入ってくれ、オフィスを訪ねてくれた友人やクライアントもテーブルを褒めて下さった事を覚えています。

あれからTHE GUILDもメンバーが増え、もっと広いオフィスに場所を移しましたが、今でもミーティングスペースで大事に使っています。

THE GUILDは今年で10期目になりますが、立ち上げメンバーのほとんどが今でも在籍して共に運営している事を考えると、このテーブルを作って良かったなと思っています。


6.「いい仕事」を生み出す道具のメーカー

自分たちがどんなブランドを作りたいかを考えた時に、THE GUILDでテーブルを作った時の事を振り返り「いい仕事」という言葉が浮かびました。

「いい仕事」という言葉にはとてもポジティブな力があると感じてます。「あの人、いい仕事するなぁ」と人の仕事ぶりに敬意を感じたり、「今日はいい仕事したな」と充実した一日を振り返ったり。

生きる糧を得るためだけではなく、私たち自身の自己実現や社会・人との繋がりを与えてくれる仕事。充実感で心を満たすような「いい仕事」を少しでも世の中に増やしていきたい。そんな事に役立てられる道具を作るメーカーになりたいと思っています。


7. 成長していくデスク

PREDUCTS DESKはモジュールによって拡張していくデスクです。デスクだけで完成されたものではなく、自分のスタイルに応じその時々で必要なものを配置していくためのプラットフォーム的なプロダクトです。

ローンチ時はまだまだ種類が限られますが、今後より多くのモジュールが追加されていきます。そのため現在同時並行でいくつもの製品を設計・開発しているところです。

構想段階のデスクのモジュールたち

また、多くのユーザー様にPREDUCTS DESKを使っていただき、自分たちが考えもしなかった使い方やモジュールのアイデアが生まれることを楽しみにしています。

いただいたアイデアを元にPREDUCTSがプロトタイプを作ったり、レールに取り付けるアダプター部分の3Dモデルを公開することで、ユーザー様自身にモジュールをデザインしてもらうといった仕組みも考えています。


8. 少し未来のプロダクト

最後になりますが、今回立ち上げたブランドは Predict(予測)とProduct(プロダクト)の2つの言葉とその意味を掛け合わせ、PREDUCTS と名づけました。

これからの未来を予測する事で、身の回りにある慣れ親しんだプロダクトを少しだけ未来に進めたい。そんな思いが込められています。

PREDUCTS DESK の発売に先駆けて、Webサイトをプレオープンしました。
ニュースレターでは発売時期やプロダクト開発の Behind the Scene など情報をお届けします。ぜひメールアドレスをご登録ください。

それではPREDUCTSをよろしくお願いします。


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