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変化を起こし成長し続ける~理想の働き方を目指して~

ゴーリストを旅立ったメンバーにインタビュー。
ゴーリスト以外でも、起業やフリーランスの経験など様々な場所で活躍した経歴をもつ入倉さん。現在はパートナーとしてゴーリストと繋がる一方、フリーランスエンジニアとしても活躍の幅を広げています。
今回はエンジニアになったきっかけから起業の経験、働く場所を変えるにあたって考えたことなどをインタビューしました!

入倉 康輔(いりくら・こうすけ)

2003年ワークスアプリケーションズに新卒1期生として入社、大手企業向け業務プロダクトの新規開発 / プロダクトマネージャーを担当。2011年に独立し、業務システム開発を行う会社を起業。2013年よりゴーリストにジョインし、取締役CTOを務める。2019年6月に退職し、フリーランスエンジニアとして独立し、2021年アノードを設立。最近の趣味は四十の手習いで始めたテニス。

1.プログラミングとの出会い

ー大学では商学部専攻だったそうですが、どのような経緯でエンジニアになったのですか。
新卒で入社した会社がきっかけです。大学時代からものづくりに興味があったので、エンジニア志望で就職活動をしていました。しかし話す事も得意だったため、どの会社でも営業向きだと言われてしまい……。その時に新卒で入社した会社の内定直結型インターンシップに参加しました。そこで初めてプログラミングを体験したところ、成果も出て楽しかった上に、他の人がつくった機能やコードに対して「もっと~した方がいいのに」と思うことが増えていきました。当時の社長に相談すると「お前みたいなやつは人がつくったものに満足できない。入社後はエンジニアになるべきだ」と言われ、無事内定をもらいエンジニアとしてキャリアをスタートしました。

ー思い出に残る入社後のエピソードを教えてください。
たくさんありますが1番記憶に残っていることは、社会人2年目に初めて担当した開発案件で300件の不具合を1週間で直したエピソードです。とても大変でした笑。
クライアント向けに採用管理システムを新しくつくることになったのですが、既存の採用管理システムがあまりイケてないように見えたので、全部自分でつくり直しました。自分なりに考えて素晴らしい機能をたくさん盛り込みましたが、最終確認のテストをすると不具合が300件もあり愕然としましたね笑。リリースまで1週間しか猶予がなかったので、頭がおかしくなりそうなくらいしんどかったです。思いのほか落ち込んで思考停止状態だったので、その期間は時間が空くと洗濯機が回る様子をずっと眺めていました笑。

ーどう乗り越えたのですか?
すべて自分がつくった機能の不具合だったので言い訳のしようがなく、もうやるしかないと思ってやりましたね。さらに営業チームと一緒に売り込んで、やっと受注できた案件だったので逃げ出すわけにもいかず、毎日20時間かけてなんとか全ての不具合を直しリリースまでこぎつけました。しかし想定よりもシステムが複雑になってしまい、最終的にクライアントからは「入倉さんがつくったシステムよりもExcelを使う方が楽です」とまで言われてしまいました。

ー当時の経験から今に活きていることはありますか?
もう二度と同じ経験はしたくないですが、あの経験があったからこそ学びがあったと思います。
まず300件もの不具合が出るような開発をしたらダメ。そこまで計算してちゃんとやりましょうという話ですね。機能追加や開発をすればするほど一定の割合で不具合などのトラブルが入るので、先を見越して考えた上でプログラムすることを学びました。
次に使いづらいと価値がない、そもそも使う意味がないと思いました。結局、その年は私がつくったシステムをクライアントに使ってもらいましたが、「来年からは違うシステムを使います」と言われました。営業の人にも「ダメでしたね」とすごく嫌味を言われて笑。使われるものをつくる大事さを知りました。

ーそこからその会社でエンジニアとして様々な経験をされ、8年後には独立して当時の仲間とシステム開発会社を設立されたと伺いました。その時はなぜ起業されたんですか?
当時の自分にとって、起業こそベストな働き方だと思ったからです。前職は大規模プロジェクトが多く1つのプロダクト開発にだいたい2〜3年かかるため、新しいことを始めるためには長いスパンが必要でした。自己裁量が大きくすごくやりがいもありましたが、アイデアから新しいものを創造するような0→1の仕事をもっと経験したいと考えていたので、起業に踏み切りました。

ー起業してみてどうでしたか?
長い間ずっと起業するかどうか迷っていたので挑戦できたことはよかったです。当然失敗するリスクも考えた上で、人生なるようにしかならないし、試しにやってみたらどうなるだろうと思い、会社を飛び出してやってみました。実際にやってみて初めて分かる事がたくさんあり、理想への挑戦やプロダクト開発はある程度できましたが、経営面は思うようにいかず多くの人に迷惑をかけてしまったところもありました。

ーその後、龍さんと出会い意気投合して、ゴーリストにCTOとして入社されるわけですね。

卒業された後もメンバーとの交流が深い入倉さん

2.「売れる」サービスの追求

ーゴーリストへ入社後、現在では主力サービスの1つである「HRog(フロッグ)チャート」の立ち上げに大きく貢献されたと聞きました。
最初は本当に大変でした苦笑。新規事業として開発した「HRogチャート」が最初の1年間で1社にしか売れず、その後現在のような売れる形になるまでが本当に長かったです。開発者としてクライアントの生の声を聞きたかったので、セールスメンバーと一緒にさまざまな会社を回りました。どの会社もサービスに対しネガティブな反応は無かったですが、全くと言っていいほど買うまでには至らなかったんですよね。

「HRogチャート」とは?
https://chart.hrog.net/
求人情報をつかったデータ処理を簡単に行うことができる人材業界向けサービス。営業の方の事務作業を減らし、リスト出し、データ集計などを直感的に行える。

ーそこからどのようにして売れるようになったのですか?
きっかけは私が「HRogチャート」の営業に同行していた時のことです。あるクライアントから「営業アシスタントがエリアごとの報告レポート作成のために毎日何時間も残業していて大変なんです。この作業を自動化したいのですができますか?」という声をいただきました。そこで「HRogチャート」にその声を反映させたプロトタイプを作ってみたところ、思いのほか好評だったんです。試作段階からがっつり活用いただき「これなら予算をだせる」ということで、本格的に開発を行い正式にリリースしました。ちょっと突っ込んでクライアントの声を聞き、クライアントの要望をきちんと形にできたためプロダクトも売れるようになったのだと思います。そういうプロセスは何事にも必要なのだと思いましたね。

ー「HRogチャート」の開発について技術的に工夫された点や、開発者として難しかったことなどあればぜひ教えて頂きたいです。
「HRogチャート」を開発する際、技術的にチャレンジしたことが2つありました。
1つは、開発当時(2015年頃)リリースされたばかりであったAWS Redshiftというデータベースを利用することで、それまでできなかった1億件以上の大量データの即時集計を実現したことです。サービスに実績のない技術を採用することはリスクが大きいですが、プロトタイプでの検証を繰り返して問題が無かったため、思い切って採用に踏み切りました。
もう1つは開発規模を最少に抑えるために、こちらも開発当時まだ一般的ではなかったSPA(SinglePageApplication)での開発を行ったことです。クライアントの要望を最もシンプルな形で実現できるUI/UXを考える中で、限られた開発工数という制約からも、SPが適していると判断して開発しました。
これらの技術的チャレンジを積極的にできたのは、ゴーリストが失敗を恐れず、フットワークが軽く、チャレンジできる環境であったことが大きかったと思います。

「HRogチャート」の開発について話す入倉さん

3.フリーランスへの一歩、新たな働き方へ

ー2019年にはフリーランスとして独立をされましたが、どうしてフリーランスという働き方を選んだのですか?
このままだと環境に甘えて怠けてしまうという危機感を感じたことがきっかけです。初期メンバーとしてゴーリストに入社してから徐々に社員数も売り上げも増え、あっという間に会社として大きくなっていきました。入社当初と比べると会社はもちろん安定していて、自分がいないと成り立たない仕事をなくすためにどんどん仕事をメンバーに渡したので、立場上どんどん楽できてしまうと感じました。居心地もよくとても働きやすいけど、それゆえに役員という立場上どんどん周囲に甘えてどんどん楽できちゃう。
その時ちょうど40歳になったばかりで、このままの自分で50歳を迎えていいのかなという漠然とした危機感を感じました。50歳になったらもう必死になれるようなチャレンジはできないと思ったので、自由度が高く新しいチャレンジができて、働きやすさもあって、将来的に自分の可能性を広げるにはと考えた時に”フリーランス”という選択肢が出てきました。環境を変えないと怠けてしまうので、あえて自分が楽できない場所に環境を変えたという方が感覚的には近いですね。

ーこれまで様々なタイミングでご自身の働き方を変えてこられたと思いますが、働く上で大切にしていることはありますか。
働く上で重視しているものは3つあります。
1つ目は、働く上で得る価値です。長期的な視点で考えた時に、働いてる時間が将来的には積み上がり、経験なり報酬なりプラスになるかどうかという点です。2つ目は、仕事内容ですね。前述した通り、自分のエンジニアスタイルにあっている0→1の仕事をやり続けられることを大切にしています。3つめは、働きやすさです。メンタルコストを考慮して自由度が高い場所や時間、周りの居心地の良さなどを重視していたので、これらの軸で働き方を変えていました。

社内イベントでグループワークをする様子

4.今後目指す目標

ー今後エンジニアとして目指す姿を教えてください。
新しいプロダクトを新しい技術で作り続けたいですね。一般的なエンジニアのキャリアは、徐々にプログラミングを書かなくなり、管理やマネジメントをやる方が多い印象です。プログラミングを書くのは若い人、というイメージがありますが、私はたとえ給料が低くても最新の技術でプログラムを書き続けたいです。IT業界はものすごく変化が激しいので、最新技術を使うには頑張って勉強しないと維持できないですが、どんな新しい技術が出てきた時でも、エンジニアとして常にそれをぱっと使える人でいたいなと思います。

ー最終的な理想像はありますか?
目標は100歳まで働くことです。前提として、私は働くことが趣味に近く楽しいことだと思っています。100歳までずっと働けるということは、ネガティブではなく面白い。でも一概に仕事は面白いとも限らないので面白い仕事を選べる自由や、面白い会社を作れる能力だったり、健康な精神と身体を維持する力など、自分から作る必要はあると思います。

5.エンジニアからみるゴーリスト

ー現在のお仕事の中で活きてゴーリストでの経験がもしあれば教えてください。
たくさんありますが、ゴーリストの8つのバリューは価値があると感じる場面が今でも多いです。リップサービスではなく笑。ゴーリストのバリューはどこでも通用すると思います。例えば「当たり前の徹底」「ネガティブ即シェア」などありますが、そういう行動って意識しにくいものだと思うんです。言葉としては当たり前だし簡単だけど、実践するのは難しい。このバリューを働く上でちょっと実践できるだけでも、周りからはかなり評価されると思います。なかなかみんなはできないことなので、汎用的で世の中にとってもとても価値のあるバリューだと思います。

ゴーリストが大事にしている8つのバリュー

ー最後に入倉さんが思われるゴーリストのエンジニアの特徴を教えて下さい。
エンジニアメンバーの成長スピードがとても早いことだと思います。
ゴーリストでは、全メンバーにどこに行っても活躍できることを意識して日々の業務に取り組むように言われており、1つの業務に長期固定せずジョブローテーションする事が多いです。例えばエンジニアでは、本人の意思で自社開発業務と社外開発(受託開発)業務をローテーションしたり、兼務できるようになっています。こうすることで様々な技術に挑戦したり、他社でも通用するような業務スキルや視野を比較的短期間で身に着けたりすることができます。
1つの会社内でそういった経験を積めるのは、キャリアとしてもスキルとしても理想的ですが、これを実現できるのはゴーリストのカルチャーやビジネス構造ならではと思います。

ー今回のインタビューを通して入倉さんの働くことに対する考え方を知ることができました。ありがとうございました!

▼ゴーリストメンバーのインタビュー記事はこちら

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