前髪を作るか考えたら、自我が崩壊しかけた。私って男のままでよかったの!?
生きていく上で、楽しいこともあれば悩ましいこともたくさん。そんな女性の悩みを、専門家に質問していくYoutubeチャンネル「GOAL IN TV」。番組を盛り上げてくれている出演者の一人、乳桃みゆさんのコラムです!「女性に戻って、結婚したい」そんな目標に向かって頑張る彼女の姿をお届けします。
ハロー、乳桃みゆです。
ずっと前髪を作りたいなとは思っていたけど、ニューハーフのお店で働くにあたり強めに見えた方がなんとなくウケいいかなって思って伸ばしてたんですよね。あと、性転換手術するまでは伸ばし続けようっていう願掛け的な意味も込めていました。
でもこんなご時世になって、性転換手術に行く予定も全然目処がたたなくなっちゃったし、もういっかって思って切ることにしました。
ずっと切りたいと思っていたのに、いざ切ろうとするともったいなく感じてしまいました。これってあるあるですよね。
最近は前髪長めのセンター分けショートが流行ってます?
主にメンズの髪型で。インスタグラムでその髪型をした女性を見たときに、こういう髪型もいいなーって思ったんですよ。
でもショートにするとまた伸ばすのすごい大変だし、なによりメンズヘアにしたら男性になっちゃうねっていうアハハ。
男だったらイケメンだっただろうねって時々言ってもらえるんです。だからイケメンになっちゃうんだと思います。
最近、友達の影響で宝塚歌劇団にハマっているのですが、スターの方々は短髪でそれが似合っていてすごくハンサム。そういうのもいいなー、イケメンになっちゃおかなって鏡の前でイメージしながらキメ顔かましてたんですよ。
そしたらふと、じゃあ男でよかったんじゃね?という疑問が出てきたんです。
え?困惑する私。
「イケメンになりたいんだったら男でよかったやん。それで男性が好きなんだったら男性と恋愛すればよい話じゃん。ゲイとして生きていけばよかったんじゃね?」なんていうふうに自分の意識が問いかけてきたんです。
「えーなんでそんなこと言うのー!!
ずっと女の子に憧れてたし幼児のときだって女の子といる方が遊びの趣味も合うし楽しかったしスカートも穿きたかったしー」
とかってその問いかけに自分自身で答えます。すると、また反対意識が意地の悪いリプライをとばしてくるんですよね。
「別に男でも可愛いものが好きな人やセーラームーンが好きな人っていると思うしそれで別に女にまでなる必要あった?」と
言い返してもまた言い返されそうだし、それに答えられなかったら私のしてきたことって、やっちゃいけないことだったのかな?私ってなんなの?と自我の崩壊を起こしそうになって怯えました。
ホルモン注射と去勢(睾丸摘出)をして、体調悪くなりやすくなったり、子どもを作ることができなくなったり、私のやってきたことって人の道に反してるのかなとか思い始めちゃいました。今更ながら、そして改めて。
母にカミングアウトしたときの「孫が見たかった」と言われたことはずっと忘れられないかもしれないし、暗い気持ちがズーーン飯尾。
性別違和が無ければ、こうして「自分の性とは?」とかで悩むこともなさそうな気がする。疑うことすら思いつかないというか。
選べるから悩むのかな。
とかまぁね。そんな夜もあったんだけど、数日後に前髪作ったら可愛すぎてやっぱり私は可愛いなって気持ちになれてどうでも良くなった。
可愛いは正義って言葉があるけど、ほんとにそうかもしれない。
変なことで悩んじゃいました。
男として生きていけるんだったら最初からできてただろうし、これでよかったから安心してってさっきの私に言いたい。
普通の人は自分の性別について考えたりするときってあるんですか?
気になり。
編集者コメント:今回はハラハラする展開でしたね。自我を取り戻して、いつもの乳桃さんに戻ったのでよかったです。
前回の記事はこちら>健康的な生活できてる私偉い!
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