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SASUKEトライアウト2024

閲覧ありがとうございます。
テレビ番組SASUKEに4度出場している林野庁職員の後藤祐輔です。
今回は「SASUKEトライアウト2024」に出場したときの記事になります。
文字ばかりの長文ですが、よろしくお願いします笑


出場経緯

私がこれまで4度SASUKEに出場した際は全て招待選手という形で予選やオーディション免除で出場させていただいていたのですが、今回は出場のオファーがありませんでした。一般オーディションに応募しましたがそれも書類選考落ち。出場が決まっていない状態で、8月27日に最後のチャンス「SASUKEトライアウト2024」の告知が来たので応募したところ、書類選考合格通知が来たので出場することになりました。

準備・トレーニング

トライアウトの開催日は9月21日。

8月いっぱいまでは招待出場の希望を捨て切れず、本戦の2nd・3rdステージのトレーニングを優先していたので、実質準備期間は9月1日〜21日の3週間。もう時間がなかったので、過去の予選会で行われた、「エンドレス腕立て伏せ」、「サバイバルシャトルラン」、「ビーチフラッグ」の3種目に山を張り、能力向上というよりもコツや小手先のテクニック習得に重点を置いて準備しました。

↑昨年のエンドレス腕立て伏せ、サバイバルシャトルラン、ビーチフラッグ

「エンドレス腕立て伏せ」はトライアウト1週間前の段階で127回、「サバイバルシャトルラン」は直前で片道40m往復80m14秒切り12本という仕上がりでした。
前回の記録を見る限り、腕立ては140〜150回が平均勝ち抜けライン、シャトルランは15秒切り12本ができれば勝ち抜けられると踏んでいました。
腕立て伏せが不安でしたが、50%ぐらいの確率で勝ち抜けられる、腕立てさえ勝ち抜けたらシャトルランは行ける。ビーチフラッグも苦手ではない。最終ステージの本番セットでは本戦1stステージクリア経験がある自分が圧倒的かつ絶対的に有利。もう一つ行われるであろうパワー系種目で運が良ければ出場も見えるという手応えで当日を迎えることになりました。

結果

第1種目「エンドレス腕立て伏せ」で敗退でした。

赤、緑、青、オレンジ、紫の5色のゼッケンがそれぞれ1番〜100番まで用意されており、第1組は各色の1番〜20番、第2組は21〜40番、第3組は41〜60番、第4組は61〜80番、第5組は81〜100番が挑戦する形でした。
私は赤の8番のゼッケンを選んでいたので第1組で挑戦しました。太鼓の音に合わせて腕立て伏せを行い、赤の1番〜10番の10人の中で上位2名に入れば勝ち抜けです。
結果、130回で潰れてしまいこの組4位。敗退となりました。結局私の組は150回程で決着が付きました。あと20回ぐらい気合いで頑張ればと思われるかもしれませんが、限界でした。

感想

1年間本番の2ndステージ、3rdステージをクリアするためにトレーニングを積んでいただけに出場すらできないという結末に終わったことは本当にショックでした。
トライアウトへの出場を決意したのはトライアウト開催日の3週間前。短い期間でできることは全てやったし、本番でも持てる力は余すことなく出し切ったので悔いはありません。ただ、準備期間があまりにも短すぎました。そして、自分の予想以上にこのトライアウトに向けて本気でトレーニングしてきた選手が多かったことが敗因でした。SASUKEの合同トレーニングやSNSで関わったことのない、見たことのない選手でもかなりのトレーニングを積んできていたようで、そのレベルの高さに驚きました。3週間の付け焼き刃では到底敵わない。それだけSASUKEの舞台は多くの人にとって魅力的なのでしょう。

ただ、レベルの高さに絶望したわけではありません。今回のトライアウトは5種目で出場権を争う形でしたが、その内の第3種目「エンドレスハング(ぶら下がり耐久対決)」と最終ステージ「本番セットを使用したタイムトライアル」は私の得意分野です。得意種目であれば強力なライバルたちともやり合える、そして腕立て伏せとランニングを強化すれば運次第ではあるけれど勝ち筋はあるように思えました。

そして、勝機が見えたと同時にもう一つ、このトライアウトに出場して良かったと思えることがありました。
それは、「多くのSASUKE仲間との再会」と「新しいSASUKE仲間との出会い」です。
トライアウト出場者500人の中には、今同じグループでトレーニングしている仲間の他にも、過去に共に出場を目指した仲間や、1度だけしか会ったことのない方、SNS上では知っていたけど実際に話したことはなかった方、テレビで私の活躍を見てくれていた方、などさまざまな形で私と接点を持った方が大勢いました。年齢、職業、住んでいる場所は違えど、SASUKEが好き、SASUKEに出たい、という気持ちはみんな同じです。今回のSASUKEトライアウトを通して本当に多くの方とお話しさせてもらい、とても良い時間になりました。特に敗退後、サイゼリヤで反省会をしたことはSASUKE人生でも忘れられない思い出になると思います。

自分が出場できないことは悔しいですが、あとはただただSASUKE第42回大会が成功するために自分が貢献できることを最大限やっていこうと思います。できることはまだ残されています。
今回のトライアウトを勝ち抜いた5人の選手、そしてSASUKE第42回大会本戦に出場する100人の選手の皆さんの健闘を祈ります。

今後について

SASUKEが好きという気持ち、SASUKEに出たいという気持ち、そしてSASUKEで活躍したいという気持ちはもちろん変わりません。
なぜ出られなくなったのか、どうしたら再びあの舞台に立てるのか、落選が決まった日から考えなかった日は1日たりともありません。

考えていく内に自分に足りなかったものがいくつか見えて来ました。
その一つが結果・成績だということは間違いないありません。これまで4回出場し、1stステージリタイア2回、2ndステージリタイア2回。私の場合、初出場に至る前からSNS等で3rdステージ・FINALステージのトレーニング動画をSNS等に投稿し実力をアピールした経緯があり、実際出場に漕ぎ着けることができたのも、新星として3rdステージFINALステージ進出が期待されたからだと思っています。
にも関わらず、4回もチャンスを頂きながら1度も3rdステージを踏むことができず。期待を裏切る形になってしまいました。

ただ、成績だけで見れば私と同等もしくは私を下回る選手の中にもSASUKEに連続出場できている方はいます。なのになぜ自分だけ。最初はそう思っていました。正直、納得が行かず憤る気持ちも一時期はありました。
が、見つかりました。致命的に私に足りないものが。
緑山の会場で心の底から私の挑戦を応援してくれている人がいない。目を輝かせて私の挑戦に見入る人がいない。
これだと思います。
応援団として会場に招いているのは毎回母親1人。父親は他界しており、兄弟もいないので、私の家族は母親しかいません。母親は私の挑戦を応援してくれてはいますが、会場で1人となると感情を表に出すことは難しいものです。また、地元の兵庫や職場のある島根から応援団を呼ぶことも交通費や宿泊費などを考えると叶いませんでした。
昨年島根に転勤して以降、仕事の関係もあり合同トレーニングにもあまり参加できていません。その影響もあって仲間との心の距離も以前に比べて遠くなってしまっていたように思います。
SASUKEはバラエティ番組です。競技の結果よりも、選手とそれを取り巻く人々の感情の変化が毎回大きくフィーチャーされます。より多くの方に応援していただけるような選手であり続けないとSASUKEに出続けることはできないのだと痛感しました。

さて、私が再びSASUKEの舞台に立つために、考えられる道は2つ。

1つはシンプルに予選会(トライアウト)を勝ち抜くこと。
そしてもう1つは、自分自身の魅力を磨き、存在感を強めることで応援したくなるような人間になり、書類選考とオーディションを突破すること。

どちらの道も決して簡単ではありません。
威勢よく「来年は絶対出場できるように頑張ります!」と言いたいところですが、現実問題1年ではかなり厳しい課題だと考えています。
現時点ではトライアウトを勝ち抜く方が可能性は高いと考えています。が、殻にこもってトライアウトのトレーニングにのめり込むともう一つの道が遠のくというパラドックス。また、トライアウト応募総数は約2000人に対してトライアウトに出場できるのは500人。どんな基準で選考されているのかは分かりませんが、500人参加できるトライアウトですら75%の確率で書類選考落ちがあり得ます。

それを踏まえると、自分の中では復帰まで3〜5年はかかると見込んでいます。
これは一旦SASUKEから距離を置くという意味ではありません。その間もずっと応募は続けるつもりですし、出場の可能性があることには全て挑戦するつもりです。トレーニングももちろん続けます。
その上で3〜5年かかるだろうという見積もりです。

2002年に初めてSASUKEを見て、毎日SASUKEのビデオを見て、毎日SASUKEごっこ、高校生になった2012年第28回大会から毎回応募、毎日SASUKEのトレーニング、初めての応募から8年かけて初出場。
数年で消えていく人を何人も見て来た中で、ずっと変わらない気持ちで夢を追い続けて来た自負はあります。そして一度はそれを叶えたことへの誇りもあります。

俺を舐めるなよ。

必ず、SASUKEの舞台に復帰します。
だから、しばらくお待ちください。

後藤祐輔

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