
『珈琲 幸』-緑区曽根-

大高緑地公園からほど近く、国道1号線へと続く道沿いにある『珈琲 幸』。近くを通るたびに前から気になっていたお店にやっと行けた。
私が興味を持ったのは昭和の趣を感じる外観はもちろん、店名が以前我が家で飼っていた猫の名前と同じだったからだと思う。

訪れたのは日曜日の午前10:50頃。
モーニングは11:00までやっているという外看板に思わずガッツポーズをしていざ入店。
店内はグリーンが多く清潔感があることに感動すると同時に、朗らかなマダムがにこにこと明るく出迎えてくれた第一印象で、このお店は当たりだ!という確信がひそかに生まれる。





たっぷりのサラダ、食パン半切れ、ゆで卵がついたモーニングセットはボリュームもたっぷり。コーヒーはブラックのままでもスッキリと飲みやすい味わいでバランスがとてもよかった。ゆっくり味わっていたら、肝心の料金を記録することを忘れてしまったが、コーヒー1杯で500円くらいだったような気がする。(モーニングライターとして失態。申し訳ないです。)

この日は休日ということで二人の娘たちも一緒。一人はカルピス、一人はカフェオレを注文。カルピスは濃厚で「あまいっ!」と一口飲んで喜んでいた。カフェオレはミルクがたっぷり。量も私のコーヒーよりだいぶ多いように見えた。ゆで卵もプリプリとした茹で具合で美味しかった。



店内は私たち以外にお客さんはおらず、写真をたくさん撮りながら食べる私たちにマダムが話しかけに来てくださった。
前々からお店は気になっていて今日ようやく来れたこと。昔飼っていた猫の名前と同じ店名であること。そして今日は今からその猫のお墓参りに行くということまで、優しい雰囲気のマダムとは初対面とは思えないほどいろいろと話してしまう。
マダムのお話もたくさん聞けた。
お話によるとこちらのお店は営業を始めて50年ほどとのこと。
起伏の多い大高緑地公園にトレーニングのために通うボクシングジムの方たちが帰り道にお店に立ち寄ることが多かったそうで、その繋がりで店内にはボクサーたちのサイン色紙がたくさんあること。店内の壁をぐるりと一周する通行手形はお客さんたちからのお土産がほとんどであること。
お話させてもらったおかげで、それまで知ることができなかったお店の奥行やそこで生きる方のお人柄など、いろいろなことを知ることができる。
こうした出会いが純喫茶にはやはりあり、私は好きなのだ。

おしゃべりをしていたら常連さんと思われる男性がおひとりやって来て、ランチの焼きそばを注文された。モーニングの時間が終わるとすぐにそのままランチ営業に入る。マダムも忙しそうに調理に取り掛かる。
店内のいたるところにSMAP(特に中居くん)のポスターが貼ってあるのもきっとマダムのご趣味なのだろうなどと思いを馳せながら、残りの珈琲をすする。空想と現実をのんびりと行き来するよき時間。

帰り際、「また、いらしてくださいね」と優しくお声がけいただき、幸せな気分で店を後にした。
久しぶりのモーニングに心も体も充電できたひとときだった。
今日は気持ちのいい秋晴れ。今から幸に会いに行く。
喫茶ロアール
愛知県名古屋市緑区曽根2-242
金、土曜定休
モーニング営業(7:30~11:00)
店舗近くに専用駐車スペース3,4台ほどあり