原体験は卒業式、父は虎。生粋の企画男、クリエイティブディレクター・プランナー 小林大地
ここで発信していくのは、GOメンバーのポートフォリオ。
コーポレートサイトだけでは伝えきれないメンバーたちのカラーや強みについて、できるだけくわしくお伝えしてまいります。
The Breakthrough Stories第8回は、クリエイティブディレクター/プランナーの小林大地(こばやしだいち)。
ベクトルでのPRプランナー経験を経て、2019年にGOに参画。入社以降、新規事業から広告・PR企画まで幅広い案件を担当しています。社内では愛すべきいじられキャラでありながら、頼れる兄貴分でもある小林にくわしい経歴や忘れられない仕事について聞いてみました。
高校時代の卒業式ですべてがはじまった
——GOに入社するまでの経歴について教えてください!
2015年に新卒でPR会社のベクトルに入社し、2019年9月までの約4年半、PRプランナーをしていました。
その時期、大手代理店から若手クリエイターが続々と独立していて(編注:2015年設立のCHOCOLATEや2016年設立のカラス、2017年設立のGOなど、それぞれ大手からクリエイターが独立して会社を立ち上げた)、「広告クリエイティブ」をPRコンテンツとして使う大きな流れがあったんです。自分も既存のPR手法の枠を超えて、「企画ど真ん中」で勝負したいと考えて、GOの門を叩きました。
——その後GOに入社してから、どのような領域を担当していますか?
「企業や商品のブランディング」と「話題化づくりを狙ったプロモーション」をちょうど50:50で担当しています。役割としては、2023年1月にクリエイティブディレクター(以下、CD)になったこともあり、現状8割近くの案件で、CDとして携わっています。
「ブランディング領域」では、経済産業省「OPEN CARE PROJECT」の立ち上げや、大手リテールブランドのリブランディングなどを担当しており、経営層の方々と対話しながら根幹から構築する仕事のやりがいは計り知れません。一方、「プロモーション領域」も大好きで、「これは話題になる」と信じられる企画に出会った時の快感は、やはり仕事でしか味わえないものだと思っています。
ただ、GOに入社してからの1年半は、企画がまったく通らない時期がありました。その中で、アイデアと企画の違いを理解したり、独自で企画の数を増やすためのメソッドを開発したりしながら、企画が通る可能性を少しずつ高めていくことができました。
——そもそも、今の職業についたきっかけはなんだったのでしょう?
高校生時代、卒業式をプロデュースしたことが原体験であり人生のターニングポイントでした。
体育館の中央にレッドカーペットを敷き、卒業生全員が宣誓をしてから卒業証書をもらいにいくスタイルの卒業式を企画したんです。うれしいことに卒業から10年以上経った今もなお母校でそのスタイルが受け継がれていて、企画で食べていきたいと思った原点です。
——GOでは広告、PR、新規事業の立ち上げまで幅広い仕事を担当されていますが、これまで担当した仕事の中で、ベストワークをあげるとしたら?
ライバル同士が讃えあう企画を通して新たな新聞広告の可能性を示し、大きな反響を生んだ「#2022年を愛の年に🤝」と、SKE48の新公演に対する期待値UP、及び話題づくりを目的に企画した「#SKE48全額返金保証公演」「#SKE48生公開練習」。2022年に手がけたこの3つの企画は、この先も忘れることがないと思います。
特にSKE48のメンバーが、48グループとして初めて練習風景を公開し、メディアやSNSで大きな話題を生んだ「#SKE48生公開練習」は、ステージ脇で練習風景を見させてもらったのですが、アイドル史の新たな1ページに携われたような気がして、全身鳥肌がたちました。
これらの企画の共通点は、シンプルで言語化しやすい企画であること、良い意味で見たことがない企画であること、そしてローンチ当日まで世の中の反応が少し不安であること。この3つはその後の仕事でも意識していて、自分のプランニングスタイルの型になっています。
3連休もらえるなら?
「5連休にできないか三浦さんにLINEします」
——小林さんは社内ではよく、どんな人だと言われますか?
話しかけやすいと言われます。「場を明るくする」人間だと。色々言ってもらえますが、要はイジられてるんだと思います。
——社内で「これだけはだれにも負けない!」と思う点は?
「勝ち」と「負け」の両方をちゃんと知っていること。「負け」を知らない人はやさしくなれないし、「勝ち」を知らない人は最後どこかで頑張りきれない。特殊な家庭で育ったこともあり、その両方を知れていることは、もしかしたら強みなのかもしれません。
(僕の家庭に興味を持っていただけた方がいたら、ぜひ『マネーの虎 小林』と検索してみてください)
——“マイベスト”なコンテンツを3つ教えてください。
①『ダウンタウンのごっつええ感じ』(テレビ番組)
小学生の時に勧められて、TSUTAYAで借りて観ました。人を笑わせるアプローチって、こんなにもたくさんあるんだ……ってことを教えてもらったコンテンツ。小林の「ごっつ以前」と「ごっつ以後」では、間違いなく会話の幅が変わりました。
②京都・木山(飲食店)
2022年末、三浦さん(GO)に連れて行ってもらった京都の日本料理屋です。店にある井戸から汲んだ水をつかった一杯の白湯からはじまるコースは、最後の締めまで圧巻。頑張った一年の締めくくりとしても最高にうれしかったです。この先頑張ったと思えたタイミングで、また自分を連れて行ってあげたい。
③大阪・銀シャリ屋ゲコ亭(飲食店)
死ぬ前に食べるご飯を選べるなら、寿司でも焼肉でもなく「ゲコ亭」でごはんを食べると決めています。
——平日に今すぐ3連休をとれるとしたら、何をしますか?
5連休にできないか、まず三浦さんにLINEで相談すると思います。
「いける」と確信したコンペ最終選考が電波状況で惨敗
——人生でいちばん負けられないと思った勝負について教えてください!
ヤングカンヌ国内予選の最終選考です。20代は、ベクトルでくすぶっていた自分と、大手広告代理店でくすぶっていた相方で、毎年ヤングカンヌに応募していました。M-1に出場する若手芸人と同じ気持ちで「ここで一発当てよう」と。2017〜2019年は3連続で国内予選の最終選考に残れたのですが、そのうちの一回が印象に残っています。今回こそは行ける!!と思った最終選考と、イタリアへの家族旅行の日程が丸かぶりしてしまい、僕はオンラインでプレゼン選考に臨むことに。
ローマから繋ぎましたが、電波状況が最悪で大敗。あそこで勝っていたら人生変わってただろうなと思いますが、負けもまた人生。負けた経験があるからこそ今があるのも事実です(相方の太翔、本当ごめん……)。
——GOのミッションは「変化と挑戦」です。小林さんにとっての「変化と挑戦」とは?
広告クリエイティブ出身の人間が、「企画ど真ん中」にいけるのかどうか。秋元康さん、小山薫堂さん(放送作家)が見ている景色を見てみたいなと、強く思っています。この先5〜10年間ぐらいは、そこに挑戦していきます。