ep.28-2「言語隠蔽効果」~言葉にすることのリスク?
(2024.3.17に公開したポッドキャストエピソードの文字起こしです。)
本題
言語隠蔽効果の意味
今回の本題は「言語隠蔽効果」です。まず言葉の意味から言うと、、自分の解釈も含めなんですけど、何か物事を言葉で表してしまうと、それによって見方とかが固定されてしまって、ほかの見方とか部分、細かい部分が隠蔽、隠されてしまう、見えなくなってしまうっていう効果のこと。ですね。
…すみません今一瞬でグーグルで調べてもうちょっとちゃんとしたのを言おうと思ったんですけど。一番上に出てきたのが、「言葉に置き換えてしまったせいで、実際のイメージとは違った思い込みをしてしまうこと」とか「顔などの情報を言語化して説明すると、その記憶の制度が損なわれる現象」。これはウィキペディアですね。
なんだっけな、犯人の顔を見た人が「その人どういう人だった?」って聞かれて、頑張って言語化して「髪がもじゃもじゃで、鼻は高くて、目はちょっと三角で」とか言うと、その記憶の精度が損なわれる。だから、実際に例えばその写真を見たときに「あれこの人だったっけな?」とか「なんか違う気がする」とか、その記憶があいまいに、逆になってしまうみたいな、そういう事件があった気がしますね。そのことなんじゃないですかね。うんうん。
田原カフェで知りました
で、私がなんでこれを(知ったか)、という話なんですが、これを知ったのは、私が参加した「田原カフェ」っていうイベントがありまして。田原総一朗さんとお話していろんな人と議論するみたいな、なんか面白い会にたまに行くんですけど、そこで聞いていたら出てきた言葉ですね。どういう流れだったかというと、、記者の方とお話をする会の時。やっぱり記者の方は言葉にして記事を書くとか、伝える。あとはマイノリティの人とか、普段は発信するっていうことが無いような人たちの声をちゃんと聴いて、それをまた記事にすることがあるよとか、そういうことの大切さみたいな話をしているときで。もちろん言葉にするとか伝えるって大事だけれども、第一次情報はやっぱり大切、ということなんですね。その体験をした人が本当にどういう感じ方で、どういうことを思っているのかっていうのは、結局その人にしかわからないし、それを変に(?)伝えてしまう…まあ言語化ですよね、他の形にするっていうことは危険性もあるよ、ということなんですよね。おそらく。うんうん。
そういう説明をするときに、言語隠蔽効果というものがあって。というのがでてきて。「あ、なんかおもしろそう」と思ってメモりましたね。そうですね。その記者の言葉にする、発信するっていうところでも、言語化、その危うさってやっぱりたしかにあるな。っていうのも思いましたし。
美術館で感想、言葉にするタイプ?
この言葉、実はさっき言ったthreadsでもとりあげてまして。その時はもうちょっとパーソナルというか、個人的にどういうときにこれを思うか、という話をしました。
美術館に行った後って、「いろんな情報を仕入れました、いろんなもの見ました、面白かったな」とは思う。でもそれがなんとなく混沌としてまとまらない、言葉にならない、みたいなこと、あると思うんですよね。まあ感動とも言うし、理解しきれていないともいえるかもしれないけど。
で、そういうときに私は、すごい不安だから、理解しきれてないとか、そのままだと忘れてしまうっていうことが怖くて、言語化しようとするタイプなんですよね。「どういうことが面白かった、何を見た」とか、あと解説に書いてあったことを忘れないうちにちょっとメモるとか。
それこそごんたんごのネタになるかもわからないからメモしとこう、とか。まあ全部が全部できないこともあるんですけど。「しとかないと」っていう気持ちがあるんですよね。
でもその時にこの言語隠蔽効果っていうのを思い出すと、それを急いでなんか、感動したこと、思ったこと、感じたことみたいなのを言語にしてしまうことで、ある程度固まってしまう。隠蔽、隠されて見えなくなってしまう部分、忘れてしまう感じ方みたいなのが、あるんだろうな、あるのかな?っていう風に思ったんですよね。
そこでまた、さっきみたいにアンケートをストーリーで募集しまして。「美術館に行った後に、その感動とかを言葉にしたいかどうか」を聞いたところ…
あのこれほんとに面白くて、結構いろんな方に答えていただいたんですけど、結果的には僅差ではあるけれども、「感じる」、あまり言葉にするよりは感じたままいるよ、という方の方が多かったですね。
だけど同時に「わかるわかる、言葉にしてしまう。しないと落ち着かない気持ちわかるよ」っていう人もいるので、ほんとに人それぞれなんだな、というふうに思いました。
「友達」の言葉に、無限の人間関係が圧縮されている
あのー、再び登場なんですが、ムラケンタさんからもさらにそこにコメントをいただきまして。やっぱり言葉の特性というのを考えることがあるよということで…。
えーと。言葉、特に単語とか短い単語にすることで、そのデータが圧縮されてしまうっていうのに、ちょっと違和感を覚えると。例えば友達という言葉とか。無限の人間関係がその中に詰め込まれちゃう。っていうところの固定観念があまり好きじゃないというお話をいただいて。たしかになあ、圧縮されてしまったのを正確に再現しようとしたとしても、またそれは、その言葉によるズレにまた捕まるっていうジレンマになるなって言う。発見をしました。
就活で考える、言語化の効果
うーん、言語隠蔽効果。最近の自分のエピソードにも当てはめられるなと思ったのがですね。まあ最近はこれしか考えてないということで、就活なんですけど(笑)
もうほんとに就活のことしか考えてないですねえ。どういうときかというと、面接とか、そもそも企業選ぶときとか、まあ自分のこと、自己分析というやつが、いわゆる大事なんですね。結局それってなにかというと、言語化だと思うんですよ。まあわかりやすく面接で「あなたどういうことが得意ですか」とか「どういうことしてきましたか」「どういう経験でしたか」「どうやって生きますか、それは」とか、「なんでその企業に興味を持ったんですか」とか「なんでそれやりたいんですか」。
全部言語化なんですよね。うん。
で、それが、まあめんどくさいとか(笑)。大変だよねみたいな。結局テンプレだよね、みたいな人もいるし。その面ももちろんあると思いますけど。
私は最近は、特に面接を始めてちょっと経ってきてから、ちょっといやいやでも言語化をすることで「あ、なんとなく、自分が大事にしたい、軸(ってやつですけど)ってやっぱりこれなのかな。」逆にこれの面ってあんまり…「なんでそうなんですか」とか聞かれて答えようとすると、「あ、そんなに大事じゃないかも」とかが見えてきたりすることが、まあある。
…これ発見みたいに言ってますけど、本当に当たり前だし(笑)。うん、よく書いてあることではあるんですけど、それを実感してはいます。
就活では言霊をあえて使う?
だけど、これも多分言語隠蔽効果っていうので考えると、うーん、その、ある程度作為的というか。言うことによってそっちに流される、じゃないけど。自分からそっちに寄せてる、固めてる、決めてるっていう部分は、まああるよね。とは思いました。
だけど、まあ就活っていうところ…まあ圧倒的現実…(笑)のビジネスで、なんというか…大事な部分。現実的なものって考えると、そういうのはやっぱり必要なんですよねえ。
だから、ある程度隠されるとか見えなくなる部分がある。それはわかっていても、ある程度その方向性を決めるために、そこは捨てるというか。
うん。なんか、そういう作為的な面をあえてする。言語隠蔽効果をあえて使う、みたいな状況が今生まれてるのかな。と思います。
分かりやすいので言うと、まあ「どういうところ(業界)中心に見てますか」とか、「何でここに行きたいんですか」って聞かれたときに、やっぱり企業が推しているところを鑑みて、「自分がこれからたくさん成長できる環境と見たからです」とか…言うじゃないですか(笑)
まあ言うんですよね。うーん。で、それ書いたときは「正直、成長めっちゃしたいと思ってるわけじゃないけどな」とか、「うーんそれよりも内容とかやりがいとか、まあもらえるお金とか、そっちの方が大事だなー」とか思ったりしてるけど、
何回か言ったり書いたり、違う言い方でそれを言ったりするのを重ねると、「あ、たしかになんか成長って大事かも」とか思ってくるんですよね(笑)。
…うん、その「成長ってあんまり重視していないな」っていう気持ちを隠した、見えなくしたっていうとらえ方もできる。
けど、なんかここで言霊っていう言葉を思い出すと、言うことによってそれがほんとになるとか。見えなかったことが見えてくるというか。それが本当になっていくみたいな部分もあったりする…のかな。
ちょっと迷子になってきましたが。
言語隠蔽効果 vs. 言霊
だから言語化をたくさん続けまくると、当初と変わってくることはたしか。だけどそれが「ほんとに自分が思っていたことを引き出せた」ってとるべきなのか。「前思っていたことが本当のことで、それを隠してしまった。言語隠蔽効果だ」って言うのか。
だから「言語隠蔽効果 vs. 言霊」みたいなこと?…そうですね、あ、大発見かも。うんうん。「言霊の力によってそれが現実になりました。それが本当になりました。新たな自分が発見されました、新たなスキルがつきました。」
なのか、言語隠蔽効果「その言葉を繰り返し口にしたり言葉にしてしまったことで、本来自分がほんとは思っていたことと違うことを信じるようになってしまった」のか。というのの答えが、わからないですね!
っていうことでした!はい。結論です。はい、わからないですね。
言葉を発信する者としてのごんたんご(かっこつけ)
言葉ってこのごんたんごポッドキャストのテーマでもあって、ほんとに常に考えることでもあるんですけど、両面あるんですね。もちろんいいところもあるし、元気をもらうこともあるからこのポッドキャストもやってるんですけど。言語化してしまうことのリスクもあるし、それってホントは…本当のことは言葉にあるのか?そうではないのか!? みたいな?なんかちょっと違うけど。
難しいですねえ。言葉を発信する者として…?ちょっとかっこよく言うと。その言葉の力を信じるのは大事だけど、そこに圧縮されてしまう、隠されてしまう(ことがある)こと。必ずしもそれが正解じゃないっていうことを、忘れないようには、していきたいですねー。
という感じでした。
エンディング(お便り募集中)
ということで、エンディングですね。
言語隠蔽効果というものについて話しました。言葉をテーマにするごんたんごですが、言葉を丁寧に扱って…ちがうな。そんな話はしていない。言葉の良さと怖さを認識していこうね、という話でしたね。
はい、みなさんはどうでしょうか。…というのを、あのぜひお聞かせください。
冒頭で紹介したさくらさんのように、ポッドキャストの、多分エピソードを再生するボタンの下あたりにあるのかな?、「どう思いましたか」みたいな感想を書けるところがある人はそこもいいし、
インスタグラムを覗いてもらうとストーリーにお便りフォームなど、あったりしますので。DMでもうれしいです。感想とかお便り、お待ちしておりますので、よろしくお願いします!
モチベーションをいかに保って楽しく続けるかというのが、まあ一番大事なので(笑)。はい、よろしくお願いします。
まあ(モチベーションが)無くても、多分しゃべりたいことは出てくるので勝手に喋ってはいるんですけど。
インスタの投稿、見てください!
あーあと、言い忘れてた。インスタグラムの投稿欄を見ていただくとですね、とてもかわいいイラストが見えると思います。ごんたんごのカバーアートを制作してくれた、セリーニャ。わが友なんですが、投稿用のフォーマット?をつくってくれ!とお願いしたらかわいいやつを作ってくれました。まあちょっとどういうことか、、是非見てみてください。
ちょっとかわいいのをゲットしたのでまた投稿とか、しようかな。threadsも続けようと思っているので、見てみてください。
まあちょっと就活の現実逃避みたいな感じになりすぎると良くないんですけど。頑張ります。
就活も、投稿も、それなりにやっていきたいと思います。就活中の方いたら頑張りましょうね。うんうん。人と比べずに自分を信じて、頑張りましょう。
まあ楽しむことですかね。わかんないけど。
ということで、みなさん今日もありがとうございました。
ではまた!
編集後記
・長めでした!就活(今は終わっている)の話が多い。がんばってたな自分。(笑)
・言葉の良い面と怖さを自分なりに理解した、良い回でした。
・自画自賛はデフォルトです。
[ごんたんごのことば集めポッドキャスト]
日常生活や本の中で見つけた言葉を紹介します🐻
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なんでもない言葉から連想がとまらない、話好きな大学生です。
倫理学を勉強してます。