完全な方の完全な贈り物(Ja)
●今日はアベル・ダミナ/レイチェル・ダミナ牧師の「キリスト中心の食事」の教えのシリーズより翻訳・要約してお届けします。
📖ヨハネによる福音書 3:16 口語訳
“16 神はそのひとり子を賜わったほどに、この世を愛して下さった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで、永遠の命を得るためである。”
●神様はそのひとり子を与えてくださいました。つまり、神様が与えたものはイエス・キリストであり、神様の贈り物はイエス・キリストです。イエス様は井戸端のサマリヤの女性に「もしあなたが神の贈り物を知っているなら(ヨハネ福音書4:10)」と言われましたが、イエス様ご自身が神様の人間への贈り物、神様の贈り物です。
📖ローマ人への手紙 8:32 口語訳
“32 ご自身の御子をさえ惜しまないで、わたしたちすべての者のために死に渡されたかたが、どうして、御子のみならず万物をも賜わらないことがあろうか。”
📖ペテロ第一の手紙 1:3-4 口語訳
“3 ほむべきかな、わたしたちの主イエス・キリストの父なる神。神は、その豊かなあわれみにより、イエス・キリストを死人の中からよみがえらせ、それにより、わたしたちを新たに生れさせて生ける望みをいだかせ、 4 あなたがたのために天にたくわえてある、朽ちず汚れず、しぼむことのない資産を受け継ぐ者として下さったのである。”
イエス様を受け取りキリストの内に来ることは、すべてのものが無償で私たちに与えられる、ということです。 これらはすべて、キリストという贈り物に伴(ともな)ってもたらされたものです。神様は私たちにそのひとり子を与えてくださいました。そして、イエス様と一緒に来た私たちの「相続」は、朽ちることなく、汚れることなく、離れることなく、 私たちのために天に蓄えられています。ですから、信者はすでにキリスト・イエスにあって完全であり、何も欠けていません。私たちはキリストにあってあらゆる霊的祝福をすでに受けています。(エペソ人への手紙1:3)
●さらに、贈り物はその贈る人の人格になります、その贈り手の性質になります。私が何を言っているかは、のちの説明で少しずつ理解できるようになっていくでしょう。
📖ヤコブの手紙 1:17 口語訳
“17 あらゆる良い贈り物、あらゆる完全な賜物は、上から、光の父から下って来る。 父には、変化とか回転の影とかいうものはない。”
神様には変化=不機嫌な日や気が変わる、ということがなく、常に善です。すべての「良い」贈り物は神様から来ています。「良い」という言葉は、善・恩恵、つまり、本質的に良いものという意味です。 「贈り物・賜物(ともに英語でギフト)」という言葉は、「贈る行為」、さらには「贈る人」のことをも指しています。それは贈る者の意図と性格・性質を表します。 つまり、良い与え手、つまり与えるお方が完全な善なので、それらの与えの行為は良いと呼ばれるのです。だから、神様は良いものしか与えられず、逆もしかり、あらゆる「良い」与えの行為は、与える方の性格を表しています。
📖ローマ人への手紙 5:16 口語訳
“16 かつ、この賜物は、ひとりの犯した罪の結果とは異なっている。なぜなら、さばきの場合は、ひとりの罪過から、 罪に定めることになったが、恵みの場合には、多くの人の罪過から、義とする結果になるからである。 “
●「恵みの場合には、多くの人の罪過から、義とする結果になる」 贈り物とは、贈り与える者の性格を引き継いでいるので、その贈り物と与える行為が、受け取る人に何を作用するかを指しています。 つまり贈り物という言葉は、与えられたものが受け手にどう影響するかを意味しています。
つまりヤコブ1:17「完全な賜物」という言葉は、神様が完全な贈り物をすれば、その完全さの恩恵を受けるのはあなたですよね。そう、それは「上から」の贈り物を受け取った人がどうなるか、を表しています。 「上から」という言葉は「始まり」あるいは「新しい始まり」を指してもいます。完全な贈り物を受け取った人に何が起こるかを説明しているのが「上から」という言葉なら、「新しい始まり」を指しているものだということですね。 光の父から下って来る、の父という言葉は、源、源泉を意味する言葉から翻訳されました。
それらの宝石のような言葉群は、神様のご性質を、そして神様の与え方も明確に説明しており、それは変わることなく、一貫しています。さらに神様が与えたものは受け取った後も変わりません。それは永遠のもの、つまり神様がキリストの中で与えたものです。変わらないのが永遠ですから、色あせません。「永遠の」という言葉は、すべての人のための、一度きりの、永続する、という意味で、キリストにあって私たちが持っているものを特徴づけるために、書簡(聖書のローマ人への手紙以降)の著者たちがよく使っています。
📖ローマ人への手紙 6:23 口語訳
“23 罪の支払う報酬は死である。しかし神の賜物は、わたしたちの主キリスト・イエスにおける永遠のいのちである。”
📖へブル人への手紙 5:8-9 口語訳
“ 8 彼は御子であられたにもかかわらず、さまざまの苦しみによって従順を学び、 9 そして、全き者とされたので、彼に従順であるすべての人に対して、永遠の救の源となり、 “
(「従順を学び」「従順である人」の「従順」とは、神様を信じる、福音を信じるという意味です。)
📖へブル人への手紙 9:11-12 口語訳
“11 しかしキリストがすでに現れた祝福の大祭司としてこられたとき、手で造られず、この世界に属さない、さらに大きく、完全な幕屋をとおり、 12 かつ、やぎと子牛との血によらず、ご自身の血によって、一度だけ聖所にはいられ、それによって永遠のあがないを全うされたのである。”
永遠の命、永遠の救い、永遠のあがない。キリストにあるすべてのものは、一度きりのものであり、永遠のものです。
📖ヨハネ第一の手紙 5:13 口語訳
“13 これらのことをあなたがたに書きおくったのは、神の子の御名を信じるあなたがたに、永遠のいのちを持っていることを、悟らせるためである。”
他にもあらゆるところに書いてあります。 したがって、このことは、信者が救いの時に一度だけの、すべてにおいての永遠の信仰を受けたので、その人は必要なすべての信仰を持っているということになります。 そしてその信仰は、生まれ変わる命を得させる力になり、あなたが何かを新しく生み出す力になったのです。それは信仰が「一度きりの、すべての人や存在のための贈り物」になるためです。
あるアメリカのテレビ伝道師は神様に「ああ神よ、私にはもっと力が必要です、もっともっと力が必要です、私はもっとパワーが欲しい」と頼んでいました。
しかし神様は言います、私はあなたに私の名前を与えた。私はあなたに私の言葉を与えた。私の息子を、私自身をあなたに与えた。私はあなたに私の聖霊を与えた。ではあなたは他に何を、どこから手に入れようというのか?
神様がキリストにあってあなたに与えたすべてのものは、すべてです。彼はあなたに対し何も出し惜しみしていません。 神様のすべては、キリスト・イエスにある信者に与えられています。だから、信者はさらなる信仰、これ以上の命、より多くの愛を必要としません。神様のすべてが、生まれ変わった人間の内に注がれているからです。したがって、信仰者がより強い信仰を求めて祈ったり、信仰を増やしたりすることは聖書的にありません。なぜなら、信者はキリストの中に必要な信仰をすべて持っており、キリストが持つすべてのものが、信者に与えられているのです。なんという祝福でしょう。
●聖書によると、信者は神様の姿に基づいて、正しく聖なるものに創造されたとあります(エペソ4:24, 第一コリント1:30)。つまり、この生まれ変わった人を作るために使用された原材料はすべてキリストに由来するものであり、したがって、生まれ変わった人の構成が善で完全なもので、完成したまったく新しい存在あること(第二コリント5:17)を意味しています。
あなたが誰であるかを知ることは、キリスト・イエスにあって私たちが持っている祝福を知ることであり、すばらしい祝福です。そしてもうあなたは知っています。神様から人への贈り物は、神様の完全なご性質を伴ったものでした。
ですからすべての信者は、自分が完全であることを知るべきです。それはその人の福音の理解の程度、真の現実への気づきの程度に沿ってより効果的になっていきます(ピレモンへの手紙1:6)。 キリストにあってあなたの中にあるすべてのものを十分に認識することです。
●聖書を福音に従って、「あなたがキリストにあって誰であるか」を知るために質の高い時間を取ることは、例えるとこのような感じです。
毎日、とくに女性が、朝シャワーを浴びて、出かける前に自分を整えるために鏡の前に立ちますね。私たちは毎朝あなたの前にキリストの鏡を持ってきます。自分で自身の姿を見ることは出来ませんが、あなたがキリストの解き明かしの光に照らして自分自身を見て、自分の本当の姿を確認でき、必要な調整と、キリストにあっての現実を反映して日々過ごせるようにです。
あなたとキリストは、彼がそうであるように一つであり、あなたもそれ以上でもそれ以下でもありません。あなたはキリストより劣っていませんし、彼はあなたよりも優れているわけではありません。あなたがキリストと顔を合わせて立つとき、あなたは彼を映し、彼はあなたをそのまま映します。
あなたが恵みの中で成長し、福音の知識の中で成長していくと、あなたが発した、あるいはあなたに対して発されたすべての否定的な言葉が、効果を発揮する力を失います。
鏡となる神様の言葉から、キリストにあるあなたの現実の姿を知っているからです。 神様の言葉というごちそうを食べ、神様の言葉という鏡を毎日見ていきましょう。
私たちが聖句の言っているようになっていくと、私たちは敵=悪魔=私たちを訴える者を押し戻すようになります。あなたの中で御言葉は力強く成長し、あなたの人生に勝利をもたらします。アーメン。
📖ペテロの第二の手紙 1:3-4 口語訳
“3 いのちと信心とにかかわるすべてのことは、主イエスの神聖な力によって、わたしたちに与えられている。それは、 ご自身の栄光と徳とによって、わたしたちを召されたかたを知る知識によるのである。 4 また、それらのものによって、尊く、大いなる約束が、わたしたちに与えられている。それは、あなたがたが、世にある欲のために滅びることを免れ、神の性質にあずかる者となるためである。”
(2021年10月9日配布のトラクトより) (ソース: アベル・ダミナ、レイチェル・ダミナ牧師のディボーション “キリスト中心の食事” より)
