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2024 Michigan Wolverines 春の雑感 ディフェンス編


始めに

オフェンスと比較し、主力級の残留・若手の台頭・ポータルでの補強がうまく言っているディフェンス。全米No.1クラスとの前評価もあります。
不安材料はコーディネーターの変更とコーチ陣の入替え、特にLBコーチはコロコロ変わりすぎたため23・24年入学組3人を含む4名がポータル経由流出、また、DB陣もスターター候補1名を含む4人が移籍。今年のバックアップ及び来年以降に不安を感じます。

※書いている最中に3日で4人のDBがポータル経由で移籍してきましたが、デプスチャートの評価が追いつかないので後日別記予定。
※スナップ数はPFFを参考 特筆なければ全てディフェンスのスナップ数

DL


リーグ屈指。インサイド、アウトサイドともに昨シーズンより強力になった印象。ラインで十分プレッシャーは掛けられるが、新DCがブリッツハッピーな感じとのことなので、前で潰す派手なディフェンスが見れそうで楽しみ。

DT

Mason Graham★★★★ #55 2022
190.5cm  144kg
高校時代はレスリングで大活躍。4★ (on3では3★)
全国209位、DLとしては学年25位でカリフォルニアよりMichigan入学。
2022年のルーキーシーズン後半から頭角を表す。
「強い」Michiganの象徴的存在。突進力と俊敏性が両立しており、相手OLからブロックを受けずに突進することができる。また、まともにブロックを受けた場合でもパワーで跳ね返しランストップ、パスラッシュを続けられる。
PFFでは、ほぼ完成されたDTとの評価。
2022 PFF80.3    303スナップ 3sacks
2023 PFF90.0 442スナップ 4sacks
来年のドラフトでアーリーエントリー入り想定。ドラフト上位候補。
PFF  2025 NFL draft Bigboard 2位
NFL draftbuzz.com  2025 NFL draft Bigboard 4位
CBS Sports  2025 NFL draft予想 1巡3位
FOX Sports  2025 NFL draft予想 1巡3位
SI Sports  2025 NFL draft予想 1巡5位
Walterfootball 2025 NFL draft予想 1巡12位
【受賞歴】
2022 Freshman All American
2023 1stTeam All-Big10
2023 2stTeam All-American

Roderic(Trey)  Pierce★★★ #95 2023
191cm  131.5kg
流行の軽量級DT。クイックネスが売りで俊敏性とトルクが両立しているとの評価。高校時代はブロックを受けてもランストップをできた。
大学で更に体を鍛えればプロ入り(2026年day2候補)も。
ノーズタックルも3テクもプレー可。
PFFではTrey Pierceと表記。2023PFF50.5 58スナップ 1TKL
ローテーションが多いポジションなので今期、Grahamの交代要員として活躍を期待。

NT

Kenneth Grant★★★ #78 2022
191cm 154kg
伝統的なギャップを埋めるタイプのNTだが、とにかく巨体の割に俊敏。オフェンスラインのパンチブロックを躱せるスピード能力もあるし、突き飛ばすパワーもある。2023年シーズンは Kris Jenkins(2024年ドラフト2巡49位)の控えを務めた。
 2023年ペンステート戦ではラインを抜け出したRBを猛追、追いついてタックルしたプレーは圧巻。解説からクレイジーと表現されるほど印象的なスピードプレーでファンを魅了。
2022PFF 72.7 104スナップ 3TKL
2023PFF 80.4 403スナップ 19TKL 5
PFF  2025 NFL draft Bigboard 36位

Ikechukwu Iwunnah★★★ #92 2021
高校時代は陸上部(円盤投げと三段跳び)とアメフト兼部。Kris JenkinsとKenneth Grantの影に隠れて2021・2022・2023公式戦出場経験なし。
その間スカウトチームとして活躍。学業面ではAcademic All-Big tenに2回選ばれる。プロは厳しいが今年を含めてバックアップ要因としてMichiganのハイパーディフェンスラインを支えて欲しい選手。

Deyvid Palepale★★★ #○○ 2024
190cm 138kg アラスカ生まれ。高校時代、円盤投げとバスケ選手。
Penei Sewell(LionsのオールプロOT 執筆時のOL最高額契約者)の従兄弟。入学前にPolynesianBowl(評価の高い高校生100名が招待される、ポリネシアン系が選ばれやすい。)に選出された。

Alessandro Lorenzetti★★★ #71 2022
198cm  138kg
カナダのモントリオール出身。 2022・2023出場なし。
OTとして入学後DLに転向。ローテーション要因に食い込めるか。

DE R

 2023チームでは不安材料だったDE。シーズン終盤に急速に成長したのが印象的でしたね。特にアラバマ戦ではインサイドの助けを借りながらも大量サックでドラフト評価を上げ、JaylenHarrell(Titans7-252), Braiden McGregor(Jets UDF) は無事NFLに巣立っていきました。

 2024はシーズン序盤から期待が持てる。Moore Stewart 控えのEtta。Aidan Hutchinson(Lions 1-2)とDavid Ojabo(Ravens2-45)の黄金時代程ではないにしろ、サックを量産してくれるでしょう。

Derrick Moore★★★★ #08 2022
190cm  117kg
2022リクルートTop100 メリーランド出身。BaltimoreのSt.Frances Academy H.S.出身でBlake Corum(RB)とJaishawn Barham(LB)とは高校のチームメイト。2021年のメリーランド州最優秀選手、入学前にアンダーアーマーオールアメリカゲームMVP。ちなみ高校時代IMGアカデミーの2014年以来のホーム連勝記録をストップさせる勝利を上げている。
俊敏で運動能力が高く、低い姿勢が印象的。体格ではなくスピードを中心とする運動能力、体捌き、テクニックで勝負するタイプ。
2022年シーズン PFF67.9 224スナップ 2サック
2023年シーズン PFF77.8   410スナップ 5サック

Enow Etta★★★★ #96 2023
196cm 136kg  100M12.54秒
スナップと同時に前に出れる。ハンドスキルが上手く、ブロッカーの重心をずらして躱すことも、体重を活かしたブルラッシュも可能。プレーが終わるまで走り続けるタイプ。
体系的に肩幅が広く、骨格的にまた体重が増える余地が有る体型。
2023・2024開幕時ではDE登録だがグラハム・グラントが抜ける2025シーズンはDTもありかも。
2024PFF30.1 9スナップ。2026or2027ドラフトで2巡~3巡候補。

Breeon Ishmail★★★ #58 2023
191cm  119kg  オハイオ州出身。
ATHでMichigan入学。OLB登録もしくはエッジ登録だが、SAMやMIKEもプレーできる。高校時代はパスカバーを強みとしていた。スピードでカバー、パスラッシュを行っていくスタイル。2023年スナップ0

Aymeric Koumba★★★ 2023
193cm 115kg
フランス出身。2023年のエッジラッシャーが多数滞留している中、出番待ち。2026シーズンまでにローテーション入りを目指す立場。入学後1年で体重10kg以上増加させた。とりあえずアメリカ以外の出身者は応援したくなる。

Dominic Nichols★★★ #33 2024
195cm 115kg 
4★よりの3★(247で89ポイント、エッジとして学年36位評価)
on3では「The Skinny」と書かれるぐらい細身。
高校最後の年に活躍し評価を上げた選手でMichiganで言えば、ハッチンソンの対角を務めた、David Ojaboとにていると高校時代のコーチは評価。
身長があるので、体重を増やせる余地が大きく、成長すればインサイドも可能とon3の分析。

DE  L

Josaiah Stewart★★★★ #05 2021
185cm 110kg
2023よりMichiganに合流(from COAST CAR)
高校時代3★(全米No.748)でトランスファーで4★に評価修正を受けた。
体重が軽い分、クイックネス(方向転換、スピード、加速力)が売り。ハンドスキル有り。サイズ不足がドラフトの評価を下げそう。
2025ドラフトのDay3候補。
2023 PFF84.0 349スナップ 6サック
2022 PFF78.3 541スナップ 3サック
2021 PFF68.6  505スナップ 15サック(本当?)
Mike Sainristilと同じ高校
PFF 2023 preseason all big10 second team

TJ Guy★★★ #47 2021
193cm 113.4kg
優しそうな、泣きそうな目をしているのが特徴。
高校時代から体重の増加は10kgとスピート重視。
PFF 2023 81スナップ 1サック
 スペシャルチームを中心に活躍しているが、2023のMichiganState戦では12プレーで2タックル1サックの活躍。

Kechaun Bennett★★★★ #52 2021
193cm 117kg
スピードタイプの2021年組。スピードを活かして内・外と切れ込んでいくスタイル。パワーラッシュとランストップは苦手。スペシャルチーム・バックアップとして活躍を期待。
2023PFF 32スナップ 61.5

LB

Junior Colsonという大黒柱が抜けたが、ポータル経由で補充が上手く行えた印象。補充の影響か、LBコーチがコロコロ変わりすぎたせいか、はたまた両方のせいなのか2022.202.2024入学組がごっそり移籍したのが懸念事項。

MLB

Jaishawn Barham★★★★ #01 2022
191cm  113kg 
高校時代、転校時ともに4★。2024年メリーランドから転校。
Derrick Moore、Blake Corumと同じ高校出身。顔が怖い。
ボールキャリアーを追跡する能力(密集を突破する能力、方向転換能力、体幹)が優れている。戦術理解度の高さからコース予想も得意。また左記理由によりカバレッジも良好。純粋なスピードは平均的なため、新DCの行う複雑・頻繁なブリッツに参加する際に苦戦する可能性も。あと顔が怖い。
2026年ドラフト2巡~3巡候補。
2023 PFF 66.2 478スナップ 3サック 1INT 2TD 
2023年シーズンでは対ミシガン戦でインターセプトを記録。
とにかく顔が怖い。

Jimmy Rolder★★★★ #30 2022
188cm 105kg 
継父のScott KehoeはNFLマイアミ・ドルフィンズの元タックル(3ゲームに出場のみ)イリノイ大出身UDF。野球でもD1からオファーを受けた。
LBとしてはビックヒッタータイプ。爆発的なタックルが魅力だが、2023のTHE GAMEでは盛大にヤラカシてしまった。
2023PFF 52.6 23スナップ
2022PFF 55.8 155スナップ

Cole Sullivan★★★ #○○ 2024
191cm  97kg  ピッツバーグ出身。
Michiganにコミットした時点では無評価だったが最終的には全国321位の選手に。特にRivalsでは評価が高く4★評価。


WLB

Ernest Hausmann★★★★ #15 2022
188cm 108kg  ウガンダ生まれ。コロンバス高校出身。5歳のときに養子として渡米
2023年にNebraskaから加入。高校時代は3★(全国678位)。
2023PFF 68.5 338スナップ タックル評価が高い。
2022年のミシガン戦では1サックを決めた。
2026年ドラフト2~3巡候補。 

Jaydon Hood★★★★ #34 2021
186cm  102kg  高校時代はレスリングと陸上でも活躍。
常にプレーを続けるアグレッシブなプレーヤー。判断能力の評価が高い。
CBのJa’Den McBurrows、LBのAnthony Solomon(未記載)とは同じ高校。
2023PFF 68.0 85スナップ
2022PFF 81.4 12スナップ
2021PFF 77.5 15スナップ
祖父のEster James Junior IIIはアラバマ大からドラフト1巡5位の高評価でNFL入りの名LB(プロボウル2回)主にカージナルス(セントルイス時代)でプレー。引退後はコーチとしてNFL Europeなどにも関わる。ヘッドコーチとしてのキャリアはDivision2で勝率.167と奮わず。

Micah Pollard★★★ #04   2022
186cm 86.1kg  軽さを売りにスピードLBを目指す。
今年はローテーション、パスシチュエーションでのスナップ参加を目指す。
 妹さんのAyrisさんは脳性麻痺とのことでサックを記録する事に脳性麻痺団体への寄付を呼びかけている。
 父親のMarcus Pollardは大学時代バスケ選手として過ごした後、UDFとしてインディアナポリス・コルツと契約、TEとしてNFL入り。14シーズンプレーした珍しい選手。
2023PFF 53.0 33スナップ

DB

絶対的エースCB Will Johnsonがいるので安心して見てられる印象。来季以降エースWRを抑え込むCB1の後釜候補の成長にも期待。現段階ではJyaire Hillが最有力。WRに5★のエリートを多数抱えるオハイオステートとの「TheGame」を考えると、最低でも2枚、できれば3枚の全国トップクラスのDBが欲しい。

CB 1

Will Johnson★★★★★ #02 2022
188cm  91kg Michigan州出身
 ここ2年のMichiganを支えた立役者。2023シーズンは怪我で本格復帰は4週目から。
 意外にもサック数は2年間で0。ペナルティは少ないほうだがチャンピオンシップやオハイオステート戦などのBigGameでは記録に残らなかったものも含めてペナルティが目立った。2024シーズンは高校以来のWRでの出場も検討と報道されている。
 CBとして十分なサイズがあり、2022年のオハイオステート戦では8タックルを記録するなど、タックル力も売り。2022年終了時でPOWER5のCBで最も高いマンカバーの評価(PFFマンカバーレーティング91.1) スピード、フットワーク、ボールスキルどれを取っても穴はない、全米No.1CB。
 父親のDeon Johnsonは元ミシガンのDB(1990-1994)で3度のBig10チャンピオン
  姉のKayli Johnson(MichiganState grad)は今期よりMichiganのリクルーティング部門のキャンパス担当ディレクター。
2023PFF 78.9 550 4INT
2022PFF 88.2 448 3INT
PFF  2025 NFL draft Bigboard 4位
AllAmerican 1st Team 2023

36 Keshaun Harris(WO) #36 2018
182.8cm  87kg
walk on入学の苦労人。2023シーズンは怪我で出遅れたWill Johnsonの代役としてWeek1から3まで3度の先発を任された。シーズン中盤以降はスペシャルチーム中心に活躍し、CB陣に厚みを加えた。今年残留してくれて嬉しかった選手。
2023 PFF66.9 158スナップ

Jo’Ziah Edmond★★★★ #○○ 2024
185.4cm  81.6kg

2025シーズンの先発候補。高校時代はRB,WR,CB,Sといろいろ経験。サマーキャンプではマンツーマンが上手いとの評価だが腰の回転が下手で方向転換が苦手。メンタルは競争心むき出しのタイプだが、ギャンブル的なタックルはせずに堅実なタックルを好む。将来のドラフト3巡~4巡候補。


CB 2

Jyaire ”SUGA” Hill★★★★ #20 2023
188cm 82kg 
Will Johnsonの後継者。Willを真似して高校生向けのフットボールキャンプを開催予定。SNSガイのところがあり、ちょっと不安。
身体的には完成が近く、スピードとオフェンス経験から来るハンドスキルは良好で空中戦も得意。タックル好きでランサポート能力もある。
今シーズンはデフェンスでのプレー経験が少ないのが不安要素だが、来季以降のMichiganDB陣を引っ張っていってほしい存在。
2023PFF 65.0 23スナップ

Myles Pollard★★★ #24 2022
185cm  82kg 
手が長い。攻撃的なCBでバンプが得意。
Junior Colsonと同じ高校。LBのMicha Pollardとは関係がない。
2023 PFF72.9 11スナップ


SLOT

Sで意外にもMakariPaigeとRodMoore(その後ACL断裂で今期絶望に)が残留を表明。昨シーズン両名の控えとして活躍したKeonSabbがスロットとして先発を予想したが、まさかのSabbのアラバマ転校によりMcBurrowsを先発と予想。

Ja'Den McBurrows★★★ #18  2021
182.8cm 90.7kg  本能的なプレーを好み、相手を挑発することも多いタイプ。ボールが生きてる間は諦めずプレーを続ける。
2023 MichiganState戦では大活躍し、3タックル1INT。
先発経験こそ無いが、ローテーション要因として経験は十分積んだ。
Jaydon Hoodとは同じ高校。
2023PFF 73.1 182スナップ。

Kody Jones★★★★ #06 2022
182.8cm  88kg
2023シーズンは23スナップ参加も散々たる成績。伸び悩む元4★
2023 PFF 48.1 23スナップ


SS

Makari Paige★★★★ #07  2020
193cm 95kg  ミシガン州出身 全米227位で入学。
背が高く、体重は高校時代と変化が無いが十分な重さ。手足が長くプロ受けしそうな体型。生まれつきの運動神経とボールスキルが売り。
経験豊富でMihiganディフェンスを引っ張る存在。
2023 PFF 74.1 479スナップ
2022 PFF 79.1 485スナップ 1INT 1sack
通算1,150スナップ

Quinten Johnson★★★ #28  2018
182.8cm 90.7kg
身長が低めであるが筋肉質。高校ではWRもしていたのでハンドスキルには定評あり。マンツーマンは苦手ぎみだが強くて早いタックルが魅力。
2023PFF 75.5 323スナップ 先発1回

Jacob Oden★★★★ #05 2024
185.4cm 92kg Michigan HarperWoods HS出身
手は長め。フットワークがスムーズでバックペダルからの方向転換が上手い。レシーバーへコンタクトしてルートをはずさせるのが上手いとの評価。
タックル好き。
まずはスペシャルチームとガベージタイムで経験を。


FS

Zeke Berry★★★★ #10  2022
182.9cm 88kg  全米53位の評価でMichigan入り。
前述した通り、RodMooreのACL断裂と同期のS、Keon SabbがAlabama転校により先発候補へ。正直Sabbの方が評価が高かったが、Berryでも問題なし(たぶん)
2023 PFF64.7 42スナップ

Brandyn Hillman★★★★ #06  
182.9cm 90.7kg 全米130位で入学
今シーズンはローテーション(バックアップ要員)として活躍を期待。
2023 PFF 57.8 40スナップ


後書き

とにかく長くなり過ぎて後悔。
DL、LB, DBに分ければよかった。文字数が8400文字、原稿用紙21枚分とか見づらいですよね。



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