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歯車となって

時々、会社で、アナログな機械の担当になる。

この機械を使えるのは、会社の中では数人。

難しいわけではないけれど、デジタル数値で制御されていないので、なんとなく難しいと感じるのかもしれない。

いゃ、実際の所、技術はいるのだ。

自分の手が、歯車の一部となるイメージ。

まぁ、私は、ほぼほぼ同じ作業しかしないし、ゆっくりでいいので、扱えるといったところである。

学生の頃に、うまく扱うことが出来ず、もう使うことのないと思っていた機械。

今の会社で働いて、教えてもらうことになった。

覚えるのに数年かかったと思う。

女性である私が扱いやすいように、いろいろ工夫してもらった。

教育してくれた上司には感謝である。

今では、数値制御されたスピードのある機械よりも、大好きな機械になった。

最初はビビって、泣きそうになっていたくせに。

そして、そんな機械を使いながら、ふと思う。

数値制御して、プログラム管理しても、生産に関して結局は、人間の動く部分でしか、時間短縮できないのではないか、と。

ある程度までいくと、機械にスピードを求めることはできない。

それ以上にはならないのだ。

機械を停止させないように、段取りする人間が速く動かなければ、全体のサイクルタイムを短縮することはできないのかも。

だから、少しでも早く覚えられるようなマニュアルが必要で、人の心を教育することが大事。

中小企業にとって大切なことかもしれない。

そんなことを、アナログな機械をマイペースに扱いながら、考えていたのです。


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