Byword
ある程度できあがった文章を推敲するためにBywordというAppを使っています。Markdownに対応した書くための道具です。使い始めてもう6ー7年、あるいはもう少し時間が経っているかも知れません。
書き始めとリライトはアウトライナーで
ぼくは、1000字以上の少し長めの文章をつくるとき、まず、アウトライナーで書きはじめます。
たとえば頭に浮かんだ文章断片をアウトライナーに書き下し、その中から書き進めたい部分を選びます。その部分を出発点に、さらに書き進めたあと、全体を眺めながらパーツを並び変え、アウトラインを決めます。
同時に、加筆したり冗長な部分を削ったりしながら、文章をチューニング。そうしながらまたアウトラインを見直して、また細部をリライトする..。そういう作業を繰り返します。アウトライナー論のTak.さんが「シェイク」と名づけたプロセスと同じと思っています。
そして、文章全体の完成形が見えてくると、アウトライナーからBywordに文章を移します。
Bywordで文章を仕上げる
これがBywordのフルスクリーン画面。シンプルで、真っ白の画面にやや大きめの文字が並ぶだけです。そこで、文章全体の流れを意識しながら、文章の細部をリライトします。
ひとつのパラグラフ内で同じ単語が繰り返し使われ過ぎていないか。同じセンテンスに「の」や「が」などの助詞が、やはり繰り返され過ぎていないか。頭からざっと読んでセンテンスやパラグラフが理解できる形になっているか。そして、心で読む音にリズムがあるのか、ないのか。
ぼくの場合、文章全体がある程度固まってから、はじめて、文章を練る作業に腰を据えて取り組むことができます。
この文章を練る作業を進めるには、広い範囲を見渡せることや完成形(プリントアウトした形やウェブページに表示した形)に近いレイアウトで眺めることも大事ですし、そうした作業中のタイピングに軽快に反応してくれることも、大切な要素になります。
Bywordは、こうした要素を必要最小限備え、しかもセンスよく安定して実現してくれます。
ぼくは、Bywordの画面デザインで書くことが大好きで、アウトライナー(Spacemacs org-mode)もBywordに近いレイアウトにしています。
本当の道具?
以上が、Bywordを長く使ってきた最大の理由です。6ー7年前に購入したときの価格は、MacOS版がたしか約10ドル、iPadなどで使うiOS版が約5ドルだったと記憶しています。
この15ドルを6年で割ると2.5ドル。つまり、1年あたり255円。ほぼ毎日使っていますが、仮に年間250日使ったとして1日あたり1円少し。とても安い買い物だったように思いますし、このAppを生み出してくれた人に対しては、安すぎて少し申し訳ない気もしています(笑)。
なので、このAppをデザインし、世に出してくれた人への感謝の気持ちもこめて、この記事を書くことにしました。
Bywordのように、長く安定して使えるAppこそ、ユーザーのことを考えたデザインではないでしょうか。そして、そうした寿命の長い良い道具との出会いを望んでいるのは、ぼくだけでしょうか。
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