【作例動画あり】BMPCC 4K(ポケシネ 4K)のおすすめレンズ
僕は映像制作の仕事をしているのですが、そこで使用するカメラやレンズは、用途に応じて使い分けています。
今回は、主にプロモーション動画やインタビュー動画の撮影で使っているカメラ「Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K(以下、BMPCC 4K)」について、おすすめのレンズをご紹介したいと思います。
実際にこれらのレンズで撮った映像の作例も載せていますので、
「これからBMPCC 4Kを買おうか迷っている人」
「買ったけど、レンズをどのように揃えていこうか悩んでいる人」
のお役に立てれば嬉しいです。
BMPCC 4Kの特徴
レンズの話に入る前に、カメラ本体であるBMPCC 4Kの特徴を簡単に。
ざっくり言うと、
コンパクトなサイズで手頃な価格にも関わらず、大型カメラにも劣らない高品質な映像が撮れるシネマカメラ。
です。
詳しくは販売元のBlackmagic Design社のサイトを見てもらうとして、平たく言うと、「めちゃくちゃコスパの良いシネマカメラ」ですね。
BMPCC 4Kが発売された当初、多くの映像クリエイターがこのカメラを買い求め、品薄状態の時期が続きました。
僕も手に入れたときは、すごく嬉しかったことを覚えてます。
とにかくキレイな映像が撮れるカメラなんですよね。RAWで収録できて、カラーグレーディング時の自由度もすごく大きい。
反面、クセも強く、使いこなすにはそれなりの知識やスキル、設備も必要です。ざっと挙げると、
・手ブレ補正機能がない。
・オートフォーカスがない。
・バッテリーの持ちが悪い(30分くらい)
・「撮って出し」はできない。動画編集時のカラーコレクション 、カラーグレーディングは必須(おすすめ編集ソフトはDavinci Resolve)
・動画データが重い。撮影時には大容量メディアが必要(おすすめはSSD。僕はSAMSUNG T5の1TBを使ってます)
・同じ理由により、編集ソフトを使うPCは、それなりの高スペックが必要。
といった感じです。
これらを踏まえ、いよいよレンズの話に入っていきたいと思います。
BMPCC 4Kにおけるレンズの考え方
まず初めに、BMPCC 4Kのレンズマウントは「マイクロフォーサーズ(以下、MFT)」です。
ですので、使うレンズもMFTから探すことになります。
もちろん、マウントアダプタを使えば他のマウントのレンズも使用できますが、諸々のトラブルや画質の劣化を防ぐため、僕は基本的に「アダプタなし」で使えるレンズを選んでいます。
続いて、ズームレンズと単焦点レンズの考え方について。
これは、「撮影時の状況に応じて使い分ける」といった感じです。具体的には、こんな感じ。
ズームレンズ・・・「現場で時間に余裕がない、常にカメラを回しつづけなければならない」など、撮影中にレンズを交換するのが難しいケース
単焦点レンズ・・・撮影中、レンズの交換に時間をかけられるケース
要するに、「時間に余裕があれば単焦点レンズでしっかり画作りし、なければズームレンズの利便性を優先する」という考え方です。
おすすめズームレンズ
それでは、いよいよおすすめのレンズをご紹介していきますね。まずはズームレンズから。
OLYMPUS マイクロフォーサーズレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
BMPCC 4Kの定番ズームレンズです。
焦点距離が12-100mm(フルサイズ換算で24-200mm)ということで、広角から望遠まで、これ一本でカバーできます。
また、このレンズは手ブレ補正がめちゃくちゃ強力です!ボディ内手ブレ補正がないBMPCC 4Kにとって、この機能は正にうってつけ。
「BMPCC 4Kで最初に手に入れるレンズ」としてもオススメします。
おすすめ単焦点レンズ
続いて、単焦点レンズです。
VoigtLander 単焦点レンズ NOKTON 25mm F0.95 TypeII Micro Four Thirds
このレンズの特徴は、なんといっても「開放F値0.95」という、驚異的な明るさ!
大抵はF1.2とかF1.4とかですので、この「F0.95」というのは驚きです。
実際の使用感としては、開放で撮ると「ふわぁーーー」っとした独特のボケ感が得られます。よく「MFTはボケない」と言われたりしますが、このレンズの前にそんな言葉は通じません。しっかりボケてくれます。
そして、F2〜4くらいまで絞ると、ほどよく締まってくれる感じですね。絞り値によって、いろんな表情を見せてくれるレンズです。
ちなみにこのレンズ、オートフォーカスには対応していません。マニュアルのみです。しかし、そもそもBMPCC 4Kがマニュアルフォーカスですので、全く問題ありません。
何より、この「開放F値0.95」という明るさに、とてもロマンを感じます。
個人的には「BMPCC 4Kというクセの強いカメラには、それと同じくらいクセの強いレンズが似合うんじゃないか」と思っていまして、そういう意味でもこのNOKTONのレンズは、とても相性がいいと思っています。
(まるで人間関係のようだ)
なお、このNOKTON単焦点F0.95シリーズですが、標準の25mm(フルサイズ換算で50mm)以外にも、以下の焦点距離が揃っています。
・10.5mm(フルサイズ換算で21mm)
・17.5mm(フルサイズ換算で35mm)
・42.5mm(フルサイズ換算で85mm)
・60mm(フルサイズ換算で120mm)
広角〜標準〜中望遠のそれぞれに対応したレンズが出ていますので、ご自身がよく使われる焦点距離に合わせて、揃えていくのがいいと思います。
ちなみに僕の場合は、最初に標準の25mmを手に入れて、次に中望遠の42.5mm、そして広角の17.5mm、10.5mmという順番で購入しました。
これは、僕が人物撮影をすることが多く、標準レンズの次は「ヨリでしっかり狙える中望遠レンズ」が欲しかったためです。
作例動画
では、これらのレンズを使って、実際に僕が撮影・編集を行なった映像をご紹介しますね。
こちらの映像は、スキンケア商品のWebプロモーション動画(15秒)になります。
使用したカメラはBMPCC 4K、レンズはNOKTON単焦点の25mmと42.5mmです。25mmと42.5mmの使い分けは、「ヒキか?ヨリか?」ですね。
今回、撮影前に絵コンテを作成し、お客様とすり合わせを行なっています。そして、撮影時にはそのコンテに沿って、各カットの画角やライティングを決めていきました。
このように、撮影時に各カットを作り込んでいける場合は、単焦点レンズで撮りたいですね。
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といった感じで、BMPCC 4Kのおすすめレンズについて書いてみましたが、いかがでしたでしょうか?
レンズ選びの参考になれば嬉しいです。