第30回Unity1週間ゲームジャム お題「かえす」投稿作品プレイ感想
Unity1週間ゲームジャム、通称 unity1week お題「かえす」が開催されましたね。記念すべき第30回目の開催です。今回もいくつかの投稿作品を遊んだので、感想を書き散らかします。
こちらは前回の記事です。
いつもどおり、作者様のお名前は敬称略で表記します。また、感想も遠慮なく好き放題に書いています。ネタバレもしまくり。ご注意ください。
Here's one egg. - Yagi
面白い。叩き付けオンリーでクリアしたけど、たしかに掴めると幅が広がりそう。叩き付けは空中で一回までとかにすればいいのかな。『Getting Over It』の先にある可能性を垣間見た。あと単純に絵作りが好きだ。
Only 100 flip - トモぞヴP
雷平原やスーパージャンプを思い出すぜ。久しぶりにこういうゲームと向き合うのも悪くない。残り10Flip切ってからミスるのを何回もやらかした。メンタルが……弱い……っ!
おしカエシテみせなサイ!! - たかひろ
ガチ犀距離。勢いが犀高。レベル7ぐらいが限界でした。絵作りは今回のゲームでトップクラスかも。迫力のある絵作りで、それがゲームシステムを表現する合理性も兼ねている。犀がかなり可愛いのも絶妙だな~恐怖が勝たないキャラクターデザインというか。負けてもこのあと殺されたりしなさそう。この演出、犀に限らず他の動物でもできるかもしれない。それこそ人間でやったらいろいろと面白いのではないか。
カエセ - ジェッドム
前代未聞、空前絶後の罰当たり型脱出ゲーム。SaltThrow じゃねえんだわ。一回やらかせば不謹慎だが、十回やらかせばギャグ。さぁ行こうぜ、罰当たりの向こう側へ────。何気に入室演出が『ペーパーマリオRPG』っぽくて好き。あと、この規模でオートセーブ&セーブ初期化機能搭載してるの、ものスゴく丁寧なゲーム作りしてる。こんなゲームなのに?!
監視映像 - 戲虎 てお
監視映像から事件の概要を推理するゲーム。直球な『逆転裁判 蘇る逆転』ネタでニヤリとした。こういうゲームって遊びやすさがそのまま評価に直結する部分があると思うんだけど、一週間でこの快適さに仕上げているのはスゴい!映像だけでストーリーがなんとなく妄想できるような仕上がり。犯行の瞬間は映らず、最後に音だけ聞こえるという構成も巧みだ。素晴らしき短編推理ゲームですね。
鏡子ちゃんは7つの返し技を使って悪い霊を祓いたい! - kouzirou
ボタンぽちぽち。光ばーん!音じゃああああん!気持ちええ~。ボタンぽちぽち。見る麻薬。とんでもない量のオブジェクトが出ているのに、おそろしく軽いのがスゴい。ところで、あと4つの技は?!
ゴムボム💣⛹アクション - 川俣9
ゴムボム💣⛹アクションのプレイヤーは、ゴムとボム、二つの性質を併せ持つ♠(言いたいだけ)そしてムズい。でもちゃんと作られてるので、ちゃんと突破できる。たしかに難しいんだけど、血の通っていない無慈悲な難しさじゃない。10秒で爆発する仕組みは、厳しい制限時間であると同時に、チェックポイントが必ず10秒以内で辿り着ける長さに区切られることを示している。濃密でギュッと詰まった、乗り越える甲斐のある難しさだ。プレイヤーの挙動に対する理解の深さと、地形の練り具合は疑いの余地が無い。逆走モードの存在がその証明だ。
最後の一本 - MONDY
この演出は素晴らしい発明!タイトル名が『最後の一本』なのもいいね。演出を確たるモノにするべく、プレイヤーに楔を打ち込んでる感じ。ノベルゲームでありながらリアルタイム進行&演出は、型を破ってくる感覚がある。「ヤバい……ヤバい……!」ってヒリつくのが楽しい。実際には、最後の一本まで行くほどもたつくことは無い。でも初回はイイ感じにビビらせてくれる。とまぁ、とにかく演出が素晴らしいゲームだったんだけど、一番好きなのは無敵女子の透子ね。透子、お前は最高だ。
「全部消えたらどういう演出になるのかな~」って思って待ってみたら、びっくりするぐらい時間かかった。こんなにゆっくり消えていくんだったらわりと落ち着いて行動できるかもしれない。そのぐらい長かった。
サルパ - やでぃ
落ち物パズル。落ち物パズル疎いから似たようなゲームがあるのかは知らないが、面白くなりそうな予感はある。軸一本で、高さを選んでフリップするだけのシンプルなインプットがとても好み。現状だとさすがに介入の余地が少なすぎる気がする。あと、サルがどっちのレーンに降りてくるのかも予測できない。押しのける仕様は、サルは楽しそうだけどこれも予測しづらくてゲームが分かりづらくなっている。各種仕様を綺麗に整理できれば、僕好みの落ち物パズルができそうな気がした。
すーぱーCall&Response! - 田き
墾田永年?私財法!証明完了?Q.E.D!リズムに合わせて?レスポンス!リズムに乗るのは?気持ちいい!「99回?多いな~!」→気付けば全クリ?クリスマス!ダルさを生まない?ペーシング!エフェクト盛り盛り?メメントモリ!安心ブランド?田きボイス!すーぱーCall&Response!
ちいさな森の大事件 ~消えたケーキの謎~ - うむうむ
推理ゲーム好き~。間違えてもペナルティ無し&少しヒント貰えるので、ゲームの雰囲気に合った緩い推理ゲームだった印象。サムネにもなってるケロ太郎のポーズ好き。わぁ!みたいなポーズ。おたまじゃくしがケーキ屋さんをやっているというのがイイ。いい設定だなぁ。
バシバシ★リバーシ - Kei26
3コマ以上消したときに出せるようになるスーパー★コマが面白い。スーパー★コマ獲得を連鎖させるために、同色のコマを伸ばすように置いたりするのだが、これが五目並べっぽい。リバーシでありつつ、五目並べっぽさも感じる瞬間がある。スコアシステムに関しては、いまいち分からないまま遊んでいた。
「結構イケた気がする」
「あー全然ダメだったわ」
こう感じるときに両者のスコアが似たり寄ったりだったりする。とはいえ、最終的に上達は感じた。「目指せ10万点!」と、ゲーム内でスコア目標を提示しているのがいいね。スコアアタック系はこういう指標があると、とりあえずそこまでやろうと思える。
ブルータスFC - obeco
obeco先生の新作だ!今回はかなりシリアス路線かな。ブルータスの工作、本格的でエグい。たまにサラッとパロディが挿入されてて笑う。サッカーなのにタイマン勝負なのはツッコミどころかもしれない。クリア時の演出はおもしろカッコいい。
ゲームプレイは難しめ。ブルータスの正体につながる情報を得られる=サッカーの負けにつながるなので、緊張感が強い。そもそも単純に優勝するのが難しい。敵はわりと強いし、ランダムで数値が変動するので確実に勝てる勝負が少ない。個人的な攻略法としては、一試合目で少し運ゲーをするのがよさそう。能力が高めの選手を三人ほど選んで、その三人を「あと一敗したら試合に負ける」状態で勝負に送り込む。ブルータスが居たら負けるが、一試合目ならやり直すことによる時間損失は少なく済む。勝つことができれば、一試合目終了時点で白確定が3人になる。これならかなり有利に進めることができる。クリアできたとき、ブルータスはクロユリ,パイス,ジュゲ・Kだった。能力的に特定しやすかったからクリアできたわけだ。印高索を覚醒させたうえでブルータスだったら目も当てられない。ユーゾーの特定とかどうやるんだこれ。
なお、インターミッションは能力強化に全部費やした。結局は試合の勝敗から特定を目指すので、能力を上げたほうがいい気がした。調査はあまり有効活用できる場面が少なく感じた。必ず負けるブルータスは比較的楽に特定できるので、【ブルータスのうち一人は〇〇である】といった情報が腐りがち。
基本的には、【負けた選手を疑っていく】という現実だとやりたくない最悪な考えで進めるしかない。ブルータスでなくとも、負けるときは負けるのが奥深い。ほどよい疑心暗鬼が体験できるようになっている。そう考えると、敵が強めの調整はやはり妥当だろう。一週間でこの調整ができるのは本当にスゴい。
返済パラダイス!~ハウリーとホッピーのラッキーでリスキーなジャーニー~ - うすい しお
建造した施設をデータリスト化して提示することをせず、背景にポンと置く見せかたが素晴らしい。背景オブジェクト=デッキになっていて、大胆な省略をしながらも分かりやすい。“ガチ”なゲームじゃないなら、これで充分だもんね。返済ボタン押したらそのまま次の日に移行すればワンクリック減って遊びやすくなるかも。4コイン集まるまでな~んにもできないけど、そのもどかしさが「もう一回!」を誘発してそう。交信でノワとスカーレットが出てくるの好き。
ビルドの方向性でエンディングが変化するのはとても興味深い。ビルド=シナリオルート選択。新しいシナリオへの呼び水が、新しい遊びの導線になる。この仕組みは労力がかかるが、それに見合った効果が見込めそうな予感だ。エンディング 6がしっかりダークなオチで白目剥いちゃった。
魔法道具専門店 トイトイト~イ - レンクリ坊
絵本みたいなお話のゲーム。ほっこりできました。魔法道具のイラストが素敵。三つの選択肢から一つ選んで、合ってたら次に進む。間違ってたら三択をもう一度やり直す。これをエンディングまで繰り返す。こうして見ると、遊びとしては薄味に仕上がってる。でも、不正解になる選択肢の存在をお話のテーマに盛り込んであるのが素晴らしい。手紙でやり取りした人達に縁が生まれるのもいいね。
リフレクトーン / Reflectone - KTN
ゲームオーバー時の演出がスゴい!どうやってるんだろう。ゲーム内容は結構難しい。ダッシュでぶつかれば、確率で味方になる仕組み。敵の攻撃間隔がそれなりに短いので、ダッシュでぶつかっても味方にならなかったらすぐに攻撃を喰らってしまう。弾丸の反射だけやるのが無難な立ち回りになった。女の子の歩きモーションとか、色鉛筆で描いたような質感のエネミーがとっても素敵。弾丸も形状と色できちんと区別されてて見やすいのもいいね。背景も凝ってる!
おわり
感想おわり。
unity1week の評価期間が終わるのが8月25日、この記事の投稿が10月5日。一ヶ月以上ものんびりしちゃってた。今回はちょっと熱量が薄い関わりかたになっちゃったかなー。
unity1week 参加者の皆さん、お疲れさまでした。主催のないちさん、いつもありがとうございます。unityroom の開発を裏で支えるねぎさんにも感謝を捧げます。また unity1week でお会いできるといいですね。それでは。
おわり