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【2025年版】三重県教員採用試験 論述対策マニュアル【過去問と解答例】

🕰️更新日:2024年10月17日

このnoteは、三重県教員採用試験の論述対策マニュアルです。

  1. 三重県教員採用試験の論述試験を知る(無料)

  2. 過去12年間の出題テーマを公開(一部無料)

  3. 模範解答例で評価される文章構成(書き方)を理解(一部無料)

論述対策に必要なデータをまとめています。

このnoteを活用すれば出題傾向の把握をしたり、高評価を得られる解答の具体例を学習することが可能です。

一部有料となっていますが無料部分だけでも有益な情報を享受できるので、じっくり読んで自分のものにしてくださいね!


論述試験の傾向と対策

三重県教員採用試験の論述試験(小論文)は、第二次選考で行われます。

筆記試験では判断できない、論理的思考力や読解力、教師としての適性などを総合的に評価します。

概要

  • 出題数:3題

  • 試験時間:60分

  • 文字数:250〜300字

  • 形式:横書き

  • 配点:50点満点

文字数は制限があり、テーマによりますが、1題あたり250〜300字で書かなければなりません。

対する試験時間は60分なので、文字数に対する試験時間が極めて短いのが三重県の特徴です。

傾向

論述試験は、一般的な小論文とは違い、「テーマへの理解度」や「短文で考えを伝える文章構成力」が必要です。

出題形式は、教育課題に対し、教師としてどのように取り組んでいくかを書かせる傾向にあります。

三重県の教育施策に関するテーマも出るので、 三重県の資料も読みこんでおくといいでしょう。

論述試験の過去問と模範解答例

過去に出題されたテーマと模範解答例を紹介します。

※掲載年度:2025年度〜2014年度

2025年度(令和6年実施)

*全校種共通

<問題>

第1問

 「第4期 教育振興基本計画」(令和5年6月 文部科学省)では、コンセプトとして「持続可能な社会の創り手の育成」及び「日本社会に根差したウェルビーイングの向上」を掲げています。その中で、ウェルビーイングとは、身体的・精神的・社会的に良い状態にあることをいい、短期的な幸福のみならず、生きがいや人生の意義など将来にわたる持続的な幸福を含むものとしています。

 あなたが教員として大切にしたいことを以下のウェルビーイングの要素から1つ選び、選んだ理由と教育活動を通してどのように子どものウェルビーイングを向上させていくかを具体的に述べ、300字以内でまとめなさい。

日本社会に根差したウェルビーイングの要素としては、 「幸福感」、「学校や地域でのつながり」、「協働性」、「利他性」、「多様性への理解」、「サポートを受けられる環境」、「社会貢献意識」、「自己肯定感」、「自己実現」、「心身の健康」、「安全・安心な環境」などが挙げられます。文部科学省はこれらを、教育を通じて向上させていくことが重要であるとしています。


第2問

  三重県教育ビジョン(令和6年3月 三重県・三重県教育委員会)では、基本施策2「未来を創造し社会の担い手となる力の育成」の一つとして「(2)グローカル教育の推進」を掲げ、そのめざす姿を以下のように示しています。

 めざす姿を実現するために、あなたが取り組みたい 教育活動を1つ挙げ、そのねらいとともに具体的に述べ、250字以内でまとめなさい。

「めざす姿」
 子どもたちが、グローバルな視野と志を持ちながら、自ら定めた目標に向けて挑戦しようとする意欲を高め、地域にあっても、世界にあっても活躍できる力を身につけています。


第3問

 「三重県人権教育基本方針」6年3月改定 三重県教育委員会)では、人権教育は、総合的な教育であり、すべての教育の中で行われるものであるとの基本的認識のもと、「自分の人権を守り、他者の人権を守るための実践行動ができる力」を育み、自己実現に向けて未来を切り拓き、人権文化を構築する主体者づくりをめざしています。また、この目的を達成するために3点の目標を掲げています。

 以下に示す3点の目標のうち、人権教育を進める上であなたが特に取り組みたい目標を1つ挙げ、その目標を選んだ理由と目標を実現するための具体的な取組について述べ、250字以内でまとめなさい。

・自尊感情を高め、自他の価値を尊重する意識を育む。
一人ひとりが、自分に誇りをもち、自分らしく生きようとする態度を身につける。

・人権について理解と認識を深める。
一人ひとりが、人権の普遍的価値や自分自身が有する権利について理解するとともに、さまざまな人権問題の解決に必要な知識を十分に身につける。

・人権尊重の行動につながる意欲・態度や技能を育む。
一人ひとりが、日常生活の中で人権尊重の考え方に反するような出来事をおかしいと思う感性や人権を尊重する姿勢を養い、行動に現れるよう人権感覚を十分に身につける。

<模範解答例>

2024年度(令和5年実施)

【小学校・特別支援学校(小学部)】

第1問「教育の情報化に関する手引追補版」(令和2年6月文部科学省)において、「教育の情報化」とは、情報通信技術の、時間的・空間的制約を超える、双方向性を有する、カスタマイズを容易にするといった特長を生かして、教育の質の向上を目指すものであり、具体的には以下の3つの側面から構成され、これらを通して教育の質の向上を図るものとされています。これらのことをふまえて、あなたが教育の情報化として取り組みたいものを1~3から1つ選び、選んだ理由を述べるとともに、教育の情報化に向けた取組とその効果について具体的に述べ、300字以内でまとめなさい。

  1. 情報教育:子供たちの情報活用能力の育成

  2. 教科指導におけるICT活用:ICTを効果的に活用した分かりやすく深まる授業の実現等

  3. 校務の情報化:教職員がICTを活用した情報共有によりきめ細やかな指導を行うことや校務の負担軽減等


第2問 「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策」(COCOLOプラン)(令和5年3月 文部科学省)において、不登校により学びにアクセスできない子どもたちをゼロにすることを目指し、具体的な取組として以下の3つが挙げられています。これらの取組のうち、あなたが特に取り組みたいものを1~3から1つ選び、選んだ理由と取組について具体的に述べ、250字以内でまとめなさい。

  1. 不登校の児童生徒全ての学びの場を確保し、学びたいと思った時に学べる 環境を整える

  2. 心の小さなSOSを見逃さず、「チーム学校」で支援する

  3. 学校の風土の「見える化」を通して、学校を「みんなが安心して学べる」場所にする


第3問 「人権教育ガイドライン」(2018(平成30)年3月 三重県教育委員会)では、一人ひとりが、人権問題の解決を自分の課題としてとらえ、状況を変えようとする具体的な行動に結びつく教育・学習の充実を図るため、以下の個別的な人権問題を解決するための教育を積極的に推進することとしています。このことをふまえたうえで、あなたが取り組みたい内容を1つ選び、選んだ理由と取り組みたい内容を推進するための教育活動について具体的に述べ、250字以内でまとめなさい。

[個別的な人権問題に対する取組]

  • 部落問題を解決するための教育

  • 障がい者の人権に係わる問題を解決するための教育

  • 外国人の人権に係わる問題を解決するための教育

  • 子どもの人権に係わる問題を解決するための教育

  • 女性の人権に係わる問題を解決するための教育

  • 様々な人権に係わる問題を解決するための教育


<模範解答例>


【中学校・高校・特支・養護教諭・栄養教諭】

第1問 三重県教育委員会では、「公立の小学校等の校長及び教員としての資質の向上に関する指標の策定に関する指針」の改正(令和4年8月文部科学省告示)に伴い、「校長及び教員としての資質の向上に関する指標」(以下、「指標」を令和5年3月に改定しました。これは、養成・採用・研修を通した一体的な教員育成を推進するため、教員等が経験や職種に応じて身につけるべき資質・能力を各ライフステージで求められる指標として示したものです。 「指標」に掲載されている「教育課題への対応力」における以下の4つの「資質・能力にかかる項目」について、あなたが特に大切だと考える項目を1つ選び、選んだ理由とその項目の教育活動について具体的に述べ、あわせて300字以内でまとめなさい。

<資質・能力にかかる項目>

  1. ICTや情報・教育データの利活用

  2. グローカル教育

  3. 人権教育

  4. 防災教育


第2問 みえ元気プラン(令和4年10月 三重県)では、「第3章 政策・施策」「第3節 施策の概要」の1つとして「14-2 未来を創造し社会の担い手となる力の育成」を掲げ、そのめざす姿を以下のように示しています。このことをふまえたうえで、あなたが児童生徒に身につけさせたいと考える「未来を創造し社会の担い手となる力」を1つ挙げるとともに、その力を身につけさせるために取り組む学校の教育活動について具体的に述べ、250字以内でまとめなさい。

<めざす姿>
 子どもたちが、変化が激しく予測困難なこれからの社会において、変化をしなやかに前向きに受け止めて、失敗をおそれず挑戦する心や生涯をとおして学びに向かう姿勢、社会の一員としての自覚と責任を持ち、他者との協働を大切にしながら、豊かな未来を創っていく力を身につけています。


第3問 「生徒指導提要」(令和4年12月改訂 文部科学省)では、生徒指導の目的として、「生徒指導は、児童生徒一人一人の個性の発見とよさや可能性の伸長と社会的資質・能力の発達を支えると同時に、自己の幸福追求と社会に受け入れられる自己実現を支えることを目的とする。」こととされています。
また、生徒指導の目的を達成するためには、児童生徒一人一人が自己指導能力を身に付けることが重要で生徒指導の実践上の視点として、以下の4つが示されています。このことをふまえたうえで、あなたが生徒指導の目的を達成するために、大切にしたい生徒指導の実践上の視点を1つ選び、選んだ理由について述べるとともに、その視点を生かした生徒指導の目的を達成するための取組を具体的に述べ、250字以内でまとめなさい。

<生徒指導の実践上の視点>

  1. 自己存在感の感受

  2. 共感的な人間関係の育成

  3. 自己決定の場の提供

  4. 安全・安心な風土の醸成


<模範解答例>

2023年度(令和4年実施)

【小学校・特別支援学校(小学部)】

第1問 「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びの実現~(答申)」(令和3年1月 中央教育審議会)では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、全国的に学校の臨時休業措置が取られたことにより、再認識された学校の役割として以下の3つを示しています。あなたが特に重要であると考える学校の役割を以下の3つから1つ選び、選んだ理由とその実現に向けた学校における取組について具体的に述べ、300字以内でまとめなさい。

<新型コロナウイルス感染症の感染拡大を通じて再認識された学校の役割>

  1. 学習機会と学力の保障

  2. 全人的な発達・成長の保障

  3. 身体的,精神的な健康の保障(安全・安心につながることができる居場所・セーフティネット)


第2問 「いじめ防止対策推進法」(令和元年5月改正)では、「学校及び学校の教職員の責務」について以下のとおり示されています。あなたが考える学校におけるいじめの防止及び早期発見の取組について、その留意点を具体的に挙げるとともに、いじめの防止及び早期発見に向けた取組について具体的に述べ、250字以内でまとめなさい。

<学校及び学校の教職員の責務>
第八条 学校及び学校の教職員は、基本理念にのっとり、当該学校に在籍する児童等の保護者、地域住民、児童相談所その他の関係者との連携を図りつつ、学校全体でいじめの防止及び早期発見に取り組むとともに、当該学校に在籍する児童等がいじめを受けていると思われるときは、適切かつ迅速にこれに対処する責務を有する。


第3問 「人権教育ガイドライン 」(2018(平成30)年3月 三重県教育委員会)における個別的な人権問題に対する取組のうち、「外国人の人権に係わる問題を解決するための教育」の具体的な取組として、以下の7つが挙げられています。これらの取組のうち、あなたが特に取り組みたいものを1つ選び、選んだ理由と選んだ取組の学校における教育活動について具体的に述べ、250字以内でまとめなさい。

<具体的な取組>

  1. 外国人の人権に関する理解を深める学習の充実

  2. 多文化共生社会を築く主体者を育てる教育の推進

  3. 自尊感情を高める取組の推進

  4. メディアを読み解き活用する力の育成

  5. 進路決定に向けた支援の充実

  6. 学習を支援する取組の充実

  7. 教職員の資質と指導力の向上


<模範解答例>


【中学校・高校・特支・養護教諭・栄養教諭】

第1問 「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(答申)」 平成31年1月 中央教育審議会)において、これまで学校・教師が担ってきた代表的な業務の在り方に関する考え方について、以下のとおりに整理されました。これらのことを踏まえて、あなたが学校における働き方改革として取り組みたい業務を1~14から2つ選び、選んだ理由についてそれぞれ述べるとともに、そのうち1つの業務についての改善に向けた取組を具体的に述べ、300字以内でまとめなさい。

<基本的には学校以外が担うべき業務>
1.登下校に関する対応
2.放課後から夜間などにおける見回り、児童生徒が補導された時の対応
3.学校徴収金の徴収・管理
4.地域ボランティアとの連絡調整

<学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務>
5.調査・統計等への回答等
6.児童生徒の休み時間における対応
7.校内清掃
8.部活動

<教師の業務だが、負担軽減が可能な業務>
9.給食時の対応
10.授業準備
11.学習評価や成績処理
12.学校行事の準備・運営
13.進路指導
14.支援が必要な児童生徒・家庭への対応


第2問 三重県教育ビジョン(令和2年3月三重県・三重県教育委員会)では、基本施策2「個性を生かし他者と協働して未来を創造する力の育成 」の施策の1つとして「キャリア教育の充実 」を掲げ、そのめざす姿を以下のように示しています。このことを踏まえたうえで、あなたが児童生徒に身につけさせたいと考える「将来の社会的・職業的自立に必要な資質・能力」を具体的に1つ挙げるとともに、その資質・能力を身につけさせるために取り組む学校の教育活動について具体的に述べ、250字以内でまとめなさい。

<めざす姿>
 子どもたちが、学ぶことと自己の将来とのつながりを見通しながら学び、進路を決定する能力や態度、人間関係を築く力等、将来の社会的・職業的自立に必要な資質・能力を身につけています。


第3問 「学校における防災の手引」(令和4年3月三重県教育委員会)には、学校における防災教育のねらいとして、以下の3点が示されています。以下の3点のうち、あなたが特に 取り組みたいと考えるねらいを1つ挙げ、そのねらいを選んだ理由とねらいを実現するためにあなたが取り組む学校の防災教育について具体的に述べ、250字以内でまとめなさい。

<学校における防災教育のねらい>
※文部科学省「『生きる力』を育む防災教育の展開」(平成25年3月)より

  1. 自然災害等の現状、原因及び減災等について理解を深め、現在及び将来に直面する災害に対して、的確な思考・判断に基づく適切な意志決定や行動選択ができ るようにする。(知識、思考・判断)

  2. 地震、台風の発生等に伴う危険を理解・予測し、自らの安全を確保するための行動ができるようにするとともに、日常的な備えができるようにする。(危険予測、主体的な行動)

  3. 自他の生命を尊重し、安全で安心な社会づくりの重要性を認識して、学校、家庭及び地域社会の安全活動に進んで参加・協力し、貢献できるようにする。(社会貢献、支援者の基盤)


<模範解答例>


これ以降は有料(¥2,480)です。

少しでも評価される論述に仕上げたい方は引き続き読み進めてくださいね。

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