エコールを遊ぼう!
「エコールソフトウェア」とは、伝説のクソゲといわれる「デスクリムゾン」を開発した会社。失礼な話だけれど、自分は最近wikipediaを見るまで、とっくに潰れた会社なのだと思っていた。実際は現役で、少ないとはいえゲームの開発もしているらしい(2023年3月現在)。自分に縁があるのは「デスクリムゾン」シリーズと「真剣遊戯」だけで、それ以外のことは全然知らない会社だったんだけど、なんとなく応援したいという気持ちはあった。
で、なぜかここ最近遊んだサターンのゲームがたまたま2連続でエコール開発のものだったのでnote。
■デスクリムゾン
去年、サターン本体を手に入れてから、レトロゲーム屋でサターンソフトの棚を見るようになった。まんだらけでこのソフトを10,000円で見かけ、「まじで実在するんだ・・。そして、買おうと思ったら買える値段なのか・・。」とその場にしばらく立ち尽くしていた。
最近、レトロゲームってやっぱり買っておこうって思う気持ちが強くなっている。東京のレトロゲーム屋に行くと、お客さんの多くが海外の旅行者だったりする。日本からレトロゲームの数が減っているんだろう、って想像がつくので、もちろんこれからも値段が上がっていくと思う。そしたらもう手に入らなくなってしまうので、レアなソフトは今のうちに買っておきたい。
デスクリムゾン、実際やってみると、都市伝説とかではなく、これは本当にすごい。ニコニコとかで散々見てきて見飽きた映像なはずだったけど、それを実機で見ると感動する。レコードで音楽を聞くっていうような?、本物を見ている感じがたまらなかった。「これ、まじで実在したんだ・・」という、たぶんUFOを見たときと同じ非現実的な感覚だと思う。オープニング映像だけで10,000円払ってでも見られて良かったと思った。映画1本見るよりも感動した。次の感動を得たければ、もうオープニングのロケ地に実際に行ってみるしかない。
一応ゲームも遊んでおこうと思ってやってみたら、20秒くらいで終わって、まじで全く遊べなかった。すぐ死ぬのに、コンティニュー1回しかできないし、ゲーム性もどうしようもない。なぜかステージ2から始めることもできるけど、ステージ2から始めるとコンティニューは1回もできないのもよくわからない。ステージがどれくらいの長さあるのかは知らないけど、10回コンティニューできたとしてもつまんないと思う。昔、ファミコンで光線銃持ってないのに間違えて「ワイルドガンマン」を買ってしまって、全く遊べなかったんだけど、何もできずにただただ見ているだけのワイルドガンマンよりも、デスクリムゾンを遊ぶ方がつまんないと思う。
当時、このゲームがクソゲであることを全くで知らずに買った人って、まじでどう思ったんだろう、って思った。自分は、デスクリムゾンの悪評を全く知らず、当時デスクリムゾン2を買った被害者だった。デスクリムゾン2はドリキャスのゲーム。当時ザハウスオブザデッド2が遊びたくて気合を入れてガンコンまで買った。せっかくだから、その他にもガンコン対応のゲームが欲しいなってことで、何も知らずにデスクリムゾン2を買ってしまったのだ。動画サイトとかでデスクリムゾン2を見てもらえればわかるように、1よりは綺麗になってはいるものの、1と声優も同じだし、1でウケた例のネタをオマージュして?わざとまた入れ込んだりしてるのにウケないという、真に失敗しているゲー。自分は当時、デスクリムゾン1のことは全く知らなかったので、意味わからない声優も、意味わからないセリフも、つまんないゲーム性も、まじで腹立たしかった。1を知っていれば、棒読みな感じや、扉が赤いとか、「せっかくだから」って言うとか、ギャグとしておもしろいと感じただろうけど、本当に何も知らなかったから、ふざけんなよって言ってすぐに売ってしまった。なんでこんなのに5,000円も払ってしまったんだ・・、って当時は後悔したけど、今となっては、もっと遊べないゲームに10,000円払ったのに感動しているなんて不思議な話だ。ゲームとしてちゃんと成り立っている方がおもしろいかというと、そうでもないんだな、と勉強になる。
サターン本体に勝手にデータ保存してるのもムカつくw 何を記録しておくことがあるんだ。
■真剣遊戯
エコール開発ということは説明書やゲームの中には書かれていないけど、wikipediaを見てこれがエコール開発だったことを知った!このゲームは、小学生の頃に持っていた。自分の家は、TVゲームを30分しか遊んではいけないというルールがあったにも関わらず、それでも2日でクリアできたのを覚えている。
最近、ソフトがメルカリで出品されてるのを見て懐かしくなった。小学生以来遊んでいない、かつ、小学生時代も別にやり込むこともなく終わったゲーム。いまやったらどう思うんだろっていう好奇心が強くなり、買ってしまった。
プログラミングの勉強をする人が作るようなショボいゲームを10個集めた、「90年代後半のフリーソフトをよせ集めたクソゲ集」っていうのが、いま遊んでみて思った感想。小学生の頃は純粋に楽しんでいたけど、さすがに今の時代にこれは売れないかな、というかんじ。とても、指が折れるまで真剣に打ち込む ゲームでは無い。おもしろくない、なんてことはないのだけれど。
小学生時代は、サンタがプレゼント投げるゲームとか、燃えたビルをのぼっていくゲームが好きだったんだけど、今やってみると普通に難しかった。その代わり、小学生時代に苦手だった、海の落ち物パズルをあっさりクリアできたりした。アクション的なのが得意で頭を使う系は苦手だった小学生のころとは違って、自分の感覚が変わっていることに驚いた。小学生時代も、今も、氷の上を走る連打地獄ゲーは苦手だった。
ゲームをクリアすると、当時のせがた三四郎のCMが見れるようになり、これだけのモチベでやっている感じがした。当時、このせがた三四郎のCMがおはスタで流れていて、毎週だったか隔週だったかで新しいCMが流れるのが楽しみだった。「今日のせがた三四郎のCM見た?!」とか学校で話していた。いつからかドリキャスの湯川専務のCMにバトンタッチしていたんだけど、ドリキャス発売を良く思わない悪の組織(たぶんソニー)がセガ本社にミサイルをぶち込むCMで、ミサイルを止めるためにせがた三四郎が再登場して、命を懸けてセガを守って爆発するCMを見たとき、「セガサターンってこれで終わりなの・・?」っていう、自分が現役で遊んできたゲームハードが終わるという現実にショックを受けた。ていうか、それが「真剣遊戯」のCMなのだけど。
なんか、その爆発の瞬間にせがたがパラシュートで脱出してるみたいな噂をインターネットで見て、のちに1000回くらい繰り返しそのCMを見たけど、どうしてもそう見えることはなく、インターネットの噂のうさんくささみたいのも痛感した初期のインターネットライフも思い出す。
そして、そんな最後ともなるゲームを、なぜエコールが開発したのか、っていうのが気になった。当時すでに悪名高かった(もちろん良い意味で)エコールに、開発を委託するなんて、わざとっていうか、狙っているみたいなものを感じた。まあ、当時はそんな狙うなんてことはなかったと思うし、自分の妄想でしかないけど、当時の尖った「セガさ」みたいのを感じられてうれしかった。
このゲームを全クリすると、せがた三四郎のテーマのフルバージョンのMVが見られるようになる。その歌詞にこんなのがある。
これを小学生当時の自分は見ていて、その時からそういう価値観になっていたと思う。群れなきゃ遊べぬ奴らはダサいとか、その時からずっと思い続けていて今も変わっていない。セガサターン、シロ!