【リアルイベント開催レポート第1部】ChatGPTの出現で何が変わる?メディアと考える!AI活用戦略とは
5月18日に開催されたリアルイベントのイベントレポートをお届けします。
今回は、3部にわたって行われた本イベントのうち、第1部「話題のAI搭載検索エンジンBingの進化とMicrosoft広告のこれからの展開」の内容をお伝えいたします。
話題のAI搭載検索エンジンBingの進化とMicrosoft広告のこれからの展開
OpenAIの対話型AI「ChatGPT」を搭載し利用急増中のMicrosoft Bing。
マイクロソフト広告事業責任者の有園氏より、BingやMicrosoft広告の進化とこれからの展開、そしてメディアがどうBing AIと向き合っていくべきか、AIを活用したメディアビジネス成長の可能性についてお話いただきました。
当社代表取締役の渡部が聞き手として、後半は参加者の方からの質問も交えてのセッションとなりました。
なぜ、いまMicrosoft広告なのか?
2024年にはGoogle Chromeが3rd Party Cookieを廃止すると言われている中でMicrosoftは1st Party Dataを多く抱えています。
1人あたり複数端末を保有していることもあるため、世界中では200億のクロスクリーンデータがあるとされています。
また、Bingでの検索やMicrosoftでのショッピングやゲームによりポイントが貯まるMicrosoft Rewardsというサービスもあり、貯まったポイントはギフトカードに交換することが出来ます。
今後はPayサービスへの交換も検討しており、そうすることによってBingの課題であるスマホでの検索シェア増加も見込んでいるようです。
新しいBingの可能性
5月4日よりすべての方向けに新しいBingのインターフェースが使えるようになっています。
プロンプトに対して、BingにChatGPTを搭載して回答を戻すという仕組みですが、ChatGPTのみと比較して最新情報を参考にした回答を出すことが出来るという強みがあります。
海外ではチャット内への広告配信(β版)も対応しました。
近頃、検索エンジンの中でBingのシェアは急激に伸びており、今後も増えていくだろうと有園氏は見込んでいます。
メディアは流入元のひとつとして今後Bingに関心を高め、対策していく必要がありそうです。
メディアはAIにどう対応すべきか
ChatGPTの出現により検索という行動頻度が減っている状況の中、参加者より「いずれ検索エンジンは不要になるのでは?」という質問がありました。
それ対して有園氏は、「検索エンジンのニーズは今より減るだろうが、一切不要になることはないと考えている」と答えました。
Webサイトがなくならない限り検索エンジンはなくならず、AIがある限りAIが利用するための情報ソースとしてWebサイトはなくならないと。
またメディアはこれまでの検索エンジン経由のトラフィックとあわせてチャット経由のトラフィックの2軸で対策を打つ必要があるとしました。
「新しいBingのチャットの参考リンクは優良媒体の情報をソースにしており、SEO対策のみを行ったリンク集ような記事がチャットに取り上げられるというわけではありません。人間がきちんと書いた記事の方が取り上げられる可能性は高いため、中身のある記事を書いている媒体社はそのままの姿勢で中身のある記事を書き続けることが大切だ」と述べました。
また、AIは取材をして記事を書くことは出来ないため、人間が記事取材をするということの価値が逆にあがっていくのではと考えているようでした。
第2部の内容は6月23日に公開予定です。お楽しみに!
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