薔薇がいい
あの子くらい素敵な女の子になったら
わたしのこと好きになってくれる?
とかね
なんちゃってね
わたしはあの子にはなれないよね
なんとなく言ってみただけだよ
まためんどくさそうな顔してる
わたしだって本当は...
ってこれも聞き飽きたか
ねえ思い通りにならないなら、花になりたい
でも思い通りにならないから、花になれない
気づいちゃったよ
嫌だな、君のいない人生は
どうせ今までみたいに
いつかは忘れるんだけどね
でもわたし抜きで幸せにならないでよ
聞いてよあの子、本当に魅力的でさ
お別れするとき手をヒラヒラするのも上手なの
紅茶の葉っぱでできた煙草を吸うんだって
わたし、見たこともないよ
さっきの嘘だからね
幸せにならないでってやつ
じゃあね
【この作品はLL Magazine8月号に寄稿しています】