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6/16-6/22 風が吹けば忘れていた桶が見つかる

6/16
福岡。結婚式にお呼ばれして、前日入りする。相当久しぶりに来た。当時は就活で、わかるはずのない面接の手ごたえなどで心がいっぱいいっぱいの記憶だったが、博多駅近くのブックオフに入ったら、(あの時寄ったブックオフだ)と謎のトリガーがはたらいてしまった。
あれから今日までの間にTwitterで知った山田全自動の著作を軸にぶらりをすすめる。アジフライやさんは売り切れだったので別の魚やさんでゴマカンパチ丼を食べたり、サンセルコでマッサージを受けたり、地元チェーン散髪やさんで1200円カットしてもらったりと、おそらく福岡でしか体験しえないのだろうが福岡らしくない福岡を楽しむ。

夜は薬院で、福岡に住む友人夫妻と夕食を囲う。
七隈線という地下鉄で行ったけど、駅それぞれにポップなマークがあっておもしろかった。空港線(別の地下鉄)にもマークがあると後々教えてもらってそういえばそうだったとアハ体験もする。調べると全国的にも珍しいものらしい。

【焼肉屋ほどではないがホルモン焼きが楽しめるところ】というややややこしいリクエストを彼らにお願いしたところ、ドン・ピシャリなお店を選んでくれて、たのしいひとときを過ごす。飛行機で読んでいた『優雅な生活が最高の復讐である』に出てくるマーフィ夫妻を彷彿とさせた。それは単純にいい店を知っているということだけでなく、彼らの流れに乗っかると思わぬ発見があったというべきか、まだ俺の力では言語化できないなにかやなにかが重なった日だった。


6/17
友人の結婚式。野外ステージや屋内を行き交い、新郎新婦の好きなキャンプやフェスの雰囲気があふれる素晴らしい結婚式だった。こちらもまた最高のおもてなしだった。ひじょうに晴天に恵まれ、冷たいドリンクがとにかく進んだ。まつりのあとは達成感のある疲労感が染みてきて、ひとあしさきに夏だった。


6/18
朝早めの飛行機で東京に戻る。家へのお土産にチロリアンと茅乃舎の調味料各種を購入する。最高のタイトルと、魅力的なレシピが載った茅乃舎のカタログが自炊意欲をかりたてた。

成田に着いて、都心までスカイライナーに乗っていく。(ぶっとびすぎるし、安い鈍行のほうがよかったなあ)と思っていたが、広い座席で体を休められて、うたたねしながら手のひらは返っていた。のりものとの付き合いは奥深い。


6/19
あたまのなかで「キャンドル・ジュンこと、広末ジュンと申します」ということばが反芻する。事情を知りたいとかではなく、固有名詞と文法よって醸し出された妙な日本語に、自分のOSが追い付いていなかった。


6/20
アニメ『スキップとローファー』が最終回を迎える。この前言ってたように構図がきれいなのと、人間関係のグラデーションの描きかたに惹かれていた。(終わったなあ)というしみじみを久々のリアルタイムで感じる。


6/21
よく動いていたため、筋肉痛が襲う。「筋肉痛通り越して筋肉Ⅲ」という大学時代の友人が放ったことばがよみがえる。文字起こしすると分かりやすそうなレトリックかと思っていたが、今こうして見るとそうでもない。


6/22
ライブを見に吉祥寺に行く。知人に教えてもらった『火弖ル(ほてる)』という居酒やさんが近かったので、早めに行ってちょっと晩酌する。いい加減さがいい距離感だった。2品しか頼めなかったが、ハムカツは大当たり。ライブで見たdowntもuri gagarnもANORAK!もFootball,Etcも全部かっこよすぎた。


かつての思い出が引き起こされることが多かった週だった。
久々の出会いがきっかけではあるが、自分のテンション感も相まっていたような気がする。

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