見出し画像

介護老人福祉施設等における給付調整のわかりやすい周知について

通知改正より

診療診療報酬との給付調整について正しい理解を促進する観点から、配置医師が算定できない診療報酬、配置医師 も算定できる診療報酬であって介護老人福祉施設等で一般的に算定されているものについて、誤解されやすい事例 を明らかにするなど、わかりやすい方法で周知を行う。【通知改正】

厚生労働省 社会保障審議会 介護給付費分科会(第239回)

配置医師とは

  配置医師とは、「指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準」に定められている特別養護老人ホーム(特養)入居者の日常の健康管理や定期健康診断、予防接種、入居者の支援など、「健康管理及び療養上の指導」を行う医師です。医師は施設と契約し、医療的ケアを提供する業務を担当します。要するに、配置医師は特別養護老人ホームにおける主治医のような存在です。

特別養護老人ホームの配置医師の報酬算定について

ちょっと長くなりますが、基準をそのまま持ってくると
保険医が特別養護老人ホームの「配置医師」である場合、各施設に入所している患者に対して行った診療については、介護報酬や自立支援給付、措置費などの他の給付(以下「他給付」という)で評価されます。そのため、診療報酬の算定方法(平成20年厚生労働省告示第59号)別表第一医科診療報酬点数表(以下「医科点数表」という)区分番号A000の初診料、医科点数表区分番号A001の再診料、医科点数表区分番号A002の外来診療料、医科点数表区分番号A003のオンライン診療料、医科点数表区分番号B001―2の小児科外来診療料、および医科点数表区分番号C000の往診料を算定することはできません。

要するに、特別養護老人ホームに配置された医師の報酬は、介護保険報酬に含まれるため、初診料や再診料、往診料などの一部の診療報酬を受け取ることができないということです。配置医師の報酬は、施設との契約に基づく委託料として支払われます。(末期の悪性腫瘍の場合・看取りの場合は算定可)
ちなみに診療報酬は算定できないですが、特養の入居者へ対する処方・検査や処置などは、報酬算定が可能とされています。

配置医師以外の診療報酬算定については、原則行ってはならないとされているが、①緊急の場合②配置医師の専門外の傷病の場合、初診・再診・往診料を算定できるとされています。また、悪性腫瘍や看取りの場合も「在宅患者訪問診療料」を算定できるとされています。

https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001213182.pdf

↑ 厚生労働省HPより

まとめ

〇配置医師は「特養の主治医」。配置医師が行う健康管理及び療養上の指導 
 は介護報酬で評価されるため、初診料等の診療報酬算定できない。報酬は 
 施設との契約に基づく委託料で支払われる。
〇配置医師以外の診療報酬算定は、緊急時や配置医の専門外で特に診療を必      
 要とする場合に算定できる。
〇入居者が、末期の悪性腫瘍の場合と看取りの場合に限っては、配置医師
 配置医以外の保険医ともに診療報酬算定できる。

最後まで読んでいただきありがとうございます(^_-)-☆

医療保険と介護保険のどちらの適応になるかという話で、ちょっとややこしい内容でした。改めてもっと自分も理解を深めていかないとならんと痛感しました(@_@)。頑張りますので、これからもよろしくお願いいたします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?