【死印】カエラズの遊園地
初noteなので見づらいかもだけどクリアしたので感想を書いていく。
過去作含めてネタバレ配慮していません。
まず、自分は死印を随分前(NG発売よりも前)にクリアし、その後NG、死噛共にクリア済み。
それくらいこのシリーズが好きなので今回の追加シナリオも発表時から嬉しかったしずっと楽しみにしていた。
その期待値もあっただろうが、感想としては【最後以外全て良かった】になってしまう。
自分がこのシリーズが好きな理由は、怪異側の生前や死に方等の設定の細さ、恨みの原因や未練、怪異の望みを探っていく過程等が面白く、怪異を理解して救済・破壊をするというあまりないゲーム性が凄く好みだったからだ。
勿論他にも操作感が好きだったりマップ移動の手法が好きだったり演出が好きだったりと色々あるけど、大きな理由としては先に語ったものになり、このシリーズの魅力はそこだと思っている。
感想に語った最後以外というのは、その調べていく過程が面白かったという事。
この地はどんな場所か、ここにいるのはどんな怪異か、暗く寂れた恐怖を煽る場所で怖々とそれを調べ少しずつ知っていく過程がとても楽しかった。
しかし、終わり方がとても急だったように思う。
怪異の正体にも近付いてきて、恨みが発生した原因も心当たりが出てきて、ここから一気に確信に近付く……というタイミングで「なんかよくわからないけど出会ったからそれっぽく対処したら生きて帰れました」という終わり方で拍子抜けしてしまった。えー!さっきまであんなわくわくしてたのに!という気持ちだけが取り残されてしまった感じ。
後日談的にこういう経緯でこうなった、と語られはしたものの、それを分かって挑むのと後で聞かされるのではまた温度感が違うなぁという。語られる経緯はなるほどと思えるものではあったけど。
値段的にストーリーをそこまで詰め込めなかったのか、それとも他に着手している続編がありそちらに力を入れたいのか、もしくは予定している他のDLCがありそれの前振り…言わばプロローグのような立ち位置のシナリオだからそうなったのか…理由は分からないけど、値段が理由ならもう少し高くなったとしても雨の赤ずきんのように濃い追加シナリオが欲しかったなぁというのが正直な感想。
新作ゲームならまだしもDLCなら新規向けにする必要もないだろうし、もうちょっと値段上げて気合い入れてやってみても良かったんじゃないのかなぁ。
と、理由を憶測で語ってはみたものの真相は分からないので、次回があるなら次回に期待しますという感じです。
ただ、主人公ありきのシナリオなのかこういうシナリオだから主人公を変えたのかは分からないが、本編とは違い素人の高校生だったので怪異の正体に最後まで辿り着けない事に納得はした。シナリオ的には納得だけどゲーム的には不完全燃焼って感じ。
まぁ、シナリオ的に納得とは言っても辿り着けていたらしい本編主人公が何故か失敗してるのは凄い不思議でした。
他にも何故男はナメクジになって女は食べ物なのか?とかも掘り下げられてないし、分岐の方法とか理由も「え?しょうもなくないか?」と思ってしまい(新しいのを供えるとかでもなく他人が供えた枯れたものをそのまま放置で良いのが納得出来なかった)物語終盤の薄さが拭えない。折角良いロケーションと設定があり怪異のビジュアルも歴代1を争えるくらいには良かったのに本当に勿体ない。
個人的にはもっと良いものが作れる方々だと思っているので、続きがあるなら本当に続きに心から期待しています。ありそうな感じの終わり方だったし。
ここまでイマイチな点を書いてしまったので酷評になってしまったけど、驚かせ演出とか全体的な話の進行(他の印人達と同行する流れ等)、マップの雰囲気とか、繰り返しになるが物語の終わらせ方以外は全てが良かったと思う。
噂パートも程よく不思議で不気味で面白いし、カエラズの遊園地という題材だけど噂が広まるには帰ってきた人がいなきゃいけないしどうするんだろう…と思っていたがそこを凄く上手く解決していて、かなり都市伝説感のある最高のシナリオだった。
正直自分は死噛が全然好みではなくて、一つの学校という制限があったからかもしれないが怪異の設定も何となく薄くて怖さも全然無いし、中にはこれ学校の怪談じゃなくても良くないか?というものもあったうえに黒幕は全然学校の怪談感のない怪異だったし、学校の怪談としても中途半端、学校の怪談じゃないとしても薄い、キャラクター達もとりあえずファン向けに出して同行させてるという感じで出てくる理由も同行する理由も薄い、クラファンまでして気合い入れて作ってた割にキャラゲーだなぁという印象だった。クラファンしたから逆になのか?ファン向け二次創作ゲームという印象がかなり残ってしまって、自分は予約して発売日に買ったからこそかなり高い値段を払ったし、正直あの値段でこの内容はシリーズ好きな自分から見ても人に勧める際は「死印とNGは面白い、死噛はプレイしなくていい」と言ってしまうレベルではあった。
ボイスドラマとかも出したりしててこのシリーズをどこに向かわせたいのか自分には分からないが、戻ってきてくれ〜というのが死噛をプレイした素直な感想だった。
のだが、今回カエラズの遊園地をプレイして一番最初は「戻ってきてくれて良かった〜」と思ったくらいには自分が好きだった雰囲気や怪異の設定の作り込み、印人達の理解出来る立ち回りなどが揃っていて安心したし、次が楽しみだと思えるシナリオですごく良かった。
あんまりファンの界隈を見たことがないのでどうやら真下が人気らしいなぁ…という風の噂程度しか知らないけど、キャラ萌えもする1オタクとしては、怪異事件やそれの解決をメインにシナリオを書いてくれたらそこに乗せられるキャラクターのエッセンスだけでこっちは勝手にそれを倍増させたり調理して萌えられるポテンシャルがあるのであまり媚びずにまた怪異メインのシナリオを是非遊びたいです。
ここまで長々と書いたけど、星をつけるなら星3.9かなって感じでした。
面白くはあった、個人的には惜しかった。
次が新作でもDLCでも、楽しみに待ってるし買うと思います。