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自衛官、普段の生活
自衛官は普段、どんな生活をしているか。
主に駐屯地の中での生活についてお伝えしたいと思います。
陸上自衛隊の場合、自衛官は「指定場所に居住する義務」があります。駐屯地の中、駐屯地近くの官舎などが指定場所になります。そのため、駐屯地の敷地内で普段は過ごすことになります。
生活隊舎(営内)
駐屯地内にある生活するための庁舎のことを、営内又は生活隊舎と呼びます。基本は営内で集団生活生活をし、幹部以上は駐屯地の外(営外)から通勤することになります。幹部でなくとも、部隊長の許可により営外から通勤することが可能です。(一定以上の勤務経験、一定以上の階級、配偶者の有無、個別具体的な事情などから部隊長が総合的に判断します)
営内で生活する隊員は、営内班と呼ばれるチームを組み、トイレや廊下、階段、玄関といった共用場所の掃除、消耗品の補充、連絡事項の共有伝達などを行います。月に一度、営内点検と呼ばれるものがあり、営内環境は衛生的か、違法なものが持ち込まれていないかなど部屋の中まで点検を受けます。とある営内では、プラモデル・フィギュアの持込は一人2つまでというところもあります。
起床の時間、就寝の時間が決まっており、それに合わせて行動します。集団生活である以上、規律はとても大切です。
点呼というものがあり、指定の時間に営内で生活している人は集合場所へ集まり、全員が無事に揃っているか確認します。起床して、点呼で全員いるかを確認してからその日が始まり、夜は点呼で全員いるか確認してから就寝します。
部屋は2~8人程度で共同生活です。同居人数は職種や駐屯地、階級や営内生活者の人数で変わります。ベット、机、イス、衣装棚、ロッカー、シューズロッカーが備品として一人ひとつずつ使用することができます。空いているスペースにホームボックスやコンテナなどを入れて収納スペースをうまく使います。共用場所には、倉庫、トイレ、洗濯室、乾燥室、学習室、トレーニングルーム、シャワールーム、お風呂場などがあります。何がどこまであるかは駐屯地毎に異なります。
食堂
駐屯地の敷地内には食堂があり、朝昼夕と食事をとることができます。メニューは1カ月の献立表で決まっており、栄養士さんが栄養バランスとカロリー量を考えて決めてくれます。食堂の時間は決まっており、その時間を過ぎると食べることはできません。例として、朝食は06:45~07:45まで、昼食は12:00~13:00まで、夕食は18:00~19:00までなどです。駐屯地毎に異なります。値段は1食400円前後で、喫食の申請手続きと支払をすれば、部外の方も食べることができます。
営内の方は、最初から生活費を含めて調整された金額が給与として支給されています。給与の一部が食事として現物支給されているようなイメージでしょうか。味とメニューは栄養士さん次第のため、駐屯地によってかなり異なります。教育部隊のある駐屯地の食事は大体美味しいです。一部は例外も…
風呂場
駐屯地内には曹士用の風呂場と幹部用の風呂場があります。曹士用の風呂場は、生活隊舎で生活している隊員が利用するのですが、風呂場も使用時間が決まっているため混みます。風呂場の使用時間は18:00~19:30ぐらいが多いですが、これも駐屯地毎に異なります。
訓練や残業などで時間に間に合わない場合、生活隊舎のシャワーを使います。ですが、シャワーもお湯が出る時間が決まっているため、油断は禁物です。
酒保(PX)
駐屯地内にある日用品店、訓練用品店、スポーツ用品店、コンビニ、居酒屋などのこと。アメリカ軍の用語で「Post Exchange(ポストエクスチェンジ)」の略。駐屯地内は飲酒禁止だが、PX内の居酒屋でのみ飲酒が可能。
場所によっては、床屋、本屋、部外の飲食店、キッチンカーによる移動販売店(シュークリーム、ケーキ、あげぱん、プリン、惣菜)などもあります。
外出
指定場所に居住する義務のある自衛官ですが、休日は、駐屯地の外に出ることかができます。ただし、外出許可証の申請手続きを行う必要があります。外泊するのか、営内には何時に帰ってくるのか、など記入します。これは、点呼の際に営内にいる人数が変わるため、把握する必要があります。また、有事の際に、現在位置や駐屯地に戻るまでどれくらいの時間がかかるかを把握するためにも、大切なことです。きちんと手順やルールを守れば、何かあった際に、隊員に落ち度はないと組織が守ってくれるため、煩雑であってもきちんと手順を守りましょう。
居住場所の制限を受けることの裏返しとして、給料や待遇で恩恵を受けているのですから。
有事の際の対応要員として、駐屯地に居残ることがあります。連絡要員、電話番、ドライバー要員などがあり、営内者が交代で行います。
営内者の一日の流れ
06:00 起床
06:03 点呼
06:10 朝食
06:45 出勤準備
隙間時間
07:15 出勤
07:35 朝礼
08:00 業務開始
12:00 昼休み、昼食
隙間時間
13:00 業務再開
16:30 終礼
16:45 業務終了
17:00 夕食
18:00 入浴
隙間時間
22:30 点呼
23:00 就寝
食事や入浴、就寝時間が決まっているため自然と規則正しい生活になります。隙間時間で、靴を磨いたり、服にアイロンしたり、勉強、トレーニング、残業、PXで買い物、居酒屋で一杯など、個々人が好きに過ごしています。無制限の自由があるわけではありませんが、この限られた時間をどう過ごすかは自分で考えて決まられるので、意外と自由はあります。限られた自由をどうやって有意義にかつ満喫できるものに出来るか、そういったことを考え、工夫し、試行錯誤できる人は向いていると思います。
以下メモ
隙間時間で、走り込みや筋トレ、後輩指導とかしていたなぁと思い出しつつ、こうしてみるとまだまだ使える時間があるなと気がつく。それに気がつけただけでも振り返った価値はあったか。
書き上げたあとに、時間を置いて見直してみるとミスが多くみつかった。誤字、助詞の誤り、説明不十分などなど
公開したあとでも推敲をすることは有意義かもしれない。
毎日やるぞ!と意気込むよりは、たまには休みも挟んでもいいし、60点ぐらいでもいいから書き続けるよう、ぐらいの意気込みが自分に合っているように感じた。noteでアウトプットすること、ツールの使い方も少しずつ慣れてきた。
もっと読者のこと、ターゲットとなる読者を意識しても良いのかもしない。