見出し画像

野原工芸 ケヤキと神代ケヤキを語る

こんにちは 柳の梢です!

この頃、愛しの木軸ペン達がクーラーにイジメられているような気がして、、、
まだ7月初旬と言うのに連日暑さのニュースばかり、
クーラーをつけると木が乾燥するのは重々承知してますがこればかしは仕方なしかな。

工房楔の永田さんは「メンテナンスは不必要」とおっしゃっていますが、やはり乾燥が心配で頻繁に塗り塗り。。。



さて本題!!

私、柳の梢はこの度野原工芸の欅&神代欅を揃えて持つことができたので
それぞれのペン(木)について熱く熱く語ろうと思います!



野原工芸新型MPケヤキ&神代ケヤキ

この2本の関係性ってなんだろうっていつも考えてしまいます。
過去と現在。←これは間違いないと思いますが。
”師弟”なんて呼ぶのも面白いかもしれません。

ケヤキと神代ケヤキ、共通する部分と異なる部分が混在しているのがまた面白いところ。私の感覚、感性のみを頼りに2つの木に迫っていきます。


〜ケヤキについて〜

比重は0.69(サイトによって異なります)
野原工芸さんが公開している経年変化の早さは星3つ。
購入から時間は経っていないので実感はないですね。
一般的にケヤキの経年変化は色が暗くなり焦げ茶へと変化するはずですが
中には白く(色が抜けたように)なるものもあるようで、そこはヒヤヒヤしてます💦

匂い・・・実はケヤキからは真鍮を触ったあとの手の匂いがするんですよ。
手にとったとき、想像とは全く異なる匂いがしたことを覚えています。
意外でしたね、ただ自然由来の香りですから悪い気はしませんでしたよ。

触り心地・・・表面は非常にサラサラとしていて、滑るという概念それ自体を忘れさせてくれます。

実は私のケヤキのMP、、、
持ち手に相当する部分を御覧ください!!

野原工芸新型MP ケヤキ

わずかながら波打ってるんですよね、自慢の木目です。
風に煽られたのですかね、、、この木目を見ると「君は何を見たんだ?」と訊ねたくなります。地に根を張っていいた頃の様子が気になります。

よくよく考えればケヤキは硬さのある木のはず。
このように波打つ木目が現れるということは過酷な環境であったのかと想像もできます。
「よく耐えた!!」なんて称賛したいくらいです。(何を偉そうに。。。)

このペンが手元にあるということは大方、人の手によってその生命を絶やすことになったんでしょうね。人間の勝手です。
食事前に「いただきます」なんて言いますけど、食事以外にも感謝する機会はありました。

ただ野原工芸さんはこの犠牲を無駄にはしないですからすごいですよね。
生き抜いた証を形(ペン)にしていただいたんですから。
第二の人生を用意してくれたのは紛れもなく野原さんです。


〜神代ケヤキについて〜

比重・・・0.69
神代となっても比重が変わらないのですね。(余談ですが同じく野原レギュラー品タモの場合、神代となると比重が0.1大きくなります。)
野原工芸さんが公開している経年変化の早さは星2つ。
使用開始から1年以上が経過していますが特に変化は感じられません

匂い・・・匂いを強く感じることはないと思います。鼻を近づければ香りはしますがケヤキのようになにかに似ているわけでもありません。
本当にここでしかかがない(神代欅オンリー)匂いだなとしか言えないです。

触り心地・・・年輪は見た目通りのザラザラ具合。ですが年輪と年輪の間はすべすべしていてこの対比がたまらなく良い!!

写真でお伝えすることはできないのですが、ペンを傾けると年輪と年輪の間の木目(?)の表情が大きく変わります。

神代欅の魅力といえばそのストーリー性!
再現不可能なあの色彩からは自然の力、貫禄がひしひしと伝わって来ます。
先程のケヤキは伐採があったかもしれないと書きましたが、神代欅は自然の営みの中で地中に埋もれたわけですから、長く限界まで生き残ったのかなと勝手に予想しています。
ただ壮絶な最後だったのかもしれませんね。

生涯を閉じたケヤキは地中に眠るわけですが、、、神代と呼ばれるには地中に眠った期間が1000年以上であることが目安なんだとか。
ケヤキの樹齢は300〜400年ほど。
とすると、今握ってるペンの木が誕生したのは13世紀以上前、、、
聖徳太子がえっちらおっちら仕事をしてたようなころに誕生したことに。。。
ほへぇぇぇ〜〜〜
これにロマンを感じられない人はいないと思いますよ。

どっちがオススメ?メリット・デメリット

お高い買い物になりますから良いことばかり語っていてもいけませんよね。

「野原工芸のペンを買う」という前提がある場合にどちらの材が良いか解説しますね。(ペンそれ自体の性能は一度片隅に)

ここでおさらい。
・比重は変わらない(0.69)
・経年変化はケヤキのほうがはやい(と、されている)

ケヤキのメリット
・滑ることを知らないグリップ力
・手汗も即吸収で気にならない
・万人受けしやすい”the木”の色・木目

ケヤキのデメリット
基本的にはないと考えている。強いて言うなら。。。
・購入当初の匂いがキツい。(好みの問題でもありますが)


神代ケヤキのメリット
・神代ならではのストーリー性
 欅という身近な木が姿を変えてここにいるといったロマン
・野原工芸の金具にベストマッチ(個人的感想)

神代ケヤキのデメリット
・若干、朽ちやすい
私のペンはペラペラと表面が薄く剥がれてしまいました。(今は改善)
・傷がついたら元には戻らない。(友人曰く、欅なら戻せるらしい)

こんなところですかね。
個人的に好きで推しているのは神代ケヤキの方だったりしますが、趣味性の高い材ではないかと考えています。

ご覧の通り、ケヤキはデメリットが無いに等しいのですよね。
樹種選びに失敗したくない方にはケヤキをオススメいたします。
また、「とりあえず野原工芸のペンが欲しい!」なんていう人にも
価格、実用性の観点からケヤキは間違いないかと思いますよ!


長々と失礼しました。
最後まで読んで頂いた方、おつかれさまです。
そして、ありがとうございました。

私自身、所有している材が増えて来ましたら”樹種選びのポイント”みたいな感じで投稿できたらなと考えています。

では、また次回お会いしましょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?