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ロスジェネの一学生だった私の気持ち
我々は、夢を見られなかった。夢を語れなかった。
将来に希望を持てなかった。
私は、就職活動で、会社説明会の情報を得るのも大変苦労した。
※会社説明会とは
採用スケジュール(書類選考やテスト、一次、二次、最終面接)の入り口。
この情報がないと、入社希望者としてエントリーすら出来なかった。
難関大卒の男子学生以外は、情報を得るのは困難だった。
女子学生には「説明会の日程はまだ決まっていません」と大嘘をついて、
裏で、名簿を買って、あるいは興信所を使って、
男子学生の住所を調べ上げ、勝手に説明会の案内状を送っていた。
私はよく知っている。女子学生がどれだけ冷遇されたかを。
そして、こちらの心まで汚れそうな、汚いやり口を。
※この場合の難関大卒の男子学生について
経営者が「金にならない」と傲岸不遜にも断ずる、文学や哲学専攻の学生は除く。
昔の世代は仕事を得たら、周囲の助けで、次は結婚、妊娠、出産、と順風満帆な人生を送った。
でも、ロスジェネにとっては、結婚はまだしも、妊娠・出産は、仕事を失うリスクでしかなかった。
男子学生が超々々々々優遇されたのは、妊娠する危険がないからに他ならない。
女子学生を採用して、将来、つわりや体調不良等で休まれたら困るからだ。
産休、育休を取られたら困るからだ。
子供が病気という理由で、仕事を休まれたら困るからだ。
採用したのに、何らかの事情で働けないと、金にならないからだ。
経営者には、社員の健康と生命より、儲けの方が大切だからだ。
だから、
優秀な女子学生より、能力が安定している平凡な男子学生を採用した。
いや、今でも妊娠・出産はリスクかもしれない。
今でも露骨な、または、目に見えない女性差別がまかり通っているか?
それとも、昨今の「人材不足」とやらで(私にとっては眉ツバものだが)、
過去の自分の行いを反省して、性差別をしない経営者が増えているか?