
ミライノオト ソノナリワイ
MIERUKAアーティスト AKARIさん(https://note.com/anatanohikari)が
妄想ストーリー 「ミライノオト・モニターシリーズ」というのをされていて(現在は募集終了)、私はこれからの仕事についてのストーリーとアート作成をお願いしました。
今日は誕生日なので、いい機会ですし、ストーリーを共有したいと思います。
ここの椅子の座り心地は格別だな、と改めて感じ入りながら、沈む夕日を見つめる。
オレンジと空の色、山の稜線、吹いてくる風、どこかから香る夕飯の匂い、そして小さく聞こえてくる音の数々。
思わず、目を瞑ってこの全てを繊細に感じ取りたくなってしまう。
そして、それだけの時間的精神的余裕が今の自分にあることを、今一度感じてみる。
呼吸はゆっくりと深くなっていき、胸と腹のあたりがどんどんと緩み、そして広がっていく感覚がただ、続いている。
とてつもない、何と表現していいのか分からないけど・・・
どっしりとした揺るぎなさと、それとは正反対の軽やかさが同居している感じ。
どちらも即座に選び取ることができる。
もちろん、これではない感覚も、自在に引っ張り出せるのだが。
今はこのどちらかが自分にフィットするらしい。
以前と同じ通訳という仕事に携わっているが、その仕事の種類が多岐に渡るようになってきた。
セラピストが海外のお客様と接するときに同席したり、Kindle出版をする方の海外版を翻訳することもある。
zoomを使ったセミナーの場で通訳をすることもあれば、アーティストの海外遠征に同行することもある。
通訳は、架け橋だ。
国が違えばもちろんだが、それ以前に人と自分は違う。
だから、常に異文化のコミュニケーションとなるという感覚なのだが、分かり合えないことを知りつつ、それでも分かり合いたいという人たちの架け橋となることができるのは、光栄だ。
今までは、オフィスや自宅など、固定された場所での仕事が主であったが、最近はどんどん外の世界に触れることが多くなってきた。
日帰りの仕事もあれば、海外遠征に同行する際は数日、場合によっては数週間の滞在になることもある。
これまでとは違うライフスタイルを選択することは、自分にとっては新しい刺激だ。
そして、それを静かに楽しめている感覚がある。
高揚しすぎるでもなく、恐れてしまうでもなく、ただそこに置かれた環境へと、静かに扉を開いていく、という感覚だ。
そう、自分から何かをするということがどんどんと無くなっていった。
その代わりに現れたのは、自動ドアのようなものたち。
誰かと仕事をするたびに、また別の誰かと繋がり、そこへ運ばれていく。
何かをせねば、という焦りはどこかへ置いてきたかのように。
もちろん、行く先々で様々なことを体験できるような用意がされていて、正直歓迎したくないものもあるのだけれど、それさえもなぜか愛しくさえ感じている。
闇の中にも光があり、光の中にも闇があることは、太極図が表しているが、それをどんな状況においても見つけられるようになった今、願ったことが叶うのか、叶うから願うのか・・・そんなことはもうどちらでもいい。
ただこの身が使われる場所へと、足を運ぶ。
通訳だけにとどまらない、架け橋として。
オレンジ色の空が急に陰りはじめ、夜のとばりが降りてきだした。
相反するふたつの色は決して混じり合わないが、それがあるからこそ、ここにしかない美しさを堪能できる。
そして、自分が繋がった人、場についての話を面白がってくれる人がいる、というのも新しい発見だ。
まさか今度は自分が本を書く立場になるとは思ってもみなかったが。
次の扉を開けることが実に楽しみになってきた。
繋いだ先の未来は、まだ知らぬ未知への扉への鍵であり続けるのだから。

「高揚しすぎるでもなく、恐れてしまうでもなく、ただそこに置かれた環境へと、静かに扉を開いていく、という感覚だ。」
これがまさに今の感覚にぴったりで、でも私はこんな風に言語化できていませんでした。ストーリーにしていただけて、Akariさんに感謝です✨