海外進出コラム240220|なぜ地方創生に中小企業の海外展開が必要なのか?
おはようございます!
GSJ代表の深野です。
弊社のオフィスがある東京や横浜にいると感じませんが、
地方へ出張するたびに繁華街の活気のなさを目にすることがあります。
大都市にはビジネスが戻ってきて、
国内、海外からの観光客でにぎわっています。
ところが、地方都市となると状況は悪化する一方です。
インバウンド観光需要を期待しても、
そもそも受け入れる体制が整っていません。
観光客が求めるような宿泊施設も少なく、
ビジネス向けのホテルがあるくらいということもよくあります。
なぜ、衰退してしまったのか?
という点に目を向けてみると、
共通した原因があります。
それは、大手企業の撤退や、
生産拠点を海外へ移したことです。
昨年は、広島県の呉市へ訪問しましたが、
ちょうど日本製鉄が撤退した直後です。
空いてしまった広い土地をどう活用するのか?
呉市としては早く活用方法を見出したいと対策を進めていらっしゃいました。
以前、鉄鋼関連の仕事で北海道の室蘭へ行くことがよくありました。
商店街は静まり返っており、シャッターが閉まったお店が多数並んでいます。
室蘭市も大手企業の撤退や、生産規模の縮小などによって、
人口が減り続けています。
一方で、
日本の大手企業の技術とサプライチェーンを支えているのは中小企業です。
世界のトヨタのサプライチェーンも地域の中小企業に支えられています。
他の大手メーカーも同じです。
ところが、大手企業への依存が強くなった結果、
大手企業が事業縮小すると、地域の中小業の事業も縮小してしまう…
その結果、工業で栄えた町は、
衰退するしかなくなってしまいます。
そうならないようにするにはどうしたらよいのか?
そこで立ち上がるべきは、地域企業(中小企業)です。
日本の大手企業と取引をしてきた企業には、高い品質と技術があります。
その技術は、海外で十分に通用するレベルです。
実際、私が支援している企業には、
かつて大手企業の下請け事業をしてきた企業がたくさんあります。
その中でも、グローバル展開に成功している企業もあります。
自社の強みを活かして、独自製品をつくり、
海外企業と直接取引をしています。
直接取引をすると何が良いか?
何よりもまず、価格が自分で決められることです。
利益率をコントロールできます。
大手企業の下請け事業は、
利益率が低く、コントロールする余地はほとんどありません。
さらに、大きなメリットとして、
海外でのニーズを知ることができます。
直接取引をすれば、現場からのフィードバックを得ることができます。
その結果、製品の改善や新製品の開発につなげることができます。
海外事業を拡大できれば、地元で雇用を増やすことができます。
一般的に海外への販路拡大が難しいと思われがちです。
しかし、かつてと比べれば、海外の情報を取る手段はいくらでもあります。
日本にいながらでも、かなりの情報が得られます。
さらに人のつながりにおいても、
ビジネス用のSNSを活用すれば、海外の経営者ともつながれます。
翻訳ツールは優秀ですし、
英語で文書作成するのも生成AIを使えば簡単にできます。
言語ができない…情報がない…
といった課題はかなり解決されつつあります。
私はむしろ問題は、
はじめの一歩を踏み出せないこと
にあると感じています。
もう一度、地方創生の話に戻りますが、
観光インバウンドで地方創生ができる地域は限られています。
仮に実現できるとしても時間がかかります。
技術ある地域企業が海外展開で成功すれば、
確実に地域は活性化します。
日本の大手企業の厳しい品質要求に応えてきた企業であれば、
必ず世界で通用します。
このままでは衰退するしかないと思っているのであれば、
一度くらい全力でチャレンジしてみてはどうだろうか?
GSJはそういう企業を応援することで
地方創生を実現していきたいと考えています。
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代表理事 深野裕之