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【report】mirakanメンバーと初のオープントークセッション!ヤングチーム学生版@QUESTION5F~前編~

こんにちは!おなじみレポート担当グローカルインターン生の三谷です。
本日はmirakanの皆さんとヤングチーム(学生)・アダルトチーム(社会人)のパートに分けてトータル3時間のトークセッションを行いました!そんな充実した時間を前後編に分けてみなさんにお届けします~!
後編はコチラ

はじめに

現在GLOCALでは、学生中心に国を超えて「貧困」と「気候変動」の課題に取り組むJapan×Taiwan×Thailand projectが行われています。プロジェクトを進めていく中で、より良いインパクトを起こすため企業さんとの連携がとても大切になってきます。ということでそのための働きかけを少しづつ始めているのですが、BcorpのASIAの活動を牽引している社会活動家のCoreyからのご縁で紹介いただいた篠健司さん(パタゴニア環境社会部ブランド・レスポンシビリティ・マネージャー)を始めとする mirakan合同会社”未来環境創造部”の皆さん(全員Patagoniaの社員さん!)にQUESTION Students Lab.にお越しいただきました!
*mirakan合同会社やゲストメンバーについてはページ下部でご紹介します。

▷Japan×Taiwan×Thailand projectについてはコチラ

早速開始!前半は学生のセッション!

学生リーダーの松本安弘君が中心となり、GLOCALおなじみのチェックイン!アンケートで募集した学生の質問をベースにセッションがスタートしました。

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<チェックイン>

①名前/呼ばれたい名前
②参加動機や今大学で学んでいること
③自分を食べ物に例えると?(新しいですネ!)
➃一言

②参加動機や今大学で学んでいること-学生の声(一部抜粋)
・大学の授業で環境などを学んでいて興味を持ったから
・インターン生の松本君に紹介されてきた
・大学PBLの授業の一環で来た
・大学の国際ビジネスを学んでいてPatagoniaに企業訪問して興味を持った
③自分を食べ物に例えると
スンドゥブ・せんべい・餅・王将のにんにく激マシ餃子・豆腐・味噌汁・煮物・大豆・お好み焼き・チーズ・珈琲・パパイヤ・ドンコ(シイタケ)・青汁・玉ねぎ等々
「お豆腐メンタルなので」、「珈琲のように好き嫌いが分かれるので」、「ドンコ、干しシイタケのように水分を吸収するような」・・・など参加者の様々なエピソードがお話しされました。

<質疑応答トークセッションタイム!>

松本君のファシリテーションで、事前に受け付けた質問や当日参加者からの質問をmirakanの皆さんにお答えいただきました。

▷事前に集めた学生からの質問集はコチラ

回答いただいた問い一覧

・mirakanの皆さんはどんな仕事をしているのですか?
・環境問題に取り組むために触れたきっかけは?
・これから市場になにを実装していけば気候変動問解決の近道になりますか?
・ゼロウエイストと言われる中で一番削減できる無駄なものは?
・社会課題に配慮をして経営をすると利益が圧迫してしまいやすい上で、赤字を出してでも活動をやっていくのか、トントンになるように活動をしておられるのですか?
・日本とヨーロッパの環境の意識の差はどれくらいありますか?また、日本人は環境問題について意識が低いのか思い当たる部分はありますか?

【Q1】mirakanの皆さんはどんな仕事をしているのか?(mirakanについてはページ下部で紹介)

〇「そうちゃん」こと市原壮一郎さん(以下そうちゃん)
・現場主義、ストアマネージャーで直営店で働いている
 →店舗マーケティングやエリアマネージャー、イベントを企画運営等
・気候危機の勉強会を開催して地域の人たちに正しい情報提供を行っている
 →市民活動のきっかけを作ることで、コミュニティ作りや地域の活性を担っている

〇「しのさん」こと篠健司さん(以下しのさん)
・ブランド伝えていく経営をどう行っていくのか、また、社会にどうインパクトを与えていくのか考えてアクションを起こす仕事を行っている。
 →ステイクホルダーへのベネフィットが経営指針になるような未来をつくるため
 (Ex:どんな電力を使ったらいいのか、どんな木を選んだらいいのかの選定や会社に還元すること等)
・循環をどう進めていくのか考えること。
・アウトドア業界の他の企業を巻き込むような取り組み
 →自然に足を運んで行ってもらえるような仕組み・環境づくり
・6年前に台湾に行った際社会活動家のCoreyに出会い B corp を日本で広める取り組みを行っている。具体的にはBcorpの本を日本語版に翻訳して出版するプロジェクトを進めている。
▷B corp:良い企業を認証する制度 詳細はコチラ
▷B corp ASIAの活動を牽引しているCoreyについて・詳細はコチラ

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〇「市原さん」こと市原詩野さん(以下市原さん)
・大学4年生の時にラオスに行って現状を見る
・国際的な環境支援に興味があったが、もっと地球のためにアクションを起こせないかと疑問を感じてPatagoniaに入社
 →きっかけは人間環境学部に通っていて4回生の時にラオスに足を運び環境や海外の文化の現状を知ったこと
・会社のエコロジカルフットプリントをいかに最小化できるか
 →修繕や回収などを分析して実践する
 (Ex:埋立地のごみをゼロにしよう。商品の発送をするとき、梱包などの環境負荷をどう減らすか)
・プライベートでは森の開発問題をsupportしている

【Q2】環境問題に取り組むために触れたきっかけは?

〇そうちゃん
・Patagoniaの社員の共通点として、自然の中で遊ぶことが大好きな人たちが集まっている。→自然の変化をダイレクトに感じてしまう
(Ex:ダムができていた、年々サーフィンをしていて海があったかいことを感じてしまう、釣りで夏の魚が冬にでも連れてしまう、波がたたずサーフィンができないなどなど)

〇しのさん
・自然は瞑想(meditation)できる場所
・東京で生まれ育ち、50年前雑木林で遊んでいたのが、今大きな環境の変化で自然がなくなってきたこともきっかけ→次世代の人たちも感じ続けて欲しい。水が綺麗で透明だから「魚」が住めるというわけではない。見た目だけで判断してしまう状態があり、あらゆる微生物が悪とされて殺菌されてしまうなど

〇学生の声
お話を聞いていて「生態系ってすごい」と改めて感じる。対人間には、人の繋がりを感じることができ、感謝しやすい。しかし、生物には感じることや感謝は至らないことが多い。→何億もの生物が関わっていて1つのパンが出来上がっていることに想像力をもつ大切さ。

【Q3】これから市場になにを実装していけば気候変動問解決の近道になりますか?

〇しのさん
症状ではなくて根本の原因を見ないといけない
・「シロクマは忘れろ」
 →気候変動でシロクマの影響を見がちだが、あれは症状である。
  温室効果ガスを出しているのは誰なのか、システムを担っているのは誰かを知る必要がある。「大人では、mirakanでは、企業なら、学生ならどうするのか」というソリューションをそれぞれの立場で作っていく。
・生物多様性を守っていくのは人間の指名
・mirakanを立ち上げた背景とつながっている
システミックチェンジ、個人の行動変容のバランスどちらも大切で両者を再考していく。それがmirakanの存在
・国の国の方針を変えるのは大変。しかし、コミュニティは影響を及ぼす可能性が起こしやすい。

学生の声
貧困問題の話でも共通する部分があると感じた。→ホームレスの方にお金を渡すのは、根本的な解決になっていない

〇そうちゃん
・シビックエコノミー

・自分らは消費者と呼ばれているが、私たちは市民である。
 →私たち一人ひとりに権利がある。市民の皆さんに自分自身を認識してもらって、自分が何を選択していくか考えていただく
・Power to the people
 →自分はこれでいいんだという再認識
  仕組みに乗っかろうとする。Ex)選挙やSDGs等

〇mirakanのみなさん
・根本的な所では人生を楽しみたいという軸が中心である。
 →美味しいものを食べたい、自然で遊びたい

【Q4】ゼロウエイストと言われる中で一番削減できる無駄なものは?

〇しのさん
・事業の中では製品の循環や店舗では分けられて取り組んでいる(学生の意見より今回は素材の観点で)
・2025年以内に石油由来のバージン繊維をなくすこと
 →石油由来の製品はリサイクルで循環
  再生可能な素材を使っていく
  化石燃料由来の製品は作らない
  現在78%の石油由来製品はリサイクルを実施できている
   →22%残っているが、0%にするにはかなりハードルが高い
・製品開発から店舗に並ぶまで2年以上はかかる
 →お客さんの着終わった服をどう循環させるのかがヒントになってくる
・新しい素材はバイオマスやリサイクルなものを活用
・必要な分だけ作ること
・できるだけ長く残るものを作る
 →直して作る、細かいところまでこだわるものを作っていく
  →PatagoniaではSellをしばらくやっていない
・事業をやるうえで必ず害が出ることを理解してできるだけ負荷を最小限に抑えていく

〇そうちゃん
・実践しないと伝えられない
・自分たちが身近でできることは何だろうと考えたときにごみを減らすところが意外と出来た。(5~6年前から)
・現在オフィスの休憩室にごみ箱を設置していない(半年実験!27種類に分類することができた)
 →プラ込みで一番多い種類はペットボトル、ビニール袋、ストロー、カップなど。スタッフの動きとして、お弁当を作ってくるようになったり、ペットボトルを買うのをやめて水筒を持ってきたり・・・
・オフィスの次は店舗で出るごみが気になって、梱包材や消耗品などを全部分別して商品開発・プロダクトの部分で減らせるようなアクションに繋がった。
・アパレルのゼロウエスト認証を作成
 →上勝町を参考にした
  ゼロウエスト認証などについてはコチラ

〇しのさん
・オフィスにゼロウエスト部署ができた
・2次流通(古着など)はかなりの流通規模が増えてきたが、いまだ1次流通(新商品や新品製品など)が多い
 →どれだけ長く着れ服を提供するか
  メンテナンス:手入れが重要になっていくので、顧客に手入れ方法などを伝えられるように心掛けている
・会社はやっているけど店舗など現場には伝わっていないというパターンが良くある

【Q5】社会課題に配慮をして経営をすると利益が圧迫してしまいやすい上で、赤字を出してでも活動をやっていくのか、イーブンになるように活動をしておられるのですか?

〇しのさん
・営利企業なので、利益を出して存続をしないといけないが、地球を守るというミッションがあるので、両方を実現しようと動いている。
・過剰なマーケティングコストを減らすなど存続するために無駄なコストを減らすという取り組みを行っている
・環境に負荷がかかっているのに安く提供されているものに今税金をかける等の対策をこれから行っていく必要がある(Ex:炭素税など)

【Q6】日本とヨーロッパの環境の意識の差はどれくらいありますか?また、日本人は環境問題について意識が低いと感じるときや理由で思い当たる部分はありますか?

学生:
自身の身近である家族や友人、大学のコミュニティで気候危機や環境問題について関心がない人が多い。しかし、グレタさんのような海外の若者は関心を持ち、実際にアクションを起こしている。なんでそんなに日本人と海外の人と差があるのか気になったので質問をした。

〇そうちゃん
大きく関わってくるのは教育。選択肢がない中で選択肢を作ってしまう日本。自然との共存の減少やコミュニティの分断が起きている。「高度経済成長の中で誰がどうそうさせたのか」学生のみんなはどう思う?

〇学生
・資本主義経済、競争がそうさせている、成長、発展・・・
・発展させるには市場ができてくる
・自然で育つ環境が少なかったからこそ環境意識が低い??
・財政難・都市がコンパクトになることで、自然が減っている
 →いい風に見えるが、グレーインフラが起きていて環境負荷がどんどん増えていっている

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前半セッション終了!

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〇学生の終了後の感想
・個人だけが頑張るのではなく、周囲を巻き込んだ取り組みも必要だと気がつかされました。


三谷の感想

一旦ここで学生セッションが終了しました。学生の驚きや頷きがマスク越しの表情でも身体でもリアクションがたくさん見られてとても良い機会だったなと思います。聞きたいことがたくさん残ってもやもやしながら帰り、学びを整理して次のステップに上がることが、社会課題解決という大きなインパクトやアクションへのモチベーションに転換されるのではないかと私は考えています。このレポートで参加してくれた学生が受けた学びのようにたくさんの人に良い影響を与えられることを私は願っています。

後編はアダルトチームのトークです!近日公開予定!お楽しみに~

<mirakan合同会社について・ゲストの皆さんについて>

▽mirakan合同会社について

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▽篠健司さん

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▽市原壮一郎さん

市原さん

▽市原詩野さん

詩野さん

▽小田淳子さん

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mirakanのみなさんありがとうございました~!





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