【report】mirakanメンバーと初のオープントークセッション!アダルトチーム社会人版@QUESTION5F~後編~
こんにちは!おなじみレポート担当グローカルインターン生の三谷です。
本日はmirakanの皆さんとヤングチーム(学生)・アダルトチーム(社会人)のパートに分けてトータル3時間のトークセッションを行いました!そんな充実した時間を前後編に分けてみなさんにお届けします~!
~本日のゲスト~
mirakanのみなさん
市原壮一郎さん(以下そうちゃん)
篠健司さん(以下しのさん)
市原詩野さん(以下市原さん)
*詳細は、前編もしくはページ下部をご覧ください
Kyoto member
近藤 令子さん(れいこさん)はてな共同創業者&Voice4u取締役
赤坂 美保さん(みほさん)子連れMBA代表
岩崎仁志さん(いわしくん)ヒューマンフォーラム社長
今村哲也さん(京都信用金庫・ヒューマンフォーラム修行中)
ミツギタカユキさん Three Tree Design代表/TEDxKyotoオーガナイザー
新堀さん・桐岡さん 京都市環境保全活動推進協会
後半はアダルトチームのセッション!
今回は、様々な分野で仕事をされておられるアダルトチームの社会人のみなさんが集まりました。
始めにチェックインを行い、グローカルスタッフのHilaさんから気候変動問題と貧困の課題に同時にアプローチするマイナスプラスモデルについての説明や今回アダルトチームに力をかりたい理由や趣旨についてお話がありました。その後、時間いっぱいトークセッションを行いました。
<チェックイン>
「いつもなにをしている?はじめまして!」 ※一部抜粋
・プライベートは自然に関わる活動をしている
・休みの日はサーフィンや釣り、ランニングをしている
・アパレル業界28年目!
・赤ちゃん連れのMBA勉強会を開いている
・現在は自然エネルギーの講座を担当(昔は途上国の土地利用変化について関わる仕事や、アフリカセネガル青年海外協力隊で教育に関わっていた)
・ESDや環境活動を進める仕組みや中間業務に関わっている
・大企業の入社式前日に人事部へ行き入社を断った
→インターネット企業を立ち上げて楽しい日常を過ごしている!
・ライフコーチングを行っている
・デザインの仕事やコミュニティ作りを仕事にしている
・キャンプが好き!
・フルタイムではPatagoniaの仕事をしている(しのさん)
・Patagonia17年目。プライベートではサーフィンや登山を行っている(市原さん)
・40年以上サーフィンやクライミングを行っている(そうちゃん)
・「カスタマーサービスは何ぞや?」という問いをもって普段店舗で働いている(そうちゃん)
京都でのー+(マイナスプラス)モデルの模索
今回のセッションテーマは、ずばり!「京都(日本で)マイナスプラスモデルを作るためにはどうしたらよいのか?」です。
🌎そもそも、マイナスプラスモデルとは何なのか・・・?
企業が環境負荷をかける仕組みやランニングコストをマイナス要素としてコスト削減を図り、その分プラスになったお金をそのLOCALにおける貧困問題へのアプローチに活用。生み出したマイナスをプラスに転じさせ一般的には別々に捉えられていた気候変動の問題と貧困問題へ同時にアプローチする循環を図るモデルです。
台湾では、Pepar(領収書等)をデジタル化し市民や企業にアクションを起こしてもらうことで、紙のコストを減らしマイナス要素を作り貧困家庭にLEDを提供するという事例があります。▽IKEA台湾での活動
これは前編でも紹介した台湾の社会活動家のCoreyの働きかけで実現し、構想から実現まで6~7年かかったそうです。(日本とバンコクも巻き込んでモデルを作ってみよう!と学生同士がコラボレーションして動いています)
LOCALの文脈でのマイナスを探るリサーチ・・・
現在、グローカルがコーディネートを担当している大学のPBL授業で当該モデルを取り上げ、大学生が各国のマイナスプラスモデルをリサーチすることや何をマイナスすればいいのか?どうやったら企業がマイナスを作れるのか?検証をしています。
このモデルでは「エネルギーをいかに使わないか」が一番の解決策ですが、モノづくり企業が元気な京都の文脈では、各社の省エネへの取り組みはもうすでに進んでいるため、学生の間では企業でマイナス要素をどう作るかについての議論が行き詰ってしまいました。では、「京都(日本で)マイナスプラスモデルを作るためにはどうしたらよいのか?」という大きな問いをアダルトチームとmirakanのみなさんでトークをしてみよう!
ということで頼りになるかっこいい大人たちに集まってもらって、アダルトチームのチカラを借りることになりました。
アダルトは「ごみ」に着目
(この写真は行元がブラジルの海辺でビーチクリーンに参加したときのものASIAからもゴミが流れついていました・・・)
ーごみのコストが削減できるのではないか?(いわしさん)
コロナ前はオフィスに40人、今は5~10人くらい人が減ったが、ごみの回収は人数に関係なくお金を払っている。活発に活動すればするほどごみが際立って気になっていく。「ごみのコストが良い感じに削減されるといいのではないか?」と感じる。雇用と給料、活動について見直さないといけない。量に応じて支払う金額を変えれる選択肢があったらいい。ごみのために必要になっているコストをマイナスとして計上させるのはどうか?
〇しのさん
・契約の内容になっていくのか・・・?
・企業はCO2を減らしていくとごみを削減していくというおは可能ではないか
〇行元
徳島県上勝のゼロ・ウエストセンターは上勝というサイズ感だからできているのか?どんな循環が起きているのだろう・・・(上勝、周りの街)
〇そうちゃん
ノウハウ共有しながらコストを減らしていくという考えを持っていく。1店舗だと微々たるものだが、会社規模で考えるとかなり大きな数字になる。
〇京都市の方
廃棄物は民間が契約になるので、行政がなかなか入り込めない場合が多い
ブラックボックス的な状態。
ーエコな活動は、経済的なマイナスが短期的にでる
バランスのとり方?プラスチック。売ってた企業は利益が減る。行政はやりにくい。傘のビニール袋のせいで、環境被害を受けている人たちがいる。何か削減したときに、誰か助けられる事が起きる?環境負荷をかけている企業は変わらざるをえない状況はつくられている
ゴミとしてみるとコスト、別の見方をすると資源
〇しのさん
Patagoniaでは、作り手の創る責任の部分にあたる。ゼロウエストを目指していてもいくらかのゴミはでてしまう。いかに資源にしていくか、ゴミとして扱わないチャレンジをしている。循環可能な素材、サイクルを考えた上での生産。ポリエステルはケミカルリサイクルで循環可能。麻、セルロース系の繊維。ごみという視点をどうマインドセットとともに変えられるか。現状ごみはコスト、考えを変えると資源になる。
京都と考えたときに民間企業に委託をしているが、それがどのように処理されているか理解していない、任せている。そのあとのプロセスを誰も知らない。どのように見える化するか?
いわしさんの着眼点からアダルトチームの乗っかり力で、どんどん拡がりました。
ここで、れいこさんのインパクトクエッションが。
今学生が調べている進捗や行き詰っている部分は?
A.KESに取り組む企業のリサーチなどを行い、日常のロス(💡、紙)CO2削減のための働きは知れた。ただ、どの業態・業界が減らしたらお金がマイナスにできそうというところまで進んでいない。業界ごとに資源の必要性などが違うので複雑性に困っている。。。
〇しのさん
京都市の生ごみ、残飯は??
〇新堀さん・桐岡さん
京都市は基本的に焼却。南部は分別してバイオガスで発電をしている。工場で分けられる仕組みになっている。王将は自社で堆肥化して自社の農場に還元している。ある程度の量をまとめないと堆肥化できないので、基本的には燃やしている。一定食べ物ゴミが出るところにターゲットをするといいかもしれない?堆肥化して作った物を子ども食堂などで還元するなど?
断捨離がドライブに!循環や出口のありかた
〇れいこさん
🍃「エコリング」Bcrpを受賞
タンスに残っているブランド品を買い取って再販する。一般の消費者から買い取る。何でも買い取る(ポールペン1本とかでも)コンテナに詰めてタイに送り重宝されている。断捨離するのが便利だからというのがエコな消費に繋がっている(現在120店舗→来年には200店舗を目標)
断捨離して生まれた余剰金をプラスに充てる案!
企業の余剰品って?・・・オフィスを縮小すると文房具がでてくる。移転。引越しをする時に、いらないものが沢山出てくる。お役所では年度末の予算で購入をするのは余分である物を余剰品としてもっていく。
〇みほさん
👕子供の服は溜まっていく(サイズもすぐ変わっていく)
何歳児のものが欲しいというニーズはある。買ってしまうが半年とかで着れなくなる。捨てられない、でもあげる機会がない。
ごみだと思っているものがエンドでどこにいってるのか。他の国に渡すとかごみがどうなっているかが見えているのか。アパレルが回収して海外に送ることが多い。アフリカが洋服の墓場になっている。出口がどうなっているかなど目も当てられないことになっている出すこと自体、罪になってしまう。着なくなった洋服がどうなっていくか考える必要がある。
ー出口がわからなさ過ぎて困ってしまう。みんなどう考えているのだろう、答えがない。
あなたにとって気候変動対策は生活の質を高めますか?
GLOBAL:66%・・・生活の質を高める
日本:17%・・・高める 60%・・・脅かす
京都:70%近く・・・質の向上につながる 10%・・・脅かす
始末の心。京都企業は良いアクションが起きるのではないか?れいこさんが委員をつとめる京都発脱炭素ライフスタイル推進チームのリサーチでの話を共有いただいた。
ーCost Per Wear 1回あたりの値段にすると?
生活の質という言葉から、生活の質を高めるのは人と人との関係性も物も街も、短期的でもスポット的ではなく長期的に付き合う、時間をすごす感覚。物の値段だけでは判断できない。Cost Per Wear という言葉がある。洋服を1回あたりに着た時のコスト。高くても数年単位で使用頻度を見ると「高い」と言えない。1回あたりの値札で見ると高いと感じても10年使える/使うものであって比べることができない。洋服はもう一枚の皮膚である→大切にすべき。(行元・三ツ木)
動機は環境のため?わくわく?
環境もだけれど、個人の欲求を満たしていく必要性の大切さにも触れられた。(Ex:台湾IKEAでレシートをデジタル発行に変えるとソフトクリームをもらえる)
アダルトな社会人のセッションを聞いて学生からの質問
リユースの話は何回まであるのか?2次流通の後は何次流通までいけるのか?
→いわしくん:人の価値観による。ネットに入れて洗うかで5年くらいもち度が全然違う。
ブランド側から見ると・・・
→しのさん:ハイブランドとファストファッションが2次流通をするとき、ハイブランドの方が利益が出やすい。ファストファッションは利益が出ないので、そもそも2次流通をやらない。最後が素材のリサイクルの方が取り組みやすくサーキュラーの根本になる。
どんな循環を作るかの前提がないとアクションをしてもらうのは難しい
KEYは人間
〇いわしくん
「にんげん!」とは。コストを浮かすのは人間がポイント。洋服屋さんは仕入れている。工場があって、値引きの交渉を行う。関係性に線を引いている知らない人だと交渉などどんどんいえるが、友人や相手の情報を知っていると、いいにくい。ごみでも喫煙の問題でもそうなるのではないか?
相手を知らないから無関心に行動するが、事情を知っていると意識的に行動が生まれていく。経済合理性を超えて人間性の良さからアイディアを育んでいくと面白い。
最後にmirakanのみなさんからメッセージ
〇そうちゃん
仕組みを作っていくことはいくらでもできる!目指そうと思えば人間は可能であるが、中身(価値観など)が大切だと感じている。新しい価値観をもって生活している方(古着が好きで長く服を着ていたい!)がカッコイイ。そうやってそんな流れを生んでいけるかがポイント
昔から続いているもの。強みをどう生かして循環させていくか
地域や人の強みをどう生かしながら、サーキュラー、人のことを考えるか対話を通じて進める。
〇しのさん
古くなった服をアパレルの中で解決しないで紙にする(繊維→コットンに)服のリサイクル17%率は低い。紙は80%。紙になるとリサイクルがされやすい。服を紙に変える産業をやったら好評。業界の中だけで取り組むのではなく外部や業界の縦横断を駆使して取り組む
横断的に!柔軟な発想で :)
〇市原さん
自分の中に生まれた違和感や疑問に気付ける力を身に着けることが大切。癖を変えようと感じたときに、自分の中の疑問や違和感に向き合うことが学生の時に取り組んだ。プラスマイナスモデルは今やっている仕事と一緒である。話を聞いたりしたり、気づきをシェアしたときにサインとして自分に問い続けるといいのではないでしょう。
こうしたトピックに興味がある人は是非GLOCALまで!
★取組概要
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?