What’s your endgame?(あなたのエンドゲームは何か?)
私は、京都の認定NPO法人グローカルセンターで遊びながら働く行元沙弥です。好奇心と行動力があり、それ以外は助けてもらって生きています。
好きなことばは「逆は真なり」です。
ーWhat’s your endgame?(あなたのエンドゲームは何か?)
この問い。
この記事をことあるごとに読み返しながらも、日常では深く向き合うことができずにいました。
以下、引用と私の記述がごっちゃにならないように気を付けながら自分の整理のために綴ります。
冒頭事例として挙げられるレシプロシティ財団はニューヨーク市でホームレスの若者たちの支援に取り組んでいます。
こうして、規模とインパクトの直接的な関係に疑問を投げかけ、非営利団体には自らの「エンドゲーム」を明確に定め、それに向けて戦略を考える必要があると主張しています。
2024のチャレンジ。
まず現在、GLOCAL CENTERでは2024年春から、関西大学馬場先生のクラスでインパクト加重会計を学ぶ学生・大学院生の最高なチームとの協働で、定量的な数値だけでは測れない、生み出してきたインパクトの見える化、言語化にトライしています。
私とトニーで組織を代表してこのプロジェクトを進めています。とりわけ2020~2023年に実施した3カ年の高校生向けプログラムがもたらしたインパクト、企業研修や学生×企業のプロジェクト事例にフォーカスしながら進めています。
無理に参加者を延べ人数にしなくてもいい。1000人の学生に〇〇しました、ではなく毎年平均20名のプログラムにきてくれた参加学生と手触りをもって関係を大切に築いて、社会のレバレッジポイント見据えて社会システムを変革し続けたい。10人がその周りの10人に話して、またその10人が話したくなるような活動で1000人にしていきたい。
学生からの問いで私たち自身も大切なことが明確になったり、活動の棚卸ができとても感謝しています。年度末に形にすることを目指している「インパクトレポート」の作成にあたり、なんのために作成するのか?というところから聴いていただけることで、走り続けてきた毎日ですがそもそもを見つめる時間や、原点の2013年からの活動の振り返りや、今の私たちにぴったりな言葉の模索、俯瞰したり遠くを見つめる時間を持てています。
記事の内容に戻ります。
NPOが成長の際に直面するかべ
これらの要因が合わさり、非営利団体が成長やスケールアップを困難にしているとされています。だからかと納得してる場合じゃないのですがとても共感できます。
以下、2資金調達とサービスの非整合性と3成長投資に対するバイアスについて特筆したいと思います。
✒2資金調達とサービスの非整合性について
今の私にとっては特に、2資金調達とサービスの非整合性がむずかしいです。この点についてはソーシャルセクターのみならず、既存の組織の中で、社会性や公共性が高く、評価基準に当てはまらない未来軸のダイナミックな取り組みや新規事業や構想の部分で、よく起こっているような気がします。
いかがでしょうか?
ここで一旦、某大学のベンチャーキャピタルで新たな技術に投資を担当しているマネージャの友人Sくんからのフィードバックを紹介します。
NPOに大企業のCSRの予算が流れない理由その1
@その2なども募集中です
✒3成長投資に対するバイアスについて
まさにここは強調しておきたい点で、GLOCALは事業型NPOとしても価値を提供して対等なパートナーになっていきたいので、直接的なインパクトを達成できるプログラム、事業連携はどんどん伸ばしたい。そして本当に有難い。その上で、同時に、組織基盤の強化は命題で、スタッフが「NPOで働く」という選択を、ライフステージが変わるまでのものに絶対にしたくない。
ちなみに記事では、
スタートアップ(50万ドル未満)
コンセプト実証(50万~200万ドル)
成長初期(200万~500万ドル)
飛躍期(500万~1,000万ドル)
フルスケール(1,000万ドル以上)
そのあとのロードマップとして6つのエンドゲームが示されているのですが、まず規模感からして、日本とは異なります。内閣府特定非営利活動法人に対する実態調査(R5年)をみると、【収益規模~100万円、~500万円、~1000万円、~5000万円、~1億円、それ以上】という規模間で、区分は異なります。
本当の意味でGLOCALのスタッフ自身がこの組織で、長期的な視点を持つことができる安心できる環境づくりができるかが、日本でNPOで働くをスタンダードにする文化を日本でつくっていけるかどうかの解になる。行動していくしかないし、このメンバーだったらできると心から信じている。
Credibilityを高めるために
そんな大きなことを眺めながら、日々の関係構築やレポート。ていねいに、地道な1歩を重ねていくしかない。スタッフが健やかであること。発信・やることとしては、やっぱり、インパクトレポートだな!!!!と。
京都という場所で活動をさせていただきながら、ここでの知見を全国、世界にもフラットに広げていきたい。これは組織の拡大という意味ではなく、このidea(考え方)まちを巻き込んだ人材育成のしくみそのもののスケールを指していて、正直、新卒採用や定着、分野と世代を超えた専門がまたがる長い時間軸での新規事業のアイディエーション、VISION メイキングなどなど、全部所属も地域も文化も超えて一緒になってひとつの器にできると私は信じています。
どこからお金をもらうのか、お金の種類*について(*寄附、委託、自主事業、助成金、リスクが取りやすいお金、リスクを取れないお金など、ここはプロにもっと教えてもらいながら観察しつつ)大企業や中小企業の現状や立場にも立ちながら、軽やかに境目をなくしていきたい。
(・・・このあたり、行元までDMかお会いした時にフィードバックぜひお願いします。)
また記事の引用に戻ります。
いよいよ本題です。
今の私は【①オープンソース化5割②レプリケーション3割③行政施策への導入2割】が理想ではないかな?と思っています。
スタッフのみんなどう思う?まず1つに選ぶとしたら理想は①
2021-2023で行った国際プログラムや、今からはじまるイニシアティブプログラムは②でここをとことんがんばりながら、①に近づけていくみたいな?
けど②に④もめっちゃ絡んでいるから④もいるかな。増えてる
ということで今は②に着手していたり、③の割合が多いです。
前述したとおり、規模感からして、日本は異なるのですが図のみ再掲します。
現状GLOCALは収益規模5000万円強、2030年までに1億円をめざしています。それもスタッフの数は変えずに。運営形態を多様にして、チームをたくさんつくって真のコラボで組織運営を継続しつつ、大きくしたいというよりはNPOの業界全体に流れる人やお金を生み出していきたいという気持ちが強いです。ーNPOで働くをもっとスタンダードに。
GLOCAL CENTERのエコシステム、プラットフォームで日々人が出会い、新たな縁が生まれ。組織人や学生としての肩書ではなく、個人としての自立的な意志ある活動を通じた、日常的な縁や出会いが着想となり組織基盤、組織の方向性、あり方を揺り動かしていく先に、大きなインパクトを生んでいく。インパクトを生むことは、財政規模を拡大することと同義ではない。とはいえ、非営利団体が軸となる能力を開発するためには、最低限の資金が必要である。
大きく寄付型のNPO、事業型のNPOがありうちは事業型が主で走ってきたけれど寄附を強化してハイブリッドにしたい。
この文章も、まだまだアップデートができそう。「コンヴィヴィアル(convivial)」自立共生というキーワードも入れたい。
組織の規模とインパクトの大きさは必ずしも同じではない。
非営利団体の目標は、ひたすら予算規模を拡大することでも、活動範囲を広げることでもない。真の目的は社会的インパクトの達成だ。非営利団体が見据えるエンドゲームを詳しく分析することは、非営利セクターがインパクトを最大化させたあとの次のステージを描くということである。だからこそ、非営利団体のリーダーたちは早い段階でエンドゲームを明確に定義する必要があるし、資金提供者たちはそのエンドゲームに到達するために手を貸す必要がある。
2024年6月、代表理事3期目に突入しました。
みなさん、手を貸してください!
改めましてよろしくお願いします。
代表就任1505日目 7月15日
行元 沙弥
追記)
今週、メンバーや関係者との大切な打ち合わせがいくつかあるので、私の頭の中のスナップショットを書き留めました。この夏はめっちゃ遊ぶので、今日は私の頭の中を海の日にしました。
参加者が、インターン生となり、活躍して多くの大人や学生の心を動かしている。インターン生の働き、学生の視点に私や私たちは日々助けられている。これをどう評価しはかればいいのだろう?これほど意味ある、嬉しいことはない。10年におよぶ講義のまとめを根気強く一緒にしてくれているインターン生のMちゃんこの場をかりてまじでありがとう。後になればなるほど意味があることをしていきたい。
現在何らかのプロジェクトでチームになってくださっている連携先の方、学生、理事の皆さんに向けて、という意味合いもこめて届くといいなと思います。イベントへの参加というひとつのアクション、隣にいる人の話を聴くという大きな勇気になること。話しかけてみるという大きな1歩。イメージではなくリアリティを持って理解し合うこと。共感の寄附により認定NPO法人という形態が継続される意味、1つのプロジェクトや活動が、何につながっているのか。何に繋がっていくのか。
ものがあふれる時代、成長の在り方が問われる時代、GLOCALは皆さんと一緒に意味あるものを価値にして、風通しの良い社会を創っていきたい。
NPOをつくりたい、NPOで働きたいと言ってくれた高校生がいて。現状の日本を見たとき、10年を超えた私たちだからこそ、もう少しやれることがありそう。おいで、って自信を持って言えるように変えていく。
この1年は、この問いを意識して向き合う時間をメンバーと取りながらも、目の前の「今」を生きたいと思います。
ーあなたのエンドゲームはなにか?