ばいばいから、はじめてみる?
はじめまして。私は、行元沙弥です。京都で教育系のNPO GLOCAL CENTERのCEOをしている人間です。
タイトルは、これからなにかをはじめるとき、考え始めるとき、決めるとき、日常の学び。大切な人やことを、大切にするために自分自身に問いかけたいと思っていることです。
問うこと、そのものから逃げない。
このblogを書いておこうと思ったきっかけが、3/14に開催されたWell Learning Dayで、塩瀬隆之さんとのセッションに登壇させてもらったこと。「WellじゃないLearningって?」という問いからはじまり、私自身、無意識の~ねばならないたちに意識的になり、一人では勇気がなくて踏み込めなかったり、気づけなかったことで溢れる時間を過ごせました。
未だに思考がいい感じにぐらぐらされていて、まとめるためというよりはじっくりプロセスしたいのでこの場に書き残しておきたいと思います。(年度末怒涛でそれどころじゃないという時にこそ!)
だって、ひとりではできなくて簡単じゃないから。
🎥当日の様子については下記をご覧いただけたら嬉しいです。
上記が、すばらしいゲストの方々の全体を通してのメッセージだったように感じます。会場はこんな様子でオンラインでも、多くの方にご参加いただいていました。(オーストラリアの友だちメルも聞いてくれて、うれしかったよ!ありがとう🐨)
1つだけでも、ByeByeしてみる?
突然ですが、みなさんが思っている「~ねばならない」はなんですか?
そしてそれらは、あなたをどこに連れていってくれますか?
みんなで、じっくりプロセスしたい。
上に並べてみた「~ねばばらない」は、かつての私/今の私が、感じたり思っていたことを書いてみたのですが、おそらく多くの方が感じたことがあったり、言っても仕方がないと胸にしまっているように感じます。3/14のセッションであらためて思い出したりしたのであえて書いてみました。
UNLEARNINGのちから。
私自身、日々プログラムや研修の中で意識的に"UNLEARNING"(積み減らし、手放すチカラ)ということばを大切にしています。これは自分への戒めであり、NPOとして若者が希望をもてる社会づくりに欠かせないコラボレーションで一番大切な考え方だと信じているからです。
例えば経験がないから何もできないと思っている学生さんがいたとしたら、伝えたい。決して、そうではありません。経験が邪魔をして挑戦ができない大人は、自由でのびやかな発想を持っているみんなを必要としています。できるできないの境界を「これがしたい!♡」と軽やかに越えていくパワーを持っているのは君たちだから。実際に、レゴ社やユーグレナ社は子どもたち、高校生を新たな目で見つめ直し、将来をつくっていく人、最高未来責任者と再定義しています。そうした新たな目で学生を見つめる企業さんも増えてきています。
テスト、満点じゃなくてよかった!
今回、塩瀬先生との会場のみなさんとのセッションでの多くの驚きと気づきをいただいた中でも、はっとさせられたのは「満点は本当に善なのか?Wellなのか?」という視点。
これに、日本の学びを巡る閉塞感を吹き飛ばす全てが詰まっているなと思います。
おそらく、100人中ほぼ100人が「YES」と答えてしまうこの問い。
フランスでは、20点が最高得点で、がんばっても16点しかとれないしくみになっているテストのお話をうかがいました。満点は学びの終わりであり、過去の学びだからという考え方だそうです。はっとさせられました。
良い点数をとったら、それで学びがおわってしまう。
そう考えると、1しかしらない、2しかわからない。残り18の余地があるというのは希望であり、また16知っている人の過去の学びやリミットを外す役割にもなるんだとも感じました。
満点を1億点にするアイデアもでていて面白かったのですが、もし学生さんや先生がこの記事を読んでくれているなら学校や大学の30点や40点のテストを先生や周りの人が「あはは!やったー!」って祝福出来たら社会は優しく学びが本当の意味でのびやかになり、おもしろくなるのになと思いました。終わりない学びだなあと、本当の意味で向き合えるためのテストになったらいいなと心から思いました。
今はわからない、その先に待ってるもの。
新しい時代、変化が速いから学ぶ。という外からの条件ではなく、わからないことを愛でながら、わからない自分を愛でながら、長いスパンでゆっくり学び続ける身体と心を整えたいと思いました。やらなきゃ!~ねば!ではなく、自分を奮い立たせてくれた考え方すら感謝をしながら思い切ってまず手放し、積み減らせると、次のパラダイムにシフトできる。新たな価値を創れる。ということを心から信じて進みたいと、意を新たにしました。
UNLERNINGの実践者 Jacinda Ardern
ー37歳(2017)でNZの首相になり世界初の産休を取得、"国のTOPになるとは思ってもみなかった"という彼女はまさに、アンラーニングの実践者だと感じます。警察官のお父さんと学校のカフェで働くお母さんの元に生まれ、NZ Muruparaという郊外のまちで羊をおいかけのびのびと育ってきたという彼女、だれが国のTOPになるとおもっていたでしょう?
「いずれ世界は追随する」とメタンガスに着眼し家畜や農家に直接課税する世界初「うしのげっぷ税」の導入提案。反対されても、議論を呼んでもこうした提案をすること自体に意義があり、これまでにあるないではなくほしい未来のために当たり前を手放し、やってみる。言葉にする。行動する。そして、そうした勇気が、次のスタンダードをみんなが考え始めるきっかけになることも体感し目の当たりにしました。"I'm human"と言ってリザインし、首相の前に一人の人間で、そのことを彼女自身が一番大切にしているからこそポジションをあっさり手放したことが、本当に潔くかっこいいです。
アーダーンさん、おつかれさまでした
ことばにしておく。
私は、自分の心が連れて行ってくれるどこにたどり着くかわからない学びをし続けたい。それが、若者の具体的な勇気になったら嬉しい。ひとりで大きな世界をまっすぐ見つめて考え抜くことができる個人の涵養と、そうした個人が集うみんなが自分を相手を、心から祝福できるような学びの場をつくる仕事をし続けたい。
これは筆者に2017年のSLUSHの無礼講ランチでお会いした時。くつも未来だった。言葉を変えて、いろんな人が同じことを伝えようとしているなと感じます。
最後に。これは奇しくも4年前の今日3月16日に、私がかいたblogです。書くことを通じてしか私は自分がどこにいるかわからないようです。
変わり続けているようで、大切にしたいことや問いは変わっていない。
byebyeしながら進もう。