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その「やりたい」は本物か?
「今年の夏こそダイエットを成功させて、可愛い水着を着てみせる!」
「早起きして、仕事に行く前の時間に朝活をするぞ~」
「読書でスキルアップをしよう。一か月に三冊は読む!」
こんな目標、立てたことありませんか?
日常が目まぐるしく過ぎていくこの頃は、
ぼーっと過ごしているとどんどん時間が過ぎていくので
新しいチャレンジを始めたり、目標を立てたりするのはエネルギーがいりますよね。
そういうことをする絶好のチャンスが
季節の変わり目や、引っ越し・進学・就職など環境が変わったとき。
小さいキッカケに背中を押されて、
成長できるのはとっても素晴らしいことです。
ただ、そういう目標をたてるときに意識してみて欲しいのは
「それは本当に自分がこころから望む未来か?」
ということ。
現代は、InstagramをはじめとするSNSで
あまりにも多くの「充実したライフスタイル」を見せつけられるので
他人のキラキラしたワンシーンと自分の日常を比べて、
「自分の人生はなんてつまらないんだろう」なんて思ったりすることもしばしば。
そうやって比較することが簡単になってしまったが故に
『自分のなりたい未来』と『他の誰かが目指す未来』の境界線が曖昧になってきているように思います。
でも、誰かの声に踊らされて生まれた理想は、そこまでたどり着くエネルギーを与えてはくれません。
ひとは、思っているよりも自分のこころに正直です。
今日の話は、そんなわたしの体験談です。
英語が話せるようになりたかったわたし
今から約6年前、主人がアメリカへ留学することが決まったときの話です。
それまで、小学校・中学校・高校・大学と14年以上英語を学んでいながら英語で会話をしたことはありませんでした。
(たいていの日本人はそうかなと思います)
わたしは常々、
自分が英語を話せないのは英語を使う機会がないからだ!
と思っていたので
渡米して英語しかない環境にいけば、きっとすぐ話せるようになると思っていました。
渡米にあたって、単語帳や英文法といった受験勉強系のものから、発音トレーニングやスピード英作文などの会話術を鍛えるものまで、それはもうたっっっくさんの英語の参考書を買い込みました。
そして・・・・思い知った絶望。
ネイティブの英語、まじで一個も聞き取れません。
速いし、音は繋がってるし、最後「?」で聞かれても、Whatで尋ねられてるのかYes/Noを尋ねられているのかすらも分からない状況。
これまでやってきた受験英語とは全くベクトルの違うタイプのリアルがそこにはありました。
あまりにも何の会話も出来ないので、渡米当初は引きこもり気味に。
渡米前にイメージしていた、キラキラの駐在生活とは真逆のくらーーーい日々を送りました。
結局、そのあとも生活に最低限必要な会話が少しできるようになったものの、「英語が話せます」と人に言えるほどに達することはありませんでした。
そんなわたしが、「英語が話せるようになりたい」と真剣に思ったのは渡米して一年ほどたった頃です。
こころから英語を話したいと思ったあの日
我が家の長男は、2歳9か月から現地のデイケア(保育園)に週二で通うようになりました。
英語はもちろん話せなかったのですが、デイケアの先生がとってもいい人で、日々の様子もすごく細かに教えてくれるし、英語の話せない長男にも逐一声をかけてくれて、長男自身も「学校楽しい!」なんて言っていたので安心して通わせることができたのです。
最初の頃は朝の送迎で親から離れるのを嫌がっていたものの、二週間もすれば楽しく通えるようになりました。
そんな保育園で、親子で集まるちょっとしたイベントがあった時のことです。
イベント終わり、長男のクラスメイトが持ってきたラジコンのおもちゃに数人の子供がむらがっていました。
音を立てて光るおもちゃを夢中で追いかける子供たち。
長男は、すごく興味がありそうでしたが、どうやれば仲間に入れるのか分からないのか、遠巻きに眺めているだけでした。
そうこうしていると、ラジコンがキュイーンと走り出し、遠くで見ていた長男の足元にぶつかりました。
びっくりしてラジコンを拾い上げる長男。
それを見て、ラジコンの持ち主の男の子が長男の元へ走っていきます。
「返せよ!それは僕のラジコンだぞ!」
そう言って、長男の手からラジコンを奪い取りました。
その次の瞬間。
「うわあああああああああぁぁー!」
長男は火がついたように泣き出しました。
元々そんなに感情表現が強いタイプではないので、あんなに大きな声で泣く長男を見たのは、後にも先にもあのときだけです。
「違うよ、違うよ」
「おもちゃを取ろうと思ったんじゃないの、返したかったの」
「大事なおもちゃだってちゃんと知ってるの」
そんなことを言いながら、ずっと泣いていました。
言いたいことが言えない苦しみで、泣くしかできなかったんだと思います。
それなのに、
おもちゃを取ろうとしたのは誤解だよ、そうじゃないよ。
その時のわたしは、そんなことも伝えられなかったのです。
めちゃくちゃ自分を呪いました。
ここが日本だったら、ちゃんと誤解を解いてあげられるのに。
むしろ、「おもちゃが気になるんだったら、『僕にも見せて』『一緒に遊びたい』って言ってごらん」って促せるのに。
自分が英語を話せないのを言い訳にして、長男と深く関わることを避けていたんです。
気づいていながらも見て見ぬフリをしていた自分をはっきりと自覚させられ、わたしは強く強く思いました。
英語を話せるようになりたい、と。
この事件があってから、英会話教室でも自分から発言するようにしたり、休憩時間は同じ教室の日本人ではなく先生と話すようにしたりと、
英語への取り組み具合が全くと言っていいほど変わりました。
今でも思うように英語が話せないシーンは多々ありますが
もし同じ状況に陥ることがあれば、子供同士の誤解を解いたり、自分の子どもに話すキッカケを与えてあげることはできます。
それは、ここの英語レベルまでは到達したい、とわたしが真剣に願ったから。
渡米前に思っていた、「英語が話せたらかっこいいだろうなぁ~~」という漠然とした動機では、全然足りなかったんです。
もしあなたにも、なかなか達成できない目標やチャレンジがあるのなら、
「それは本当に自分がこころから望む未来か?」
ここを見つめなおしてみて欲しいです。
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