抽象度を上げると景色が違って見える
こんにちは。マスメディアのニュースなども、そのまま見るだけではなくて、抽象度を上げてみると見えてくる景色も違ってきます。
抽象度を上げるとは、情報量の少ない状態から多い状態に上げていくことです。
苫米地英人著「あたまのゴミを捨てれば、一瞬で脳が目覚める!」によると、
”特定の個人(Aさん)→人類→ほ乳類→動物→生物、といった具合です。このとき、情報量の多い状態を「抽象度が低い」といい、情報量が少ない状態を「抽象度が高い」といいます”
と分かりやすく説明されています。
「木を見て森を見ず」という言葉がありますが、ニュースの話などはそれに相当しますね。
近視眼的に見る話が多くて、ニュース番組をみるとどのチャネルをまわしても似たような
話になってうんざりします。
そんな時に、ニュース報道の具体的な話から、報道されていない本質は何だろうと、自分で抽象化して考えてみるのも良い訓練になりそうです。
例えば、最近のニュースから最近の話題の1つでレジ袋有料化というのがあります。
ググって見ると、どこのコンビニではいくらとかの話が多いです。
もう少し抽象化して考えてみました。
1)日本という国より抽象度を上げて、世界ではどうなのか
2)有料化にする目的は海洋プラスチックゴミ削減とあるが、どの程度効果があるのか
1)については、
こちらの記事をみると、
「世界9カ国“レジ袋”最新ルポ」
https://r-tsushin.com/feature/movement/supermarket_shoppingbag.html
・ドイツ2014年、英国では、ウェールズで2011年、北アイルランドで2013年、スコットランドでは2014年 、イングランドでは2015年から有料化
・フランス2016年、ノルウェー2008年、イタリア、1989年、オーストラリアとペルー、インド2018年、アメリカは一部の州で2020年3月からという結果です。
他の国では既に数年前から実施していて、日本はアメリカと共におくれをとっていることがわかります。
一方、2)の海洋ゴミの削減とありますが、そもそも海洋ゴミってどんな種類があって、ポリ袋の割合はどのぐらいあるのか、環境省のデータがあったのでみてみると面白いことに気づきます。
以下のグラフが面白いです。
重量%の数字でみると、ポリ袋は全体のわずか0.4%しかないこと。むしろ飲料用のペットボトルの方が、7.3%もあることです。
さらに、国別にみると、1位の中国に比べて日本は2桁も少ない量であることです。
ちなみに、中国では12年前に既にレジ袋有料化しているのにプラごみは減ってないようです。
少し抽象度を上げてみただけで、レジ袋有料化が海洋ゴミ削減に寄与するのは絶望的な話とわかります。
むしろ、ペットボトルをなんとかすることと、国際的には中国やインドネシアなどに削減してもらうにはどうすればいいかの課題の対策を考えるべきですね。
■まとめ
普段のニュースからに限らず、色々な情報から抽象度を上げて考えてみるのも考える訓練になりそうです。