財布に羽を付ける魔法

千葉県にあるのに東京と付いている夢の国って、皆さんもご存知ですよね。
そういえば某空港も千葉県の成田にあるのに「新東京国際空港」なんて以前は呼ばれていましたね。

さて、その夢の国は、お財布にも羽を付けるのが上手らしく、なんでも外の世界より高い。自動販売機のペットボトルにも「〇三つの幾何学模様」を付けるだけで200円にしても、誰も文句を言わずに買うのですから、本当に「魔法の国」です。

さて「バフェスタイルのレストラン」、皆さん行かれましたか？
そこにも魔法が掛けられています。皆さんそれに気が付きましたか？

一般的なバフェスタイルのレストランでは、スープ、サラダ、小鉢、メイン、デザート、ドリンクのような順番に配置されています。

皆さんは行列に並んで、トレーを持って、欲しい食べ物を順番に取っていく訳です。

と、こ、ろが、夢の国では、そこに魔法を掛けていて、ちょっと違います。

デザートが一番初めに置いてあるのです。

この魔法の凄いところは、お腹が空いているいる人に、美味しそうなケーキを先に見せると、手を伸ばしたくなるという魔法です。

つまり、通常の流れでお料理を取っていくと、トレーが満杯になってからデザートに辿り着くため、

ま～取らなくてもいいか！

と思ったり、

これ以上取ったら代金が気に掛かる！

となったり、

ダイエットしなくちゃ！

なんて、いろいろなことを考えてしまうため、結局買わずにお会計に行ってしまうことが多くなり、お金集めに勤しんでいる背後に潜んでいる魔女にとっては面白くなかったわけです。

ところが、配置の順番を変えるだけで、魔女にはウホウホとお金が集まるのです。

また、実はその魔法の前に更にトリックが仕掛けてありました。

入口に「〇〇セット」2950円と大きく書かれてあり、他のメニューはほとんど表記されていない。

これを見ると、

え～こんなにするの？

と思うのと同時に、私たちのお金の感覚を混乱させます。

通常なら、ランチは1500円程度に抑えたいと思っていても、セットが2950円とあれば、それより低ければ安いと暗示を掛けられている訳です。

さあ、皆さん、夢の国へようこそ！

皆さんのお財布の紐は緩み、財布には羽が生えていきますよ。

ただご注意を、家に帰ると魔法が解けますからね、

フフフフフ

島崎ふみひこ
異文化コミュニケーション研究所(R）
https://www.globalforce.link/
日本企業のダイバーシティ教育、高度外国人財の採用・活用