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パチンコ店に外国人のお客さんを入れるったって、問題が多過ぎですよ!という話。

なぜパチンコ店に外国人を入れなきゃいけないのか?

まぁ、このタイトルで興味を持ってくれた方なので、いちいち説明する必要はないと思うんですけど、ザックリ言うと①少子高齢化、②外貨不足、③パチンコそのものの遊技人口の減少、といったあたりが理由になりますね。このうち①と③についてはパチンコ業界全体に甚大な影響があるわけで、このまんま行くとお先真っ暗!というのは業界人全体の共通見解だと思います。
前置きが長いのってあんま良くないと思うんで、次。

わかったけど、急にそんなこと言いだしてどうしたお前

なんか『インバウンド受け入れに当たって店舗として留意するべきこと』みたいな記事書こうとしてたんだけど、今丁度その辺りの商談がいくつか動いてたので、お金貰って喋る予定の事をオープンにペラペラ話すのって、どうなん?と思ってたところに、以下記事を見かけてしまったわけです。

(配慮はするけど、そもそもこの記事読んでる前提で以下のお話は続いていくので、未読の方は5分弱使って読んでおいてくださいな)
この位ならお話しちゃっても問題ないかな?という事で、上記記事にて挙がった問題点について、僭越ながら少しだけ掘り下げさせて戴こうかなと。

定義された問題点

以下当該記事の筆者、命釘十五氏の経験に基づく主張:

┃外国人さん達が口にしたパチンコを遊技する上で障害になりそうな諸々┃

1.賭博(Gamble)と遊技(Pastime/Amusement)の違いが判らず不満/勝った場合換金を伴うのにギャンブルではないという理屈が納得できない/パチンコは遊技という誤魔化しの限界。
2.店員が景品買取所の説明も案内もしてくれない/カウンターで直接現金を渡せ/せめて景品買取所を同じ建物内に作れ。
3.一般景品を獲得しても旅行者は持って帰れない、フランスまで荷物を送ってくれ⇒配送費の負担問題が新たに発生。
4.換金ギャップが理解できない/完全等価交換以外有り得ない。
5.遣う金は再現無しで出玉にストッパーがあるコンプリート機能の理不尽さに怒っていた。
6.一日やっても勝てる金額がたかが知れていて効率が悪い/非効率/夢が無い。
7.競馬・競輪・競艇なんかは数分で1レースの決着が着くのにパチンコは時間がかかり過ぎる。
8.競馬・競輪・競艇は賭けなくても見てるだけでも楽しいが、パチンコは見ていても楽しくない。
9.競馬・競輪・競艇のように、一つのレースを仲間内で見て盛り上がる事が出来ない、楽しいを共感・共有できない、皆でワイワイ盛り上がれない。
10.液晶の演出が意味不明/特に激熱とか意味不明。
11.ボルテスVやグレンダイザーなど知っている版権が無く、演出が意味不明で感情移入できない/外人ウケの良い版権投入必須。
12.入店から退店・換金までの流れが複雑で分からない/こうまでして遊技したくない。
13.休憩の扱いほか防犯がザル。
14.演出が意味不明で理不尽な為、人種によっては暴れる/台が壊され店を燃やされる/日本人にしか出来ない。

https://sui-choku.com/715-2/
より引用。後の説明の為、項番を振りました。

というわけで、ドサっと14項目。で、実はこれら問題、一部については店舗側の努力だけでは解決できないのです。残念。もうだめだ!

と、いうと話が終了しちゃうので、まずは【A.店舗側で解決できる問題】【B.できない問題】【C.できるけど難しい問題】に分けます。
また、文章が冗長になっちゃうのも嫌なので、インラインで各項目にコメントを入れ、解決できる問題については解決法、解決できない問題についてはその理由を述べていきます。

A.店舗の努力で解決できる問題

3.一般景品を獲得しても旅行者は持って帰れない、フランスまで荷物を送ってくれ⇒配送費の負担問題が新たに発生。
⇒持って帰れる一般景品を用意すればいい
11.ボルテスVやグレンダイザーなど知っている版権が無く、演出が意味不明で感情移入できない/外人ウケの良い版権投入必須。
⇒機種選定である程度解決できる
12.入店から退店・換金までの流れが複雑で分からない/こうまでして遊技したくない。
⇒事前に遊技フローの説明文等を用意すればいい
13.休憩の扱いほか防犯がザル。
14.演出が意味不明で理不尽な為、人種によっては暴れる/台が壊され店を燃やされる/日本人にしか出来ない。
⇒防犯体制を強化すればいい

B.店舗の努力で解決できない問題

1.賭博(Gamble)と遊技(Pastime/Amusement)の違いが判らず不満/勝った場合換金を伴うのにギャンブルではないという理屈が納得できない/パチンコは遊技という誤魔化しの限界。
2.店員が景品買取所の説明も案内もしてくれない/カウンターで直接現金を渡せ/せめて景品買取所を同じ建物内に作れ。
⇒法律上の問題
4.換金ギャップが理解できない/完全等価交換以外有り得ない。
⇒事前認識の問題、なので限りなく【C.どちらとも言えない】に近い。
5.遣う金は再現無しで出玉にストッパーがあるコンプリート機能の理不尽さに怒っていた。
⇒規制上の問題

C.どちらとも言えない(解決はできるが、事前説明ツールを用意等、大きな努力が必要な問題)

6.一日やっても勝てる金額がたかが知れていて効率が悪い/非効率/夢が無い。
7.競馬・競輪・競艇なんかは数分で1レースの決着が着くのにパチンコは時間がかかり過ぎる。
8.競馬・競輪・競艇は賭けなくても見てるだけでも楽しいが、パチンコは見ていても楽しくない。
⇒事前認識の問題。機種ごとの情報サイトの作成、所謂パチンコ系YouTuber/アンバサダーの育成等、甚大な工数が必要
9.競馬・競輪・競艇のように、一つのレースを仲間内で見て盛り上がる事が出来ない、楽しいを共感・共有できない、皆でワイワイ盛り上がれない。
⇒コミュニティの問題。一定の解決をしている店舗もあるため、『解決できるが難しい』と定義
10.液晶の演出が意味不明/特に激熱とか意味不明。
⇒事前認識の問題。演出期待度表の翻訳等が必要、翻訳を実施するにあたって対訳表が必要等、甚大な工数がかかる。

で、何が言いたいって?

外国人を入れる、インバウンドを狙う!といったって、生半可な事じゃないよ、ということですね。店舗がちょっとがんばったところで、リゼロ鬼がかりverの演出期待度一覧表やらカバネリのゲームフロー説明はおろか、『景品の交換所をご案内は出来かねます。ですが、たくさんメダルを出された方は、あちらのお出口を出てから右手に歩いて行かれますね』の一文を適切に英訳することすら難しいでしょう。

じゃあどうすれば解決するの?

ここまでで色々と課題は見えてきましたが、一旦、これらを解消するためのゴールを設定しましょう。

ゴール1:パチンコはギャンブル要素を内包した余暇を快適に過ごす手段で、釣りに類似したジャパニーズカルチャーであり、プレイヤーはデザインや音楽、演出を楽しむ為に一定額のベットを行っている、という事前知識を持たせた上で、各機種のゲームフローを説明できるツールを用意する。
ゴール2:景品交換プロセスについては、それを英語で説明できる社外の人材(なんで店舗スタッフではいけないか、説明する必要はないですよね?)を用意する
ゴール3:集客を成功させる

まずはこんだけです。ここまでで、恐らく皆様がいくつか思いつかれたであろうアイデア(ジャグラーを中心にご案内してみたらどうか…?とか、景品カウンターに『Prize Counter』とか書いてみたらどうか…?とかですかね)、それはゴールへと向かうためのツールです。たぶん。

で、これらを解消するために僕はGlobal Pachinko株式会社を立ち上げました。みなさん引っかかりましたね。これは巧妙なステマでした!

そんなまさか!!騙された!!!と思われたみなさまを置いて話を続けるんですけども、個人的には以下の手段を用いて各ゴールが達成できると考えています。

手段1:外国人向けの発信者(YouTuber、ブログライター等)を育成する(ゲーム性の共有+楽しさの共有)。
手段2:パチンコツアーガイドを設置する(店舗からではなく、参加プレイヤーから料金を回収する形態の方が好ましい、と思う。『店舗の関係者=店舗からお金貰ってる人』が景品交換所の場所教えたり目押し手伝ったりっていうのは良くない…よね。)
手段3:外国人がよく使う口コミサイト(TripAdvisorとか、japan-guide.comとかね)へ店舗の口コミを掲載する。
手段4:外国人向けのパチンコ機種情報サイトを制作する。
手段5:店内ルール、アナウンス、コミュニケーションツール等の英語版を用意する

ちょっと多くなっちゃったけど、実は手段2を成立させる事ができれば、他は副次的なものになります。何故か?自分のこと思い出してみてください。初めてパチンコ店入ったとき、一人でいきなりパチンコ打ちます?ノータイムで万券をサンドに叩き込みます?隣でニコニコしながら叩き込んでるセンパイがいたから、一緒になって打ったでしょ?

いやまぁそれだけでもないんですけども、まずはそれ。その上で、その一緒になって遊んでくれる相手が各機種のゲームフローなんかを全部理解してて、打ち手の理解度に合わせてオススメの台をピックアップなんかしてくれたらサイコーでしょ?っていうか読んでくれてる『普段パチンコばっかりでスロットは…』の人(逆もね)、数千円くらいであれば一緒に打ってくれるベテランにカネ払ってもいいかも…いや呑み奢って、合わせて7-8千円くらいだったら…?って一瞬思ったでしょ?

そういう事です。だから1年かけて、時間見つけては延々とツアーガイドやってたんです僕は。あと副次的に、ツアーガイドが勝手に情報発信してくれたら、タダでしょ?

ありがたい事に、これまでなんだかんだ30組100名近い方(突発的に入ってきた依頼、外国人コミュニティとの呑みの席でいきなり発生した無料イベント等を含めたら、50組150名くらいになるかも)をご案内できました(今年に入ってからは全然回せてないんですけども。まぁ次のフェイズ=自分のクローンを育成、あと会社作ったりパッケージ化する、に移行したってことで)(あと他にもいろいろやってたんですけど、本筋からズレるので割愛しますよ)。

と、まぁステマはほどほどにしておいて(あ、ご連絡はmnagakita@global-pachinko.comまでお願いしますね?)(手段1-5まで、ご予算に併せてご提案できますよ)、最後もう1点だけお話して締めます。

なんで英語なん?中国語は?韓国語は?

多分これ、気になってる方もいるかと思うんですが、これは僕が日英しか使えないから、っていうだけの理由ではないです。

大前提にあるのは、『英語のひとつも使えない客を相手にするな!』という事です。中国でも韓国でもインドネシアでもベトナムでも、カネ持ってる人はある程度の英語、喋れますから。中国は例外かも。あそこは国内だけで経済回せちゃうので、いっときの日本みたいなもんかもです。

仮にガッツリ喋れなくても、日本に旅行に行こう!と言ってカタコトの日本語も英語も用意してないような人、相手にしたいです?トラブルが増えるだけですよ。

パチンコが庶民の娯楽だからと言って、ホントの庶民相手にしたらダメです。インドネシアから出稼ぎに来てるような人相手にしても、せいぜい1パチの稼働が上がるだけです。
あと、これかなり個人的なバイアスかかってるかもなので、無視してくれてもいいんですが、中韓の『パチンコに興味ある人』はもう打ってますし、なんなら彼らのうちカネ持ってる方々からすると、時速5万発とか純増7.2枚とか、最早しょーもないバクチです。まだヨーロッパとかオーストラリアの、日常的に身内でポーカーやってる層の方がまだアタります。他にはアメリカのピンボーラーとか。

後は単純に、コストの問題です。英語+中国語っていう事にすると、単純に2倍のコストがかかりますよ。そこにスペイン語混ぜたら3倍、インドネシア語混ぜたら4倍です。例えば英語は全くできない、日本語はカタコト、のインドネシア人グループを受け入れるのに、そんなコストかけます?っていうお話です。まずは英語だけで十分です。

まとめ

1.外国人を受け入れるのにはコストがかかる。完璧な形(機種説明全部翻訳して情報サイト作って、Japan-guide.comに紹介記事書いてもらって…等)にするには大きなコストがかかるけど、代替案はいくつかある(ツアーガイド等)
2.まずは英語だけで十分。それ以外の言語は後でいい。
3.細かいことはウチに相談してもらえれば、だいたい対応できます。

というわけで、ほんとはもうちょっとWebサイト立ち上げて商品整えてから言いたかったことではあるんだけど、なんかタイミングいいし、別に商品とかサイトとか、とりあえず法人化はしたわけだし、あとでもよくない…?(良くはない)という勢いでつらつらと書きました。みなさまのインスピレーションの助けになれば幸いです。

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