#3 海外の日本人学校や補習校で働くには?
Global ManabeeのYUです。
前回、“海外で「教員として働く」という選択”についてご紹介しました。
その中で、現在日本に住んでいる教職員が海外で働くための方法として、「海外の日本人学校や補習校で働く」のが最も可能性が高いのではないかというお話をしました。
そこで今回は、海外の日本人学校や補習校で採用されるには、どのような方法があるのかを紹介したいと思います。
海外の日本人学校や補習校で働くには、主に3つのルートがあります。
1.文部科学省派遣教員
この派遣方法は日本の公立学校で勤務している教員が希望を出し、各都道府県や自治体での選考を経て海外へ派遣されるという流れとなります。
つまり、この方法で教員として海外に派遣されるには、まずは教員採用試験を合格し、日本の公立学校で少なくとも数年の経験を経た上で現職教員として応募することが基本となります。
(プレ派遣やシニア派遣というルートもあります。)
派遣される教員の年齢もそれぞれで、最近は若手の教員も多く派遣されているのが個人的な印象です。
家族や子供がいる教員は、一緒に渡航してくることが多いです。
任期は、基本的には2年+1年です。(多くの場合は3年で帰任、評価や希望によって2年の場合や、4年の場合もあります。)
ちなみに行きたい国の希望などはできず、どの国に行くことになるのかは発表があるまでは分からないそうです。
待遇は都道府県や経験年数、家族の有無、更には派遣される国の生活費によっても様々ですが、多くの場合は金銭的には不自由なく暮らすことができます。
2.学校採用教員
こちらは学校独自に行っている採用になります。
各学校ごとに様々な媒体で求人情報を掲載しているので、それを見て応募という流れです。
面接などの選考を経て採用されることとなりますが、多くの学校は「海外子女教育振興財団」という団体を通じて、募集を出しています。
待遇等が文科省派遣教員と異なるので、確認が必要となりますが、採用時期によっては各国の学校の情報収集を行った上で、応募したい国を選ぶことができます。
採用されるまでの経験も様々で、日本の学校で働いていた方だけでなく、大学卒業後の最初の就職先として選考を受ける方や、一般企業からの転職組もいます。
基本的には応募時点で日本の教員免許を取得済み、もしくは取得予定である必要があります。
採用年齢層として20〜30代の若手が多い傾向にはありますが、学校によっては40代〜60代の教員も採用されています。
任期は文科省派遣教員と同様に2年+1年ですが、こちらも学校によっては4年以上、もしくは更に長期の滞在ができる可能性もあります。
(こちらは働く国や地域の状況、学校の状況によっても異なります。)
3.現地採用教員
→これは元々現地に住んでいる日本人が学校のWebページや転職サイト、友人知人の紹介等によって学校教員となるパターンです。
つまりは現地で育った人や、仕事や結婚で移住して現地に居住している人が教員として採用されるという流れになります。
日本人教員だけでなく、外国語指導の現地の教員などもこのルートで採用となることが多いです。
この採用形態で教員となる方には、日本の教員免許を取得しておらずに現地の教員免許を持っている人や、職務内容によっては教員免許そのものが無い人もいます。
ただ、日本から派遣されるという形ではないため、現在日本に住んでいる教員がこの方法を選ぶことは少ないかと思います。
契約内容は国や個人によって異なり、毎年もしくは数年ごとに契約を更新するかどうかを決めることが多いようです。
いかがでしたでしょうか。
海外の日本人学校や補習校で教員として働くには、様々なルートがあることをお分かりいただけたかと思います。
これから「教員免許を所持していて、教員として海外で働くことに興味があるけれど、情報を得る手段がなく、一歩踏み出せない…」
という方に、少しでもプラスとなる情報を共有できればと思います。
ちなみに…私はと言うと、
“2の学校採用教員”
という選択を取りました。
海外の日本人学校というのは学校によっても経営方法が異なるようですが、基本的には私立学校のような立ち位置であることが多いようです。
(補助等もあるので公立と私立の半々のような言い方をされることもあります。)
つまりは、いくつかの日本人学校は日本の私立学校のように独自で採用を行っています。 ※全ての学校が同じ採用フローではないので、注意が必要です。
そこで次回は、学校採用教員として採用されるまでの流れも具体的に紹介していきたいと思います。
ありがとうございました!