#10 どんな教員が日本人学校に採用されやすいの?
こんにちは!
Global ManabeeのYuです。
今回は「どんな教員が日本人学校に採用されやすいの?」という内容です。
個人の性格や適性というよりも、どのような資格やスキルをもっていれば採用される可能性が高まるのかという観点でお伝えできればと思います。
ぜひ今回の内容が、「海外の日本人学校の採用試験に興味がある!」という方の参考になればと思います。
募集が多い校種は?
大前提として、将来的に海外の日本人学校で働きたいと考えている方は、基本的には日本の教員免許が必要となります。
その中でも、どの校種で募集が多いのかというと…
圧倒的に「小学校」
です。
つまりは、小学校教員免許をもっている教員が採用されやすいというになります。
前回の、「#9 海外に日本人学校って何校くらいあるの?」では、2023年時点で94校の日本人学校があるとお伝えしましたが、そのうちの9割以上が小学校です。
中学校が併設されている学校も多いのですが、在籍児童・生徒数で見ると小学校が圧倒的です。
例えば、在籍人数が圧倒的に多いと言われているタイのバンコク日本人学校は、23年の調査時点で小学部に児童数1700名以上在籍しています。
同調査では、中学部の生徒数が431名となっているので、小中の規模の違いが分かると思います。
小学部の児童数が多いということは、それに伴って教員も数多く必要となります。
そのため、中学高校の免許よりも小学校の教員免許をもっていると採用される可能性は高まります。
さらに小規模校が設置されている国や地域では、小学校の担任と並行して中学生を教える必要性も出てくることがあります。
つまり、小学校教員免許+中高の教科免許をもっていると小規模校から大規模校まで対応できるようになるため、より一層可能性が広がります。
一方で、どの日本人学校にも中高の免許しか持っていないのに小学校の担任をしている方や、小学校の免許のみだが中学生を指導している方も割といる印象です。
つまり小学校もしくは中学高校の免許のいずれかしか持っていなかったとしても、指導ができるということをアピールできれば、採用の可能性は高まります。
(根拠のない自信だけではダメですが・・・)
外国語が話せることも必要?
結論から申し上げますと、言語に強みがある教員は採用に強い印象です。
マストではないが、ある尚良しというイメージでしょうか。
実際に海外の日本人学校で働くと、「外国語はそれほど得意ではないのですが…」という教員もかなり多くいます。
なんとなくのイメージで、「海外の学校で働いているということは、みんな外国語ができるのでは」と考える方もいますが、決してそういう訳ではありません。
そのような環境だからこそ、外国語ができる人材はより活躍できる可能性が高まります。
日本人学校で働く同僚には日本から派遣された教職員だけでなく、現地や他国で採用された教職員がいます。
保護者の方にも様々なルーツをお持ちの方がいますし、外部機関等の日本語が話せない方とコミュニケーションを取る機会も業務の中で出てくる可能性があります。
そういった意味でも日本語以外の言語ができるというのは、様々な調整を行う際のパイプ役としても重宝されます。
特に英語は免許を所持していなくても、語学関連の資格を持っていたり、英語でコミュニケーションを取る力をある程度もっていたりする教員だと、採用面接時でも印象が良いと思います。
実際に私も初めて日本人学校の採用面接を受けた際、英語で簡単に自己紹介をしてくださいと言われました。
もちろん言語だけで、その人の資質や能力が判断される訳ではないのですが、第二言語がある程度できるということは、現地の生活にも適応できるスピードが早いのではないか
と採用する側も感じるそうです。
ただ、言語に強みがある教員の方が改めて意識するべきなのは、「言語ができる=優れた教員である」という訳ではないことです!
外国語が得意な方は、人間性や仕事への姿勢等、教員としての土台を見られた上での+αとして言語があるという意識をもった上でアピールすることが大切ですね!
いかがでしたでしょうか。
今回は、「どんな教員が日本人学校に採用されやすいの?」という内容でお送りしました。
性格がどういう人が適しているのかではなく、どのような資格やスキルを持っていると採用される可能性が高まるのかという観点でお伝えしました。
今回取り上げた内容はあくまで「可能性が高まる」という範囲ですので、実際に2つの条件を満たしていても採用されなかった方はいますし、2つの条件どちらを満たしていなくても採用された方がいます。
採用面接を受ける方は、自分自身でその学校の特色などを調べた上で、“自分ならどのような面で貢献できるのか”を考えることも大切ですね!
引き続き、日本人学校の教員を経験された方や、これから挑戦したいと考えている方に対して、さまざまな情報をお伝えできればと思います。
今回も読んでいただき、ありがとうございました!