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【店舗ビジネス型インスタグラム必見】地方工務店のインスタグラムに文字入れなんて必要なかった話

はじめに

僕はいま地方の建築資材販売店で、経理業務のかたわらSNSの運営代行やコーチングを工務店に販売しています。
もともと東京などでデザイン関係の仕事に携わっていた経歴がながく、地元に帰って再就職した現在の会社でも、その経験を活かし今の会社のパンフレットやイベントチラシ等作っていました。
そして興味本位で初めた会社のインスタグラムが予想以上に好評になり、フォロワー数が3000人近くになった段階でお取引様相手のコーチングと運営代行事業に切替え、これまで係らせていただいたお客様も15社以上になりました。

今回はそこで得た経験をもとに、地方工務店のインスタグラムについて解説をしていこうと思います。
これはおそらく地方で店舗型ビジネスをしている飲食店などでも応用が出来る知識だと思います。


僕がいまの会社のインスタグラムをはじめたのが2020年。その頃は社内の働く風景をアップしたり商品をアップしたりが中心のインスタグラム。その頃のフォロワーは300人程度。
写真を加工したり見栄えのいい写真を撮る努力をしましたが、どう頑張っても400人以上フォロワーは増えそうにもなかったので、そこからインスタグラムについてひたすら勉強する日々がスタートしました。

そんな時、当時一部で流行つつあった「文字入れ投稿」に目を付けました。(文字入れ投稿とは投稿写真に文字を入れて、半ブログ化したような投稿スタイルです。)
もともとデザイナーとしてデザインソフトを使っていたため、文字入れ投稿を作ることはさほど難しい事ではありません。
そして次におこなったのがターゲットの再設定です。
いままではターゲットとしていたのは地元の工務店、しかしそれではそもそものパイが少なすぎることはわかっていたので、今後は「これから家を建てたい人に向けたアカウント」に大きくシフトチェンジしました。
この方が地域の工務店から全国のお家を建てている・建てようとしてるユーザーとなりターゲットも大きいし、目に見えて数字として結果がでるのでは?と大きく路線変更しました。なんせ建材屋、材木屋がおすすめする
「後悔しないためには~してください」系の住宅系ティップス。
家を計画中だけど知識がなく、不安な人達からしたら見たくないはずがありません。
ちょうど僕自身が家を建ててすぐだったこともあり、あの時こんな知識知っていたらな~という投稿を、家の材料の専門家目線も交えながら優しく説明して投稿していきました。
それまでにインスタグラムのアルゴリズムの仕組みの勉強をした甲斐もあり、あっという間にフォロワーが1000人、2000人と増え、インスタグラムの仕組みを理解したと感じ、これからは工務店集客に役に立つインスタグラムのコーチングをしたいと思うように。

お取引がある工務店に提案したところ、すぐに3社ほど契約していただくことになりました。
そこでいままでの経験をもとに、自分と同じように

  • 文字入れ投稿のやり方

  • インサイト等のデータの見方

  • まとめサイトに載せてもらうための営業メール

  • インフルエンサーへのリポスト

など、一般的にフォロワーを増やす施策を、かなり細かくいろいろとコーチイングしました。

と こ ろ が、、、


これが思った以上にフォロワーが増えない。。。
そしてフォロワーが少し増えたところで、集客につながらない。
1年ほどコーチングしましたが、どこ工務店も同じような結果に。

そこで大切な事に気がつきました。

「店舗型ビジネスの場合、自分の商圏以外のフォロワーって意味ない」
頭ではわかっていましたが、やはりフォロワー数を稼ぐことを優先する運営にはしり、結果失敗していたのです。(この時のお客様には後日徹底的にフォローさせていただきました。ごめんなさい。。)
そう、店舗型ビジネスのSNS運用は一般的な運用とは方法、目標とする数字がまるで違うのです。
ではどんな運営方法が必要なのか?ここからはそれをいくつか紹介していこうと思います。

①そもそも地方の店舗型ビジネス場合、フォロワー数は必要ない。

まずこれを言うと驚かれますが「地方の店舗型ビジネスの場合フォロワー数はそこまで必要ないです。」
目標のフォロワー数は800~2000人以下。
逆にフォロワー数がそれ以上になると、せっかくのフォロワーに投稿が表示されにくくなってしまいます。あなたの店舗型ビジネスの商圏には、何万人もターゲットはいますか?
フォロワー数はある程度いれば、全然追わなくていいんです。
重要なのはフォロワーの「数」ではなく「質」。
熱心なファンが数人でもいてくれる方が、数万人のフォロワーよりよほど価値があります。

②「保存数」よりも「いいね数」

インスタグラム解説の有料noteとか有料コンテンツでは真っ先に「保存されるコンテンツ作りを目指しましょう。」と言われます。なので真逆の事言ってると思います。
でもこれには理由があって、保存数が伸びるとリーチ(投稿をみる人の数)が伸びます。
リーチが伸びるとは、フォロワーではない人への外部露出が増えるという事です。商圏でない人にもどんどん情報が広がっていく。つまり地域ビジネスのアカウントで「保存数」は全然重要じゃない。
それよりもフォローしてくれてる自社のファンに投稿をみて欲しいので、「いいね数」を伸ばした方が、アルゴリズム的にフォロワー内で投稿を見る人が増えて購買につながりやすくなります。

③店舗型ビジネスのインスタグラムで大切な数字は
「ホーム率」「フォローバック率」「ストーリー閲覧率」

投稿を分析して運営する上で、大切なのは

1. ホーム率
2. フォローバック率
3. ストーリー閲覧率

この3つ!
わかりやすく解説していくと

1. ホーム率

「ホーム率」とは自分のフォロワーが、どれぐらい投稿をみてくれているのか?がわかる数字です。
ホーム(フィード)からのインプレッション数÷フォロワー数
のことを指します。
ホーム率が高いということは、多くのフォロワーのフィードにコンテンツが表示されているということ。つまり、それぞれのフォロワーとの親密度が高いということを意味します。逆に言えば、フォロワーとの親密度が低ければ、フォロワーのフィードにコンテンツが表示されづらく、アカウント自体のホーム率が低下してしまうということです。
数字的には20%を平均ラインと考え、50%を目指しましょう。
※「いいね」数も同様で、目安はフォロワー数の7%が平均値
それを下回るようだと改善の必要性があります。

ホーム率が高い=フォロワーの質が高い=レコメンドされやすい

ホーム率が高いことはフォロワーとの親密度が高いことを意味し、フォロワーの質が高いと言い換えられます。地域ビジネスの場合人数は多くなくてもいいので、熱心なファンがいることが重要です。

2. フォローバック率

フォローバック率とは
フォロワー増加数÷プロフィールへの訪問数
を指します。
そもそもフォロワーが増える仕組みですが
①まず何かしらで投稿を目にする。
②投稿を気に入りプロフィールページにやってきてプロフィール文、他の投稿を見る。
③自分にとって有益だったり、共感できそうなものであればフォローする。

といった流れで増えていきます。新規フォローが増える流れの90%以上がこれです。
プロフィールまでは来たけどフォローに結び付かないケースも多々あります。
これはその原因を探らないと穴の開いたバケツに水をいくら注いでも溜まっていかないようなもの。
プロフィールやアイコンの改善をしつつ、フォローバック率の数字の変化を見守ります。
目標は10%。最低でも5%はキープしたいところです。
地元のユーザーにしっかりフォローされるアカウントづくりを目指しましょう。

3. ストーリーズ閲覧率

インスタグラムアカウントの人気があるかどうかのバロメーターは何で見るか?
これを知らない運営代行業者じつは多いです。フォロワー数?リールの再生回数?いいねの平均数?いいえ全然違います。正解は「ストーリーズの閲覧率」
これはストーリーの閲覧数÷フォロワー数
で計算できます。
ストーリーズは基本的にフォロワーしか見ません。そして興味をもっているアカウントほどストーリーズアイコンは左に出てきます。ストーリーズ閲覧率は平均が20%。
30%を超えているアカウントは、ファンが多い効果が高いアカウントと言えます。


このような数字の知識を知っているかどうかで、運営の質は全然変わっていきます。
他にもプロフィールのアクセス数は月間どれぐらいが目安か?投稿のエンゲージ率の適正は?などありますが、機会があれば書きたいと思います。

まとめ

地方工務店や地域ビジネスの店舗は、SNS専属の人員を雇う事は厳しい会社がほとんど。
そんな中で「文字入れして情報量を増やしたコンテンツを作っていきましょう!」だと、もちろん数字自体は伸びはしますが、持続可能ではありません。作り続けるのが本当に大変。
各会社でできる範囲のスタイルを見つけつつ、継続的に投稿していけることが何よりも重要です。

そして地域ビジネスのアカウントで一番重要な事は、地域のそのジャンルにおいて検索結果にしっかりと投稿が出てくる事。
今回ご紹介したやり方を参考にして運営していけば、検索結果の上位に出ることも可能です。
SNSは資金が少なくても使える最高の無料広告媒体。地方のビジネスは地域の皆さんと仲良くなることを第一とした、オリジナルな運営をしていきましょう。

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