サウナに行けない一日にも、希望があって恋があった。
8月18日(日)
20日からベトナム旅行に行く。成田空港に朝8時に集合なのだが、現在、仕事が閑散期でフレックスのためすっかり朝寝坊のくせがついており、起きられる気がしない。
というわけで今日は早起きの練習のために朝6時半に目覚ましをかけた。
二度寝して結局8時頃起床する。明後日これをやったら私が成田に着く頃には飛行機が飛び立ってしまう。こわい。
旅行の懸念事項はもう一つある。出発前に、この散らかった部屋をなんとかしなくてはならない。母と私が一緒に旅行に行くということは、旅行中に何かのアクシデントに巻き込まれた場合、私の家に乗り込むのが母でなく父になるということだ。母にならまあ見られてよくても父に見られたら困るものがたくさんあるので、重い腰を上げて部屋を片づけ始める。
昨日の日記に大町テラス『お熱いのがお好き?』の感想を書いたところ、ブタゴリくんさんが著者のこの記事を紹介してくれた。主人公・西宮まみの名前の由来が雨宮まみさんであるということを知って、やっぱりそうだったんだ、と思った。
私も自分の同人誌の中で彼女が亡くなったときのことを書いていて、だからブタゴリくんさんは私に『お熱いのがお好き?』を薦めたいと思っていてくれたそう。ありがたい!
思っていないことは描かない。まみさんに捧げて恥ずかしくないものを描く。
と、大町さんの先の記事に書かれていたが、その覚悟が伝わってくる漫画だったと思う。
そして、雨宮さんの生き方や文章に影響を受けた人たちが創り出す作品の中に、彼女がたしかに生きていると実感できて本当に嬉しかった。訃報を知ったときのあの取り残されたような心細さの先に、こんな希望があると思わなかった。
私も彼女に恥じないものを書きたい。
午後は仕事だった。外回りに行くので、一ヶ月ぶりにスーツを身につけ、商談向けのぱっきりしたメイクをしたが、連日の暴飲暴食で化粧ノリは最悪だ。久々のストッキングはむくんだふくらはぎにぴったりとはりついて気持ち悪い。左手首に巻いた腕時計をひどく重く感じる。存在感ある青と白のでかい石のイヤリングを耳に装着して気合いを入れた。
そうだ、むくんでいるのも化粧ノリが悪いのもサウナに行けば治るはず。今日は絶対仕事帰りにサウナに行こう、と決意して仕事に向かう。久々のお仕事用愛想笑いはぎこちなかったと思う。
しかし五時前に仕事が終わると、上司二人の誘いを断りきれず流れで飲みに行くことに。
九州系の居酒屋だったので、辛子レンコンや明太子を食べて、赤霧島や百年の孤独をロックで飲み続けるうちに、サウナがどんどん遠ざかっていった。
サウナに行けなかったのでヤケになって、帰りにファミマで汁のない麺と缶チューハイを購入してしまった。もはや毎回恒例になっている。
なぜか写真まであった。ブレまくってるけど。酔っ払いの謎行動!
家で飲み直しながら、noteで人の日記や旅行記を読む。自分が日記を書き始めてから、人が書いた日記や旅行記をむさぼるように読んでしまう。その人の顔も名前も知らなくても文章が好きだとそれだけで恋しそうになるし、お酒が入るとさらにその衝動に歯止めがきかなくなる。
だけど感情の昂ぶりも酔いと睡魔には勝てず、いつの間にか眠りに落ちた。束の間の恋だった。
日記を読んでくださってありがとうございます。サポートは文学フリマ東京で頒布する同人誌の製作(+お酒とサウナ)に使わせていただきます。