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東京優駿 日本ダービー2022有力馬診断 ~荒れるダービーのグロース馬を探せ!~

みなさまおつかれさまです。
グラスワンダーの子孫でPrix de L'arc de triomphe、ぐらそんです。

今日はダービーの展望をしていきたいと思います。全頭診断です。オッズは想定されるオッズを入れていきます。

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イクイノックス 2.3倍 A

休み明けの皐月賞を叩いて、さあ本番はダービー。文句ないローテーション。シルクホースレーシングの悲願のダービー。

(長所)
まず、この馬の長所はなんといっても、新馬戦からルメール騎手が乗っていて完全に手の内に入れていること。ダービーは過去30年で乗り替わりで制覇したのは昨年のシャフリヤールの1例しかなく、シャフリヤールに関しては新馬、共同通信杯では福永騎手が乗っていたわけなので手の内には入れていたということを考えると新馬戦から乗っているということのアドバンテージはとても大きい。もちろん、乗り替わりで2,3着に来たことはあるのだが圧倒的に同騎手のほうが成績がよい。

ダービー 前走騎手からの成績

この馬は新馬戦では2番人気だった(1番人気はサトノヘリオス)。東京1800mの新馬戦で1.47.4、あがり3Fは34.5秒で、続くあがりが35.0秒かつ1.0差での勝利。なお、楽々の手ごたえだった。キタサンブラック産駒にこれほどのキレ味があるとは想定していなかった。
2戦目は東京スポーツ杯で持ちタイムを大幅に更新する1.46.2。かつあがりは32.9秒で0.4差の圧勝。おそらくこのレースがダービーに向けてのすべてのレースでも第2位のパフォーマンスとみている。
皐月賞は18番の大外枠から2着の競馬で0.1差。ジオグリフに競り負けてしまったが力を見せた。ダービーではまず1番人気だろう。
ダービーにおいて皐月賞3人気以内で2着の馬の3着内率は50%でマカヒキが勝利している。歴戦の馬たちを比較してもイクイノックスは長距離への適正を感じるキタサンブラック産駒で3着内率は高い。

皐月賞3人気内2着馬のダービー着順 過去10年

(1週前調教)B+
美浦W 99.2-83.0-67.7-52.6-38.2-12.0
あえて言わせてもらうと、ダービーの1週前調教にしてはさほど動いていないようにも感じる。普通なら十分な調教かもしれないが、ここはダービー。さらにダービーを1番人気で勝つという使命からするとこの調教では完璧とは言えない。4馬身追走の先着だから十分といえるかもしれないが、シルクHPのコメントでもまだ完成形ではないコメントになっている。不安視しているのは木村先生がダービー仕上げという完璧な仕上げまでもっていけないのではないかということ。先週のプレサージュリフトのときも思ったことがダービーではもっと極限の仕上げを要求される。
ギリギリまでリラックスさせた調教とのことだが、馬体が絞れて戻ってきたとの説明もあり、ノーザンファーム天栄では究極の仕上げをしてきた。
今週をよく見て判断したい。

(短所)
この馬の短所を探ると、結果を出した皐月賞にいきつく。世代上位を疑わないうえで、勝つかどうかという目線で見てみると皐月賞で完璧な先行の競馬で勝ちきれなかったこと。1着ジオグリフや3着ドウドゥース、4着ダノンベルーガのほうが脚色が上まっている点につきる。イクイノックスはこの3頭を相手にすると逆転を許す可能性が十分にあると考える。

ダノンベルーガ 3.2倍 S

(長所)
新馬戦で東京2000mを使っており、その上がりは33.1。1.7倍の1番人気での1着で2着馬に2馬身差、3着馬にはさらに5馬身差をつける大楽勝だった。それも先行しながら圧倒する脚色。
共同通信杯では朝日杯でも活躍したジオグリフ、ダノンスコーピオン、アサヒなどがいたにも関わらず新馬勝ち直後のこの馬が3.9倍の3番人気に推される。前半1000mは61.1のスローの流れで先行組でほぼ”できた”競馬を33.7の末脚でぶち抜いた。GI級であることを示した一戦。
皐月賞は内枠で前々を先行勢につつまれる競馬になりながら、内内を進めて抜け出そうとしたところを外枠勢に差される形でなお強い競馬。
ハーツクライはここ10年で3頭がダービーで連対しているが、その3頭はいずれも前走が皐月賞で0.4差以内の競馬をしていた。つまり、皐月賞で実績を残したハーツクライには馬券になる(これはドウデュースにもいえることである)。

(1週前調教)SSR
美浦W 77.9-62.4-48.5-35.1-11.0
単走ですさまじい調教タイム。これぞダービー馬という堀厩舎の猛調教で、これですっきりとした馬体に仕上がってー2~-6キロくらいだったら完璧な仕上がり。

(フォトパドック)A
腹が薄くあばらが浮いており、後ろ脚の大腿二頭筋が発達していて、多重に筋肉が盛り上がっておりキレ味があることをうかがわせる。

(短所)
短所になるかどうかだが、馬体重の問題がある。ダービー連対馬ではなく、ダービー馬に限るとこの10年、いや過去20年、30年にわたってもダービー馬は大きすぎないサイズのスマートな馬であることが多いのである。

ダービー馬 馬体重一覧
ダービー馬 一覧

ドウデュース 3.7倍 A

(長所)
イクイノックスの項で書いたようにドウデュースの最たる長所は武豊騎手が新馬戦から乗っているところである。また、友道厩舎で馬体がギリギリのスマート仕上げにできていること。
新馬戦は小倉1800mの1.7倍であがり最速で1着。アイビーSではアスクビクターモアが1人気でドウデュースは2人気だが1着。朝日杯1着。弥生賞2着。皐月賞3着。崩れないところが強みである。いつも懸命に差してきてあがり最速に近い脚を使っている。こういう馬はダービーでは強い。皐月賞で着差0.4以下のハーツクライの連対率が100%なのも後押しするし、皐月賞では押し出された1人気だったが、なぜかダービーでは人気が落ちそうなところに妙味もある。

(1週前調教)SR
栗東CW 96.6-79.6-64.7-50.0-35.5-11.2
友道厩舎らしく、締まった調教。ダービーを獲るのに固執した攻め。併せ馬で追いかけて突き放す競馬。インから強襲を狙っているのだろうか。今の東京の馬場は外伸びが爆発する状況。この馬の差し脚に最も合っているコースだと感じている。

(フォトパドック)A
薄くあばらが浮いており、好仕上がり。皐月賞よりも馬体をスマートに見せていて究極の仕上げがうかがえる。

(短所)
この馬は短所らしい短所はないが、弥生賞で負けたことが唯一の短所。これだけの厩舎力と騎手であれば弥生賞は勝っていておかしくなかった。つまり、勝つべきだったところを勝てなかったということはダービーでも勝ちきれず2着ということが見える線なのだ。

ジオグリフ 6.7倍 B-

(長所)
皐月賞馬であること。新馬戦では0.2差のあがり最速33.3で圧勝している。また、札幌2歳Sを0.7差という圧巻のパフォーマンスで京都新聞杯を勝ったアスクワイルドモアを突き放している。朝日杯も0.5差の5着だが、あがりは最速で世代上位のあがりを持っていて皐月賞を制覇した。フロックではない。

(1週前調教)
美浦W 98.7-81.9-66.4-52.1-37.9-11.5
ダービーを狙うのに十分な調教ではあるが、まだ乗り足らないというのが他の馬との比較で相対的な印象。

(フォトパドック)
皐月賞のときのほうが仕上がりよく見せていて、今回はバランスを崩しているように思える。後ろ足が揃わず筋肉量のわりに薄さも見せていない。もうすこし緩さのない馬体に持っていきたいところ。

(短所)
皐月賞では5人気からの勝利で着差が0.1差であること。皐月賞からダービーで好走するための条件としては圧勝しているか、人気しているかどちらかの成績がないと厳しく、着差なし~0.1差で勝っていた馬はコントレイル以外はサートゥルナーリアなども負けている条件。差のない皐月賞馬で、事前からも人気だった馬でない場合は逆転される要素を残す。
ドレフォン産駒も長距離適正を疑う。

オニャンコポン 12.4倍 B#

(長所)
4強のオッズで離れた4番人気になりそうなのがオニャンコポン。面白馬名で人気もある馬だが実力もある。京成杯は絶好のスタートから控える競馬でどんどん位置取りが悪くなる中、差してきた。差し決着の中で坂を突き抜ける競馬。こういう競馬ができるなら東京でむしろ上昇できると感じるし、今の馬場にも合っている。ホープフルSはご存知の通り、中間の熱発でひと頓挫あった。皐月賞も相変わらずゲートは速いのに後ろに控えて、差してきたが得意に思える中山で距離が不足だった印象。東京へコース変わりはいい。百日草特別でも距離が足りなかった印象で東京は合っているため、先行しなくて良い外枠とかに入ればチャンスある。

(1週前調教)
美浦W 80.5-65.1-52.0-38.2-11.6
ダービー1週前にしては上等な調教。他の馬との相対比較ではBくらいだが、しっかりとした調教をしている。

(フォトパドック)
もう少し気が入ってくれば良い印象だが、スラリとした馬体でエイシンフラッシュのように長距離に適正がありそう。セントライト記念では文句なく本命にしたい。

(短所)
血統背景がミスプロ色が強すぎて、ダービーっぽい血統ではない。そもそもダービーで勝つ馬ならホープフルSや皐月賞でここまで負けないが、2,3着ならチャンスあり。

アスクビクターモア 17.9倍 B+

(長所)
新馬戦ではジオグリフに0.3差、アイビーSではドウデュースに0.1差、皐月賞ではジオグリフに0.4差つけられているが、それ以外は勝っていてディープ記念も含めて3勝。先行しながら速いあがりを使えることが強みで、皐月賞は馬場の悪い内側を逃げなければならなかったのが敗因のすべてで、ちゃんとハナをきってくれる馬がいて、外々で2,3番手の競馬をできたのならば上位に食い込んでもおかしくなかった。今の東京は先行勢には厳しい馬場だが、この馬はしっかりしたあがり最速を使える脚もあるため、ロジャーバローズではないが、ディープブリランテのような競馬ができても良い。おそらく皐月賞よりもオッズが下がると思うのだが、悲観する要素はなく、勝つのは難しいとしても2,3着なら十分ある。

(1週前調教)B
美浦W 66.0-50.7-36.7-11.3
もっと上の仕上がりがあってもいいが、なかなかの調教。

(フォトパドック)B
スラリとした好馬体。ディープインパクトらしく、母父のレインボウクエストからも欧州ぽさを見せている。

(短所)
この馬の短所はゲートの出がよすぎて先行力がありすぎること。ディープインパクトらしくない。もっと抑えた競馬でためて一発末脚を決めるような競馬ができればさらに上位も見込めるのだが、枠次第。変に内枠で先行するより外枠で5番手くらいで競馬したい。まるで長所みたいな書き方だ。

キラーアビリティ 18.1倍 C

(長所)
ホープフルSを勝利している。ただ、今年は朝日杯のほうがレベルが高かった年だと感じている。血統がディープインパクト。

(1週前調教)C
栗東CW 83.8-68.5-53.3-37.8-11.7
タイムは悪くない。

(フォトパドック)B
締まった馬体は好印象。調教を積み込めているところであり、ダービーをピークに持ってこれる印象はある。

(短所)
新馬戦はアクシデントがあった(テーオーの馬が暴れまくった)とはいえ負けすぎの印象。未勝利戦であがり最速の1.1差レコード勝ちしているが、そういう馬なら皐月賞でもっと成績を伸ばせてよかった。後ろから何もできていない競馬でダービーの上位浮上は望みにくい。

プラダリア 27.8倍 C

(長所)
青葉賞勝ち。

(短所)
青葉賞の勝ち馬は着差で決まる。馬券になったのは0.3秒以上着差をつけた馬たち。プラダリアは0.1差。3着にも0.2差しかつけていない先行粘り込みの競馬ではダービーの上位着順は望めないだろう。

(1週前調教)B
栗東坂路 51.9-37.7-24.8-12.2
CWではなく坂路で追い込みだが51.9の好時計。仕上がり良い。

(フォトパドック)A
正直フォトパドック見たときは相当に良いと思った。薄腹に仕上がってきていて、前足が揃って一番ディープっぽい。それでも青葉賞2.24.2のあがり34.2からでは正直厳しいのがダービーなんだよなあ。

ピースオブエイト 34.5倍 C

(長所・短所)
3連勝。これがこの馬の底を一応見せていないということになっている。しかし、小倉デビューのあがり最速、阪神1勝クラスのあがり最速、毎日杯の逃げ切りと強い競馬ではあるがダービーに結び付きそうなところがない。グラスワンダーの孫だから応援したい気持ちはあるが、ダービーには厳しい印象。去年、活躍した毎日杯組だがタイムとラップが全然違うからね。

(1週前調教)B
栗東CW 86.3-69.7-53.8-38.3-11.8
それなりの調教。ダービーにはいい状態には持ってこれそう。

(フォトパドック)C+
太目かな。ロベルトっぽい馬体。秋以降に成長してきて神戸新聞杯から菊花賞に向けてはとても買いたい血統。

アスクワイルドモア 56.0倍 C

(長所・短所)
京都新聞杯勝ちだが、京都新聞杯組は前走1,2番人気しか来ない。人気薄からではなく、それまでの実績で人気して勝ちきった馬でないと厳しい。

(フォトパドック)B+
藤原調教師らしくしっかり仕上がっている。この仕上がりならダービーも恥ずかしくない競馬ができそう。さすがの仕上がり。

ジャスティンロック 63.0倍 Bー

(長所)
トゥデイイズザデイに負けたデビュー戦はあがり最速33.6。続いての未勝利が阪神1800mであがり最速33.8。京都2歳Sも大マクリの競馬であがり最速勝ち。ディープ記念はあがり2位で0.2差の4着。皐月賞はあがり3位で0.4差の7着。しかも、インコースの一番伸びない馬場のところを通って16番手から挽回しての7着なので褒められるレースである。鞍上がデビューから騎乗していた松山騎手に戻るのもプラス。

(フォトパドック)B-
スラリとした馬体はダービー向きの印象だが、筋肉量がまだ足りない印象もある。もう少し研ぎ澄ました馬体が期待される。

(短所)
京都2歳S組はヴィクトワールピサやエピファネイアの時代までクラシックの縁が遡る。G3になってから、あまりクラシックの相性がよくない。

ジャスティンパレス 87.0倍 B+

(長所・フォトパドック)
おそらく全く人気がないと思うが、この馬はホープフルSで2着。新馬も速いあがりかつ、1勝クラスも楽勝している。とにかくフォトパドックを見てほしい。キングカメハメハのような筋肉で、ディープインパクトのようなフォルム。長躯短背。張りつめている馬体から一発あってもおかしくない。皐月賞は3コーナーからかなり加速していたのだが、直線でオニャンコポンに進路をカットされるシーンがあり伸びきれなかった。東京コースでデムーロが乗るのなら期待したい。

(短所)
33秒台のあがりを使う競馬になると思うがそれに対応できるかは未知数。ただ、オッズとの比較で買いたいところ。

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