カリー
朝は病院、いつもの処方箋。
薬局でコーヒーを飲みながら順番を待つ。無料なのだ。
駐車場の警備員はタバコを吸っている。
吐き出た煙が俺の未来を曇らす。
駅と駅を結ぶ並木道を歩いてみる。
知らない店が増えている。
君がそのどこかで買い物をしている姿を想像している。商品を真剣に選んだり、店員に話し掛けられたり、レジの前で財布を慌てて出したり。
一人で吸う空気と、共有する空気の温もりを噛み締めて。空気を噛み締めて、ってのも変ですが。自分の中の自分と対話してる人に興味があります。自分の気持ちを全部口にしようとする人は、もう、その人のこと、わかった気になってしまうから。無口な人ほど、たくさんの言葉を体の中で泳がせている。泳いでる言葉を掴もうとする顔、言葉を選んで口にしようとしている顔、僕は好きです。
寒い日が続きます。まだ体は痛むしぐるぐる回る。薬膳カレー食って治そう。会社の近くにあるんです。あったかい味噌汁も。