朴訥
こないだの日曜。
散歩して、気持ちいい風を感じて、野良猫の鳴き声が聞こえてきて、どこだどこだと探すが結局見つからなかったりして、銭湯の煙突から煙が出ていて、今日は営業してるな、行こっかな〜とか思ってこれまた結局行かなかったりして、缶コーヒー飲んで、抽選には外れて、投票いって、図工室入って、背もたれのない四角い木の椅子が積まれてて、あ、これ俺使ってたな〜とか思い出して、スーパーに寄って帰って、弁当買って、食って、ポテチ食って、寝た。
そして今日、昇格試験の結果がでて、落ちてた。なんかスッキリした。みんなが嫌がるようなことを一生懸命やってきたけど、結局そんなんじゃ認められないってことよ。俺は誰からも認められないまま生きてきたよ。これからも。色んな物事に触れて自問自答していくバカだよ。
帰り道、フィッシュマンズのwalking in the rhythm聴きながら歩いた。12分もあるこの曲が好きだ。命を絞って歌う佐藤さんのか細くも長く残る声。一定のリズムを刻むベース。それに俺の鼓動のリズムを合わせる。歩くリズムを合わせる。まばたきの感覚を合わせる。気がつくと空中を歩いてる感覚になってた。12分間、俺は空中浮遊していた。雑踏やら交差点やらカンケーなかった。佐藤さんがどれだけ音楽を愛していたか。憂鬱な気分に優しく触れられたようだった。素敵な歌をありがとう。俺は飛べる。
電車に揺られてる。疲れた革靴が12個並んでる。少しでも俺は世の中に貢献しているだろうか。会社にも貢献できてないのに。俺は世の中に果たして必要だろうか。別にいなくてもいいのではないか。いなくてもいいとして、別にいいではないか。いや、本当にそう思うか?よくわかんない。明日も人生は続いていく。ロックってなんだろう。